[超短編シナリオ]を書いて小説とシナリオをものにする本 (「シナリオ教室」シリーズ)
- 言視舎 (2011年11月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
- / ISBN・EAN: 9784905369165
作品紹介・あらすじ
話題となった映画『武士の家計簿』の脚本家が、小説にシナリオ技術を活用するノウハウを丁寧に解説!
600字書ければ小説もシナリオもOK!
「超短編シナリオ」実践添削レッスンで創作力がいっきに身につく。
本屋さん大賞『告白』 ほか多数のベストセラーを書き続けている湊かなえさんは、「超短編シナリオ」を書いて修業していた!シナリオ技術を実際に小説に活かした湊かなえさんと著者との特別対談を収録。
感想・レビュー・書評
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公募ガイドで連載されていた「実践シナリオ教室」から編集されたもの。
後半の「超短編シナリオで学ぶ徹底創作ノウハウ」が醍醐味。
出されたお題に対して、原稿用紙3枚のショートシナリオを投稿、優秀作が選ばれる。
お題に対して説明するのではなく、短いシーンで、登場人物たちに感情移入できるような表現ができているか。
ト書きではなく、人物たちの動きや台詞で背景や表現したいことが書かれているか。
など、シナリオって難しいなと実感する。
前半の「シナリオの発想法」も面白い
読者が、登場人物たちに「リアリティ」と「魅力」を感じ、感情移入して物語に引き込まれることが重要。
どれだけ人間を描けているかが大事なんですね。
そのために、キャラクターシートを作ったり、名前を分かりやすく想像しやすくしたりする。
また、人物を立体的にするには、以下を設定すると良い
1.二面性(共通性と憧れ性)
2.一般人が持ちにくい個性
3.一般人と同じ感性
4.プラス面の中に欠点
5.マイナス面の中に利点
6.人物を戦わせる、必死にさせる詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
共通のお題からシナリオを書き、どれがどのようによかったのか、を延々と解説する本。
「ありがち」と思われない話を書くのがいかに難しいかを思い知る。
もちろん「アイデアの落とし穴にはまらないために」「オチにとらわれるとパターンになる」など参考になる項目も多数あるが、私が知りたい「シナリオ技法」を学ぶために読む本としてはちょっと違ったかなという印象。
また必要になった時にじっくり読みます。 -
文体の技術的なものを読めるかなぁと思ったのですが、もっと構成とか、視点とか、アイデアとか、全般的なものでした。「シナリオ」という定義が自分の思ったものと違ってて――これが一般的、なのかな――そこでミスマッチが起きた模様。
こういうジャンルの応募ものがあって、そこに毎回応募をする人がいたり、応募数をチェックしながら出題をする人がいる世界があるんだなーと、それが新鮮でした。
応募するのは楽しそうですが、賞をつけられたり、ポイントつけられたりするのは、怖いなぁと。優劣づけは絶対ではないことは知りつつも、撰者を意識して一喜一憂してしまいそうです。
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ト書は情景描写と人物の動作。キャラクター紹介には、より具体的な描写を。
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・キャラクター
ラウンドキャラクター
セミラウンドキャラクター
フラットキャラクター
魅力的なキャラクターとは、
①二面性(共通性と憧れ性)を与える
②一般人が持ちにくい個性を与える
③一般人と同じ感性を与える
④プラス面の中に欠点を与える
⑤マイナス面の中に利点を与える
⑥人物を戦わせる、必死にさせる