- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784947711014
感想・レビュー・書評
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教師に酷い扱いを受けてきた子供達の話を読み、涙が出る。(読書中、HPの日記より)
今は灰谷さんの本をたくさん読みたい心境。如何に優しい気持ちになれるか?(読了後、HPの日記より)
※1999.3.15読了
2006.3.18売却済み詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ある夜間中学で起きた教育の奇跡をめぐる対談集。大学生の時に出会ったこの本は、私に教育の道に進むことを決意させた。
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https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
チューインガム一つ。
とても印象的であった。というよりも大きな衝撃を受けた。子供の純粋な心、悪いことをしたという反省も込められているだろうが、伝わってきた。書いた子供はすごいと思うが、それを引き出させた灰谷氏もすごいと思った。対談をしてからすでに数十年たっているが、教育の現状は、大きく変わったとは思えず、この当時より危機的になっているのではないかとさえ思える。偏差値という表示はなくなったものの、(この当時は逆にまだできていなかったかもしれない)知識重視の傾向は変わらないのではないか?。
わが子を見ていると、やる気を起こす授業は少なく、不登校の子供も数人(クラスに)いたようだ。定時制高校は長女の卒業(2009)でなくなり、入学時からしばらくすると学校は休みがちになっていた。生徒とともに歩むという教員は少なからずいたと思うのだが。
私の子供の時には、クラスに数名障害をもつ子供がいた。差別されることもあったが、こちらも学ぶことが多かったのも事実。やがて中学校に上がるころには特殊学級という名称のクラスができた。今では養護学校というのがある。勉強(学ぶこと)が楽しいと思えたのは、いつのころかもう忘れてしまった。今は、自分で調整できる。試験のための楽しくない勉強も、現代社会では必要なのだろう。 -
教育者にならなくて良かった
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印象に残ったのは、歩くのもままならないある女の子が、時間をかけて歩く道のりの中でどれほどたくさんの生き物を見つけて交歓しているかという話。「知恵遅れの次男は人間が本来持っているやさしさや朗らかさを体いっぱいに持っていて、ぐうたらな父をまっとうに物が見えるようにしてくれてた。むしろ心配なのは理屈が多くなった健常児の長男だ」と書いた母親の手紙。私たちが写真を見て松島へ行った気になるところを、全盲の人は実際に足を運んで足で踏む砂や風や波の音に触れて初めて松島に行ったことになるという話。あと灰谷さんが沖縄の人の優しさについて語っていたこととか。会話の端々で自分自身に問いかけることが多かった。