ハリー・ポッターと不思議の国イギリス

  • コスモピア
3.30
  • (3)
  • (0)
  • (4)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 42
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902091588

作品紹介・あらすじ

「ハリー・ポッター」シリーズは、わたしの生い立ち、祖先から受け継いだもの、歴史、子ども時代の夢といったものすべてを映し出す鏡のような存在です--クリストファー・ベルトン

●ハリー・ポッターが誕生した背景を探る●
キングズ・クロス駅、パブリックスクール、オートミール、糖蜜タルト、ゴブリン、ケンタウルス・・・・・・。ハリー・ポッターの本や映画を通して、イギリスの文化や人々の暮らしぶりになじんだ人も多いはず。しかし、実はイギリス人は墓地や幽霊が大好き、魔法使いも日本人が考えるよりはるかに身近な存在・・・・・・。そう言われてみると、ハリー・ポッターの世界もまた違った風景に見えてきます。
ハリー・ポッターをはぐくんだイギリスとは実際はどんな国なのか、ロンドン生まれの著者がその歴史、文化、風土を詳細に解き明かします。
●さまざまなイギリス事情を明らかに●
第7巻では17歳になったばかりのハリーが、何と「ファイア・ウィスキー」なるものを飲むシーンが登場します。イギリスの飲酒に関する法律はどうなっているのでしょうか。同じく第7巻で、逃亡生活を続けるハリーが銀色の雌鹿と出会う「ディーンの森」は実在します。古くはサクソン時代から王族が鹿狩りをしてきたと伝えられるディーンの森とは、どんなところなのでしょう。
ハリー・ポッターシリーズのさまざまなシーンに絡めて、イギリスの学校制度、パブ、気候、食事、交通機関、幽霊、魔女、伝説上の生き物など、イギリス事情を多方面から明らかにします。
●人気コラムが1冊の本に●
本書は『「ハリー・ポッター」が英語で楽しく読める本』シリーズVol.1~Vol.7の人気コラム“What's More”に加筆するとともに、新たに書き下ろしたエッセーを加えてテーマ別に再構成したものです。イギリスの雰囲気を伝える書き下ろしのイラストと写真を随所にアレンジし、ハリー・ポッターそしてイギリスが好きな人はもちろん、ファンタジー文学ファンにも見逃せない1冊です。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  「ハリー・ポッター」の生誕地・イギリスの現実と不思議を紹介するエッセイ集。
     作品の分析というよりも、物語を通して、イギリスという国の実情を紹介する内容となっている。
     現代の学校、行事、自然、食事、遊び、名前の他、都市、交通、郵便、言語、印刷、銀行、紋章、フランスとの対立など歴史の概観、また、物語に登場する実在の魔法使い、魔法の道具、ホグワーツの教科、ホグワーツのお菓子、伝説上の生き物、幽霊に加えて、国のレイラインやファンタジーの産地たる非日常の世界について語られている。
     項目は多岐に渡るが、同筆者の『「ハリー・ポッター」が英語で楽しく読める本』のコラムが元になっているので、簡潔に読み易くまとまり、ユーモアにも包まれていて楽しい。(「アナグラム」の面白さは一読すべし。)
     こうしてイギリス人による解説を読むと、作品に散りばめられたオマージュや寓意、現実との交錯など、かの国に連綿と続くエッセンスを理解してからの方が、より深く作品を味わえるのだということが分かる。

  • 2012.04.28
    卒論用にって買っててずっと読んでなくて。読み始めたら止まらなくて1日で読んじゃった。
    ハリポタ内に見られる、「イギリス人」ならではの視点を日本人向けに解説。文化の違いによって、あるものから連想される事はそれぞれ違うと思います、思うって言うか実際に違うよね。
    常識や文化背景が違うから、本場イギリス人なら身近に感じる事柄や楽しめるジョークも、日本人には馴染みが無いから気づかなかったり。そういう事項を紹介した本。
    ハリポタを分析してるって言うより、「ハリポタにこう言うのが出てくるけど、それはもともとイギリスのこういう文化を反映していて、これはこう言う起源で」って、ハリポタをきっかけとしてイギリス文化を紹介してる感じかな。
    異文化好きだから、すごく勉強になった^^へー
    すごく読みやすかったよ。

  • ハリー・ポッターシリーズに出てきたイギリスの文化を紹介した本。一つ一つはコラム程度で深く突っ込んだ話はないけど、内容が多岐に渡っているので面白かった。

  • 3.6つ星ランク。<br>
    ふらりと立ち寄った本屋で衝動買い。的確にツボを突かれました。<br>
    オールモノクロで写真は少なめ、殆どが文字だけで構成されてはいますが、色んな方面からイギリスを書いてくれたのは嬉しかったです。著者がイギリス人と言うのも嬉しいところ。<br>
    「イギリス人から見たイギリス」が書かれている本は結構貴重なのです。かのマーリンについてや、「フランスとの愛憎関係」なんて文には思わず笑ってしまいました。<br>
    <br>
    お菓子について触れられていたのは思いがけない収穫。<br>
    やっぱり大人はあまり糖蜜好きじゃないんだなあとw

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

1955 年、ロンドン生まれ。78 年に来日して以来、途中帰国した4 年間を除き日本在住。91 年以降、フリーランスのライター・翻訳家として活躍。97 年、小説家としてデビュー作Crime Sans Frontièeres をイギリスで出版し、その年に出版された最も優れた長編小説に与えられるブッカ-賞にノミネートされる。その後、日本を舞台にしたIsolation(03 年)、 Nowhere to Run(04 年)をアメリカで出版。翻訳家としてもフィクションおよびノンフィクションの幅広い分野で多数の翻訳を手掛ける。現在は日本人の妻と横浜に在住。www.chrisbelton.com

「2013年 『こんなとき英語ではこう言います』 で使われていた紹介文から引用しています。」

クリストファー・ベルトンの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×