サスペリア [DVD]

監督 : ダリオ・アルジェント 
出演 : ジェシカ・ハーパー 
  • ハピネット・ピクチャーズ
3.38
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本棚登録 : 224
感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4949478081127

感想・レビュー・書評

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  •  そしてようやく『サスペリア』へ・・・。これも事前情報全く無しでレンタルしてしまったんですが、実は『サスペリアPART2』の方が先なんですね。公開順入れ替わったせいで邦題でそうついてるだけで、本国では『サスペリアPART2』は1975年、『サスペリア』は1977年公開。
     内容ですが、オカルトホラーというよりは『ハリーポッター』みたいな学園ミステリなんじゃないかなこれ・・・オカルトは最後の方で出てきますけど、ハリーポッターも前提が魔術なんでオカルトっちゃあオカルトですよね。なんだかすごく近い気がします。「怖い」とか「面白い」を通り越して、非常に「愛くるしい」映画。テンポがよく、展開が早いところも良いし。
     もうひとつ感じたのは、『仮面ライダー』っぽいこと。『ウルトラマン』『ウルトラセブン』はヌーヴェルヴァーグに影響受けてるそうですが、『仮面ライダー』はイタロホラーに??と思ったんですが『仮面ライダー』の方が先ですよね。

     この映画のもうひとつの主役はゴブリンの音楽なわけで、これサントラとして音楽だけ聴くと良いんだと思うけど、劇中でしつこすぎるんですよね。自己主張が激しいっちゅうかw 普通は映像と音楽が違和感なく溶け込むべきなんでしょうけど、この映画に関しては「映像!」「音楽!」みたいな感じでバラバラなとこが面白い。
     そういえば『ゾンビ(ドーンオブザデッド)』でも、ラストの一番盛り上がるシーンでゴブリン流れてきてずっこけましたw 笑ってしまうだろ!

     この映画を観た直後にたまたま『ファントムオブパラダイス』を久し振りに観まして、ジェシカ・ハーパーって『ファントム~』を観たダリオ・アルジェントが『サスペリア』に起用したらしいですね。可愛いんだけど怖いっていう、絶叫クイーン向けの良い顔してます。プールのシーンが若干エロくてよかったです。

  • しっかりと魅せる。ホラーの古典ここにあり!です。

    以下、修正予定。

     ホラー映画。ホラーのジャンルでいうならオカルト、魔女や悪魔の類いのもの。

    まず、とにかく情景が独特で幻想的。
    赤、緑、黄のライトがこれでもかと当てられており、舞台を彩る建物。こちらもまた色鮮やかな壁、装飾が独創性に華を添えています。

    そして、音楽。何とも耳に残るメロディー。不安感を煽りつつも、どこか哀愁が漂う。(これについてはかなり有名だとか)
    時折、音楽のせいで怖さが半減。場面を違えているのではないかと思うのは恐らく、気のせい。

    何より、ストーリーが王道も王道。それだけホラー映画の古典として評価されているようです。
     ホラー映画が好きな人間であれば恐らく、思った通りに展開していくことでしょう。

    これが既に確立していた事に対して素直に驚きました。

    表現の方法は古典も古典。当時の技術では最先端であったのはわかりますが、現在のものと比較すると当然安っぽく見えるのは仕方のない事。

    今のものとは比較するものではない。

    大いに楽しめました。

    始めのタクシーのシーンはどこかで何度もみた覚えがありましたが、よく心霊特集で取り上げられていたやつでした。

  • SUSPIRIA
    1977年 イタリア 98分
    監督:ダリオ・アルジェント
    出演:ジェシカ・ハーパー/アリダ・ヴァリ/ジョーン・ベネット/ステファニア・カッシーニ/ミゲル・ボセ/ウド・キア

    ドイツのフライブルクにある名門バレエ学校に入学しにきたアメリカ人のスージー(ジェシカ・ハーパー)は、嵐の中ようやくタクシーを拾い学校に辿り着くが、恐怖に怯えた女生徒が謎めいた言葉を呟き逃げ去るのを目撃する。なぜか寮内に入れてもらえずスージーが知人宅に泊めてもらっている頃、逃げ出した女生徒=パットは友人の部屋に逃げ込むが、何者かに襲われ惨殺されてしまう。翌朝、何も知らないスージーが再び学校を訪れると、不在の校長の代わりに副校長のマダム・ブランク(ジョーン・ベネット)と主任教師のタナー(アリダ・ヴァリ)が彼女を出迎えるが、行方不明のパットの捜査のため警察が来ていた。レッスン中に倒れたスージーは学内の寮に住むことになり、隣室のサラ(ステファニア・カッシーニ)と仲良くなる。サラは仲の良かったパットの行方不明、そして教師たちの行動に不審を抱いており…。

    リメイク版「サスペリア」→原作「深き淵よりの嘆息」→魔女三部作完結編「テルザ~」、とめちゃくちゃな順番で見てきましたが、ようやく今更オリジナル版のサスペリアを見ました。公開当時のキャッチコピー「決してひとりでは見ないでください」のCMをギリギリ覚えている年齢ですが、怖がりなのでキャッチコピーを信じて今まで見ず。他のダリオ・アルジェント作品を見て、どうやらそれほど怖くなさそうだと悟ったのでこの年になってようやく安心して観賞。やはり現代の、より過激で残酷描写過剰な映画に比べたら、技術的な面もふくめ70年代のこの作品はそれほど怖いとは感じません。血糊なんかもあきらかに人工的な赤だし。パットやサラ、盲目のピアニスト・ダニエルの殺される場面がちょっと残酷なのと、あとは視覚的にグロいのはサラの死体の場面くらい。それ以外だとスプラッタよりむしろ蛆虫が落ちてくる場面のほうが生理的に苦手な人のほうが多そう。

    おおまかな展開はリメイク版も同じだけど、尺も短いオリジナルのこちらのほうがよりシンプルでコンパクト。気持ち悪さではリメイク版のほうが上ですが、好みでは圧倒的にこのオリジナルのほうが面白い。ひとつは主演のジェシカ・ハーパーの童顔の可愛さ(白いレースのネグリジェが似合う!)、そして赤や青、緑といった人工的なまでの照明の独特さ、バレエ学校の建物の赤などの色彩感覚がお耽美で良い。あのオルゴール風の音楽も良いなあ。急に音がなくなる瞬間の恐怖演出も良く、完結編であるテルザの安っぽさが嘘のように、こちらの完成度は高い。

    さて天井から蛆虫が落ちてきた事件のせいで(原因は屋根裏の食糧の腐敗)寮内の生徒たちは稽古場で集まって寝ることになる。そのときサラが、不在のはずの校長先生の独特ないびきが聞えると言い出し、さらに学校終業後は自宅のある町に帰るはずの先生たちの足音が、なぜか不自然に途絶える話などをスージーに聞かせる。さらにサラは、パットからメモを預かっていたこと、友人のフランクという男性にだけそれを話したことなどをスージーに伝えるが、ある晩ついに惨殺されてしまい…(表向きは行方不明)

    急にサラがいなくなったことに不審を感じたスージーは、サラから聞いていたフランクに連絡を取る。フランク(若き日のウド・キア!イケメン)は精神科医で、サラは元患者。彼はかつて「黒い魔女」と呼ばれたヘレン・マルコスという人物がこの町でバレエとオカルトの学校を始めたこと、ヘレン・マルコスが魔女として弾劾されて学校は潰れるも、彼女の弟子がオカルトを廃したバレエ学校を再び立ち上げたのが、スージーたちが通うバレエ学校の由来だと語る。さらにフランクから紹介された魔術専門の教授に、スージーは魔女についての話を聞く。

    教師たちが終業後どこに消えるのかを探ろうと決心したサラは、ついに秘密の部屋をみつける。嵐の夜に見かけたパットが呟いていた謎の言葉「秘密の扉、青いアイリスをまわす…」という言葉通り、描かれたアイリスの花をまわすと扉が開き…。そこでスージーは、マダム・ブランクやタナー先生、マダムの甥の幼い少年アルベルトらが、スージーを殺す相談をしているのを立ち聞き。使用人のパブロや寮母たちも魔女の仲間(サラやパッド殺害の実行犯は体格的におそらくパブロ)だった。

    逃げようとしたスージーは、別の小部屋に入ってしまう。そこで聞こえてくる例の変ないびき、ヴェールの向こうで眠っているのは校長先生=ヘレン・マルコス。起き上がった彼女の姿はしかしふいにかき消え、乗り移られたサラの死体が蘇ってスージーを襲おうとする。そのとき雷鳴がきらめき、姿の見えないヘレン・マルコスの影を浮かび上がらせ、スージーは落ちていたクジャクの羽根のガラス細工でその影を仕留める。ミイラのような魔女の絶叫、魔女の手下である教師や使用人たちも次々倒れ、雨の中外へ逃げ出すスージーの背後で、学園は炎に包まれていった…。

    ラストはわりとあっけない。サラが逃げ回り惨殺されるシーンや、ダニエルが広場で怪しい気配を感じる場面などは、恐怖感をあおる演出がよくできていたけれど、それに比べたらわりとスージーはあっさり魔女に勝利してしまう。もちろんリメイク版と違い、これ以上のどんでん返しはない。でもエンタメとしてホラーを見る分には、これくらいのほうがちょうどいいなというのが個人的感想。

  • BSスタチャン無料録画>初☆!!(スタチャン有難う♪)
    割と以前から気になってはいたものの、なかなか見れてなかった作品(*´∀`)。ようやく視聴。
    ん~~映像や照明効果などで赤や緑等の鮮明な色使いで綺麗に仕上がってるのにはびっくりした。
    構図なんかも監督のこだわりが良く見えて、とても芸術性が高い。セットの調度品や部屋の壁紙の画なんかがそう。
    奇怪な事件や殺人が沢山起こり過ぎるwいわく有りな、あのバレエ学校兼寄宿舎である、淡赤色の建物が(建物自体は)とても可愛くて印象的。
    赤が割と多目で視覚的に見てて巧く不安や緊張感を煽ってくれますww勿論、あの音楽も効果高い。
    殺られ方が割と鮮烈でエグかった(^^;)。。OP~首吊り場面も序盤からなかなか飛ばしてるような…。
    血糊の出来が悪いのでどうもリアリティに欠けるのが残念。
    盲動犬が突然飼い主を襲うのも謎。そこの場面も鮮烈だけど、現実味がない。犬が何をモグモグしてるのか気になるw。。
    あのウジャウジャいたワーム=蛆虫は凄かったわ。気持ち悪いこの上なかった。
    お話的には魔女ってオチなんだけど、どうなんだろw
    呆気なくあの主人公の少女に殺られ過ぎてて拍子抜けしたwww
    主人公が1番強いのかもwww
    怖いかと思ったけど、私的にはそうでもなかった。。
    映像的には当時制作した所から考えると、凄いなぁと感心。

  • 作風の独創性もさることながら、ジョーン・ベネットやアリダ・ヴァリという往年の大女優にすごいことやらせてる(笑)
    「けっしてひとりではみないでください。。。」
    ドラマのトリックはこれの影響??

  • ストーリーというよりも映像と音楽で気味の悪さをみせてくれる作品。美人なんだか不美人なんだかわからないヒロイン。赤と黒と緑と青の光と影。天井から降ってくるたくさんの蛆やら鋭い牙で人を襲うコウモリなど日常では見たくない映像が映画とは非日常を体験するものなのだ…と気付かせてくれる。

    なんだか黒魔術的な印象主義な作品でした。
    小説では味わえない映画ならではの表現が多数。
    でもまぁ、ラストは「で?!」とか「は???」ってお話なので一回見たらもういいかな。

  • イタリアンホラーの傑作とのことだが、
    画面の色味や建物の内外装など
    アート性が高い演出。

    そこに力を入れすぎなのか
    役者の演技が下手なのか
    B級よりC級。

    矛盾が多いストーリーというか展開?で
    どうしてそうするの?が多いかな。

  • タイトルのフォントが可愛い。舞台になっているバレエ学校の建物や内装がめっちゃお洒落で可愛い。
    ショックシーンで多用される赤いライトが目に痛いけど、赤と青のコントラストがやっぱり格好良くてさすがアルジェント、って感じ。

    ホラー映画としては『エクソシスト』や『オーメン』の方が完成度高いし恐いと思う。
    でもキモさは中々…ウジ虫天井とか…

  • 有名だからということで一応見ましたが、当時としてはまあショッキングな描写だったんだろうなという印象でした…

  • 恐怖をあおる単調なメロディとデスボイスが、冒頭から流れ、一気にホラー映画の世界へ誘われる。恐怖の対象が見えない中、漠然とした恐怖感が続き、主人公同様、緊張状態が絶え間ない。
    恐怖演出は素晴らしかったが、物語後半、真相が中途半端にしか明かされずモヤモヤした終わり方で残念。

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著者プロフィール

1940年、イタリア・ローマ生まれ。世界中のクリエイターに影響を与える“ホラーの帝王”。映画プロデューサーの父親と写真家の母親を両親に持ち、新聞『パエーゼ・セーラ』で映画批評を担当したことから映画との関わりが始まる。セルジョ・レオーネ監督作『ウエスタン』(1968)でベルナルド・ベルトルッチとともに原案に携わり、以降数々の脚本を手がける。『歓びの毒牙』(1970)で映画監督デビューを飾り、『わたしは目撃者』(1971)、『4匹の蠅』(1971)の“動物3部作”でジャッロ映画の人気監督の地位を確立。『サスペリアPART2/紅い深淵』(1975)でその名は世界に知れ渡り、『サスペリア』(1977)はオカルトの新境地を切り開いた名作として、ホラー映画史上の金字塔となった。
その後の監督作品に、『インフェルノ』(1980)、『シャドー』(1982)、『フェノミナ』(1985)、『オペラ座 血の喝采』(1987)、『トラウマ/鮮血の叫び』(1993)、『スタンダール・シンドローム』(1996)、『オペラ座の怪人』(1998)、『スリープレス』(2001)、『デス・サイト』(2004)、『サスペリアテルザ/最後の魔女』(2007)、『ジャーロ』(2009)、『ダリオ・アルジェントのドラキュラ』(2012)など。2023年には10年ぶりの新作『ダークグラス』が公開された。2019年にはイタリアのアカデミー賞と呼ばれるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞のダヴィッド特別賞を受賞。

「2023年 『恐怖 ダリオ・アルジェント自伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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