終わりと始まり

  • 未知谷
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  • Amazon.co.jp ・本 (126ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784915841514

感想・レビュー・書評

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  • 4.26/350
    『個を超えた〈普遍〉には与せず、誰にでも分かる平明さで、静かに個として個に語りかける詩人。好きといっても/人はお世辞や水色も好きだし/――清々しい簡潔さで、日常の平凡な世界に価値を見出す最新詩集。ノーベル文学賞記念講演を併録。』(「未知谷」サイトより)

    目次
    空/題はなくてもいい/詩の好きな人もいる/終わりと始まり/憎しみ/現実が要求する/現実/決算のエレジー/空っぽなアパートの猫/眺めとの別れ/手品ショー/一目惚れ/一九七三年五月一六日/ひょっとしたらこれはすべて/どたばた喜劇/もらい物は何もない/様々な出来事の一つの解釈/なんという幸せ/ノーベル文学賞記念講演/解説 普遍のユートピアに抗して


    原書名:『Koniec i początek 』
    著者:ヴィスワヴァ・シンボルスカ (Wisława Szymborska)
    訳者:沼野 充義
    出版社 ‏: ‎未知谷
    単行本 : ‎126ページ

  • 詩集、それも外国語の詩集の日本語訳について、コメントすることは難しい。
    ポーランドのノーベル賞受賞詩人、ヴィスワヴァ・シンボルスカ の詩集。

    ノーベル賞受賞のスピーチ、そして翻訳者 沼野充義氏の解説まで合わせて読んで、詩人の気持ちに近づけたような気がする。

    本書を知るきっかけになったのは、池澤夏樹氏の「春を恨んだりはしない」というエッセイ。
    とても大切な人を亡くし、また、春が巡ってきても、その、明るく巡ってきた春を恨んだりはしない。
    それは、大切な人を亡くす経験を通り抜けた人だから、詠める言葉なのかもしれない。

  • 「ターンレフト、ターンライト」で、暗誦されていた詩。恋の歌が、やはり素敵でした。ノーベル文学賞受賞者です。

  • ノーベル文学賞を受賞したポーランドの女性詩人による詩集とノーベル賞受賞スピーチ、そして沼野光義先生による訳・解説。
    行間から立ち上がってくるザワザワとした感覚。何気ない言葉に潜む戦争批判。ずっしりと重い、でも今、まさに読まれるべき詩。

  • こころの奥底に響く。

  • 春を恨んだりはしない

  • 池澤夏樹著『春を恨んだりはしない』の中でタイトルの由来となった詩「眺めとの別れ」の一節が紹介されており、全文を読みたく手に取った。

    本書には、ポーランドの詩人であるシンボルスカの詩集『終わりと始まり』(1993)に収録された詩18編の全訳と1996年のノーベル文学賞記念講演が収められている。

    凛とした佇まいの詩集。柔らかく頑な。

  • 震災後、本のタイトルの詩が有名になってあらためて売れている本らしいのですが、個人的には『ひょっとしたらこれはすべて』が好きです。
    ノーベル文学賞受賞者の著。

  • ノーベル文学賞作品。
    悲観的過ぎず、楽観的過ぎず、現実をしっかり見据えた詩の数々。
    後半のノーベル賞受賞時インタビューにて、彼の仕事観に触れている。
    『現代のような騒々しい時代にあっては、自分の欠点を認める方がはるかに易しいものです、その欠点をうまく見栄えのするように人に見せさえすれば。』
    追記
    久しぶりに読んでみると、また違った面を発見できた。偏見やステレオタイプといった争いを生み出す種を完全に排除することに挑戦しているような感じ。「一連の出来事の一つの見方」がすき。

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