ウォール街流 米国景気予測の方法 - 元ゴールドマン・サックス人気アナリストが明かす実践的手法
- エナジクス (2008年9月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
- / ISBN・EAN: 9784990334543
感想・レビュー・書評
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著者は、ジョセフ氏である。氏は、コロンビア大学卒でGSリテールリサーチを
任され、実力を発揮し、18年連続で優秀と表彰されている。つまり、出来る人って事。
実は本書、書評を書くかどうか本当に悩んだ。
なぜなら、人に教えたくないからである。それだけ良く出来ている内容だ。
内容は、タイトルそのままである。つまり、米国景気の予測方法を著者独自の
視点で行っている。そして、彼の分析ポイントは、簡単に因果関係が理解・説明
可能であり、チャートで明確に分かるという事に重きを置き、その結果、
1.時間当たり実質賃金
2.金利
以上の二点が、実質個人消費を先行し、景気予測を可能とする。
なぜこれらなのかは、本書を詳細に読んで欲しい。定量的で科学的であるがゆえに、
納得感は抜群である。切れ味は相当に鋭い。
では、なぜ米国景気予測が重要なのか?
それは、アメリカが世界の消費を牽引しているからである。ここが不景気になれば、
日本も不景気になるし、世界も不景気になる。逆に好景気になれば、世界も景気が
良くなる。景気が良くなるって事は、日本で言えば「日経株価」が上がる。よって、
景気を予測できれば、株価を底値で買い、高値で売ることが出来るのである。
まぁ、個人的はマクロ経済に明るくなりたいためにもこのような勉強している。
ってのが、半々だけど(笑)
仮に、本書に批判があるとすれば、タレブの名書「ブラック・スワン(まぐれの続編?)」
にあるとおり、人は、
■都合良く後解釈をする癖がある。
つまり不確実性を文字通り”認識”する事の重要性を説き、後で”予測可能”であった
とか言ってはならない。って事だろう。
要は、巷で言われている通り、過去のデータは未来の予測に役に立たないって事。
ただ、景気が循環しているって事も事実である。
事実があるなら、過去のデータから今後の波を予測する事は、不確実性を予測する事とは
少し次元が異なる。
まぁ、やるやらないは個人の勝手だ。
自分は、大いに参考にする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2009.1.7 通読
2012.5.17 売りシグナルの検討のために再読開始。