- Amazon.co.jp ・本 (29ページ)
- / ISBN・EAN: 9784915076350
作品紹介・あらすじ
40過ぎのオジサンが、20歳も年下の女に入れあげる。手紙を書き、電話に出ないといってはグズグズ恨み言を並べ、ぼくを愛して、ぼくだけをと懇願する。ミットモナイ!でもその手紙には、可愛らしいデッサンも描いてある。これって、あの王子さま?そう。だってこのラブレターを書いたオジサンは、あの愛すべきサン=テグジュペリ。飛行機乗りでもある彼は、今日も偵察飛行に飛び立つ。この恋が、生涯最後のものとなるとも知らずに。
感想・レビュー・書評
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誰かが誰かに宛てたラブレターを読む・・・ちょっぴり後ろめたいけれど、ドキドキしちゃいます。
そのラブレターの差出人が『星の王子さま』の作者であるということで、さらに胸が高鳴ります。
ページを開くと、左側にサン=テグジュペリ直筆の文章や絵、右側に日本語訳となっています。
本書表紙の手紙を書いている王子さまの絵は、ラブレターに添えられたもの。
そう、このラブレターでは、1人の女性のためだけに王子さまが描かれているのです。
これらの手紙は、サン=テグジュペリの乗った飛行機が消息をたつ約1年前に書かれたもののようです。
電車の中で出会った23歳の既婚の女性に夢中になり、彼女に宛てた何通もの手紙。
返事もくれないつれない彼女へ「さみしい」と率直に書いた手紙からは、男性の心の無防備なところが見えて、どきりとしました。
返事がないことに傷つき、疑い、後悔し、それでもやはり筆をとってしまう。
『星の王子さま』の作者でも、飛行士でもなく、1人の男性としてのサン=テグジュペリの姿を垣間見ることができる1冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
こういうラブレターをもらって、可愛い人ね、と言えるのが、オトナの女、と。