交通学の足跡: 角本良平の交通探索の旅路を辿る

著者 :
  • 流通経済大学出版会
0.00
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 4
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784947553898

作品紹介・あらすじ

角本良平は超人的な研究活動を行い膨大な数の貴重な研究実績を残したが、その事後的整理がなされているのかと問えばその限りではない。角本の生誕から百年を過ぎた今日、その研究の旅路を辿っておく重要性は極めて大きい。角本を忘却の彼方に置くとすれば学界の損失でもある。

角本は自ら考え、自ら現場を冷静沈着に観察し、それを可能な限り客観的データで確認した。その研究プロセスから数々のユニークな提案を行った。それらを全10章で紹介するのが本書の大きな狙いである。先行文献の乏しかった中での都市交通の研究、東海道新幹線建設事業での経験を生かした通勤新幹線構想、高速道路料金決定原則での時間便益算定への疑念、土光臨調に先立って分割民営化を提唱した国鉄改革論、その視点からの道路公団改革、郵政改革への評価等多岐にわたる角本の主張を整理・紹介する。その上で交通の本質を文化、哲学、宗教との関連での探究に努めた。

角本交通論の特色は実学であり、その手法を演釋・帰納ではなく、類推、類型に求めた。その背景には角本の人並外れた豊富な研究量があり、実学としての交通学の体系化が生み出された。角本の交通探索の偉大な足跡を振り返る意義は大きい。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

流通経済大学理事・早稲田大学名誉教授、商学博士
主たる著書(共著含む)として
『西ドイツ交通政策研究』(1985.4 成文堂)
『明日の都市交通政策』(2003.6 成文堂)
『交通学の模索』(2011.3 成文堂)
『先端産業を創りつづける知恵と技』(2014.10 成文堂)
『日本の交通政策』(2015.6 成文堂)
『アウトバーンの歴史』(翻訳監修本)(2019.2 流通経済大学出版会)
『交通学の足跡』(2021.5 流通経済大学出版会)がある。

「2023年 『総合交通体系論の系譜と展開』 で使われていた紹介文から引用しています。」

杉山雅洋の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×