教えて私の脳みそのかたち: 大人になって自分のADHD、アスペルガー障害に気づく
- 花風社 (2002年11月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
- / ISBN・EAN: 9784907725488
感想・レビュー・書評
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発達障害や脳の機能の話もおもしろかったけれど、なにより参考になったのはマイノリティとして生きる心構えのようなもの。
他人の意見は参考にすべきだけど、指針は自分で決めていいんだよなあ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なかなか興味深く読めた。花風社の本でニキ・リンコさんと、大人の発達障害をよく診ている精神科医(自身も当事者)との対談。
何冊か読んだニキさんの本の中でも読みやすい。
私には浅見社長が前面に出ない本のほうが好みに合っているかも、と思う。
岡野高明さんの本はアマゾンで見る限りこれしか出ていないようで残念。 -
ADHDや自閉症スペクトラムのことがわかりやすく書かれている。
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ADHD当事者の精神科臨床家とニキ・リンコ氏の対談本。相手に合わせたニキ氏の切り込み方と臨床家ならではの対話が、他の著書と異なる視点を提供する。
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「私はアスペルガーだな」と思った。すんなりと。
以前読んだ時、たぶん7-8年前だと思うけど、どうして手にとったのか、いつぐらいだったのか、内容も覚えてないくらいで、ただ「私はニキさんと違う。だから私はADHDじゃない」という感想は憶えてて。
10年近く前に出された本なのに、今でもすごく新鮮な感じがする。この数年で、いろんなところから、たくさん情報が入るようになったけど、発行当時は今ほど流行のような風潮でもなかったと思うけど、だからこそ新鮮なのかなとか。
そして、私も当時よりもたくさんの情報と鬱共存とWAISの結果とで、あたまの中味が少々進化してるからか、すごくすんなりと入ってきたし、当時は思わなかった「あーんニキさんと私は似たところがあるー」なんて思ったりした。
ニキさんの文章は好き。言葉の使い回しとか。まわりくどそうな説明とか。つっこみとか。例えの言い回しとか。訳書も好き。意訳がすごいうまいんだと思う。
後半の質問攻め、ADHDと境界性パーソナリティ障害の関係性についてのこと、けっこう参考になった。 -
ADHDとアスペが同時に存在するのって、どういうこと?
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生きがたい現実を生きる。 「アメリカのビーダーマン(ハーバード大学)はADHDの人の場合、小さいときには多動、思春期、衝動が目立ち、さらに成人すると不注意が目立ってくると言っているんです」(p.52)。これはやはり僕のことではないか。僕は、自分がアスペルガー症候群かあるいは、ADHDではないかと思い、悩み、そしてこの本を手に取った。非常に読みやすい内容で、深刻にならずに読ませてくれる。それは、著者たちの人格がそうさせるのだろう。いくつかグラフが出てきて、障害を分析するのに役立つが、基本的なこととして、私立ちの障害は「程度」と、「受け入れ環境」の問題だということがわかった。自閉的特徴が弱い人は、社会に適応できるし、強い人は適応できなく、アスペルガー症候群、自閉症と診断される。注意欠陥、多動スペクトラムが弱い人は社会に適応できるが、強い人は、適応の問題が生じる。そして、回りの環境がその人を受け入れたときそれは、適応障害にはならないし、理解がない場合、適応「障害」となってしまう。
障害を抱え、生きがたい人生を歩いているニキ・リンコさんの適度な諦めと真摯な姿勢は、中島義道の「働くことが嫌な人の本」に通じる所がある。読んでいて非常に癒され、新しい哲学の可能性を感じさせられる。
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アスペルガー障害であり、ADHDのニキ・リンコさん。翻訳物はたくさんありますが、彼女の生の声(文字ですが)が聞けて、私も頑張って自分を見つけたいと思いました。