統合失調症急性期看護学: 患者理解の方法と理論にもとづく実践

  • すぴか書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902630305

作品紹介・あらすじ

精神科看護の専門性がもっとも問われる統合失調症急性期看護をテーマに掲げた唯一の参考書であり,定本として読み継がれてきた『統合失調症急性期看護マニュアル』(2004年初版,2009年改訂版,すぴか書房)を全面的に見直し,理論以前に精神科看護師に必須な重要テーマについても加筆した。それに伴い書名も一新,総合的な精神看護の「学」を標榜する。「精神構造と保護膜」の理論による患者の状態の解釈と,それにもとづく看護方針と具体策は,前書に増して,よくわかり,深く納得することができる。「理論にもとづく」ことによって,たしかな見通しのもとに,回復過程にある患者の支援=専門的な看護の実践が可能となる。
「本書では今日の精神科病院医療の現状をふまえて,理論以前に基本的に重要な倫理や実践知,処遇や治療についてもページを割くことにした(Ⅰ:第1,2,3章)。その結果,必須事項をしっかりとおさえ,統合失調症急性期看護を総合的に学ぶために不足のない一書に生まれ変わったと思う(☞書名変更)。内容的な肝である“精神構造と保護膜”の理論(Ⅱ部:第4,5,6章)についても,ほとんど新しく書き直した。考え方の筋道は前書と変わらないが,説明する用語を整理し,わかりやすく明確な文章表現に改めるなど,リファインに努めた。説明はできるだけ心理学的概念に頼らないようにした。精神構造による「患者理解」が,心理学による「こころ」の解釈とは別の,看護学独自のテーマであることを明確に示したかったのである。たとえば「自我」という言葉は使っていない。また,「からだ」と「身体(しんたい)」も意識的に使い分けている。さらに,前書の2つの保護膜(内側と外側)の図式に,新しく「自ずと張っている保護膜」を加えたことで,曖昧さをクリアした。いずれにしろ,“精神構造と保護膜”理論の説明は,本書の記述が,現時点における決定版である。」(「あとがき」より抜粋)
第Ⅲ部・事例集(事例1~10)も充実させた。Ⅰ部(総論),Ⅱ部(理論)のおさらいとしてだけでなく,基礎教育の教材として好適。是非活用していただきたい。本書をおいて統合失調症の看護を語ることは出来ない。

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著者プロフィール

長野県看護大学名誉教授
1949年青森県弘前市生まれ。1970年日本赤十字中央女子短期大学卒業。慶応義塾大学通信教育部にて哲学を,弘前大学人文科学研究科にて文化人類学を学ぶ。日本赤十字中央病院,弘前市立病院にて看護師。看護教員,非常勤講師を経て,1993年北海道医療大学看護福祉学部教授。2010年長野県看護大学学長(~2014年)。現在,NPO法人こころ理事長。
著書:『身体へのまなざし;ほんとうの看護学のために』(すぴか書房,2015年),『精神看護という営み;専門性を超えて見えてくること・見えなくなること』(批評社,2008年),『痴呆老人が創造する世界』(岩波書店,2004年/岩波現代文庫では『認知症の人々が創造する世界』に改題,2011年),『回復のプロセスに沿った精神科救急・急性期ケア』(編著,精神看護出版,2011年),『高齢者の妄想;老いの孤独の一側面』(浅野弘毅と共編,批評社,2010年),『人格障害のカルテ〔実践編〕』(犬飼直子と共編,批評社,2007年),ほか。

「2021年 『統合失調症急性期看護学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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