- Amazon.co.jp ・本 (663ページ)
- / ISBN・EAN: 9784901602334
作品紹介・あらすじ
この本の元になったのは2002年から2004年にイー・ピックスから出版された『ケセン語訳新約聖書:全四巻』です。
『ケセン語訳新約聖書』を出版し、これが注目され、山浦さんが全国で講演をする度にどの地でも言われたことは、「ケセン語の聖書は新共同訳聖書よりもわかりやすくストンと心に収まるけれど、やっぱりケセン語ではわかりづらい。今度はぜひ”日本語”で聖書を翻訳してほしい」という声でした。
そして、『ケセン語訳新約聖書』の出版から10年以上を経た2013年10月に完成したのがこの『ガリラヤのイェシュー』です。この本は、出版わずか半年で1万冊も売れ、大ベストセラーになりました。
ちょっと聞き慣れない「イェシュー」という言葉はもちろんイエスのことですが、本来はヘブライ語で「イェホーシュア」と言うそうですが、訛(なま)りの強いユダヤ北のガリラヤ地方では訛って「イェシュー」と言ったのだとか。そこで本書のタイトルは『ガリラヤのイェシュー』となったわけです。日本の東北にある気仙地方は、ユダヤのガリラヤ地方と同じように首都から北にはずれた地理関係にあるのです。しかも、ガリラヤと同じに訛りも強い。(笑)
感想・レビュー・書評
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気仙沼地方の訛りで話すイエスというユニークな「ケセン語訳」を出した著者が、新たに”ケセン語”以外の方言も取り入れた「セケン語訳」。一部の訳語に違和感を覚えることもあるし、楷書体にして挿入している”本文注”もうるさく感じる場面もあるが、イエスの説教や喩え話の訳し方がユニークで色々と発見も多かった。「新約聖書」の中の「福音書」のみであるし、解釈もかなり独特なところが多いが、「正統」な新共同訳やフランシスコ会訳に目を通した上でのセカンドチョイスならこれでもありかもしれない。
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御言葉の意味がわかりやすく表現されていて、また時代の背景や補足説明が記載してありとてもよみやすかった!
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山浦玄嗣先生を囲む会に参加しました。
山浦先生は、ケセン語で新約聖書を翻訳しています。
今度は、2000年前のユダヤ社会を日本の幕末期に時代を移して、
新約聖書を翻訳しました。
ガリラヤ出身のイエスとその仲間は、
東北地方の農民の言葉でしゃべります。
イエスは仲間内では方言まるだしですが、
お説教をするときや階級が上の人と話すときは、
公用語(幕末の武家言葉)を使います。
ヘロデは大名言葉。
イェルサレムの人々は京言葉。
商人は大阪弁。
ローマ人は鹿児島弁。
という具合に、全国各地の多彩な方言が飛び交います。
イー・ピックス出版 http://www.epix.co.jp/ から刊行されています。
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囲む会で、山浦先生から、強い言葉をもらいました。
【津波でなくとも人は死ぬ。
人は死ぬから次の世代が育つ。
人は死ななければならない。
人が人である以上、死ぬことは避けられない。
それが津波で死んだからと言って、特別扱いをしてはならない】
(2012年2月15日)
ヨハネに入りました。
こんなに素敵なヨハネは初めてだ。
読み終えました。
大した仕事です。
(2012年2月18日) -
聖書です、ただし全く新しい訳。ケセン語訳聖書で有名な著者が、日本人が親しみやすく、腑に落ちる新しい聖書を創られました。お住まいの地は気仙沼。まさに「みちのく」からの発信です。こんな時代だからこそ神を思い、神と共に生きるために読みたい本です。日本各地の方言がちりばめられた試みはとても面白く、ついつい引き込まれてしまいます。必読の書としてお勧めします。