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- / ISBN・EAN: 4988102033439
感想・レビュー・書評
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伊丹十三の映画は、映画好きな人が撮った映画だよね。
本人もそう話してたのをラジオで聞いたことがある。
寺山修司の映画から、とか、フランス映画から、とか、いろんな映画から、いろんな場面を引用しまくってる、って。
変わったデザインの服を着て、哲学者のように語る人だった。
彼の死は、本当に痛ましい。
大島渚や、他の友人たちが証言してる通り、彼は殺されたのだ。
誰が伊丹十三を殺したのか?
彼のような勇気のある芸術家を殺すなんて、絶対に許されることではない。
オレは絶対に許さない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
伊丹映画の決定版。
たぶん邦画の中では一番見返した映画だと思います。
マルサという査察官を示す言葉を世に広めた
バブル期を代表する名作。
全てのシーンに伊丹監督の指紋がついているほど
入念な計算とこだわりの詰まったフィルム。
文句のない面白さ。
個人的なオールタイムベストにも入れると思います。
かの周防監督が担当した「マルサの女をマルサする」
というこれまたメイキングの金字塔的名作も必見。 -
税務所の調査官、板倉亮子(宮本信子)は、小柄で顔がソバカスだらけの不美人だが、脱税を徹底的に調べるやり手だった。
ある日、彼女は一軒のラブホテルに目をつけ、そこのオーナー権藤英樹(山崎努)が売り上げ金をごまかしているのではないかと調査を始める。権藤には息子の太郎と内縁の妻、杉野光子がいた。権藤は一筋縄ではいかない相手で、なかなか証拠も掴めない。そんな時、亮子は国税局査察部に抜擢された。彼らはマルサと呼ばれる摘発のプロである。
マルサとしての調査経験を積んでいった亮子は、上司の花村(津川雅彦)と組んで権藤を調べることになった。
ある時、権藤の元愛人、剣持和江から彼の今の愛人、鳥飼久美子が毎朝捨てるゴミの袋を調べろとタレコミの電話が入った。
亮子らは清掃車を追いかけ、やっとのことで証拠の書類を見つけた。権藤邸をガサ入れする日が決まった。当日の朝、出かけた光子を亮子は尾行。権藤邸に花村たちが入った途端、他の何人かが権藤の取り引き先の銀行、久美子のマンションをガサ入れする。
光子の見張りを交代して権藤邸に向かった亮子は、権藤と喧嘩し、大金を持って飛びだした太郎を追いかけ慰めた。亮子が邸に戻ると、調査はほぼ完了で証拠は何も出て来なかった。花村は権藤に質問し、亮子に眼の動きを追えと命令する。そして、本棚を推定、本の中をしらみつぶしに探すが徒労に終わる。疲れた亮子が立ちあがって、体を伸ばし本棚にぶつかった途端、壁が動き奥の隠し部屋が現われ大金が見つかった。
その頃、久美子の部屋では口紅に隠された多くの印鑑が発見された。また、銀行でも架空の名義が確認された。権藤から貸し金庫の鍵は光子が持っていると聞かされた花村は、光子のいる美容室に出かけ鍵を受け取る。
半年後、亮子のまえに太郎のことで御礼が言いたかったと権藤が現われた。彼はまだ全部に口を割らず頑張っていた。自分のもとで働かないかと言う権藤に亮子は首を横に振る。突然、亮子が以前忘れたハンカチを出した権藤は、ナイフで指を傷つけ、血でハンカチに残りの貸し金庫の暗号を記して渡した。
伊丹十三が、国税局査察部と脱税の容疑者の戦いを描くサスペンス映画。
「レシートのナンバーを使い分けることで片方のナンバーの売り上げを除外する」「相手から借金したことにして所得をごまかす」「品物の原価を高く見せて経費をごまかす」「表と裏の帳簿を使い分ける」「相手の融資を焦げつかせたと見せかけて所得をごまかす」「売り上げの記載をした通帳を愛人に預ける」「はんこを口紅などに、隠し金を隠し部屋などに隠す」などの脱税のテクニックを、板倉亮子たち国税局査察部と権藤の駆け引き捜査を通じて、伊丹十三監督が国税局査察部などに取材したリアリティーを盛り込んで描いているので、国税局査察部と権藤の駆け引きの「フレンチコネクション」張りの緻密なサスペンスが、楽しめる。
脱税の容疑者である権藤も単なる金の亡者ではなく、遺産を息子に残したいがために脱税に手を染めてしまったり、板倉亮子の有能さに惚れ込んだり、単なる悪党ではない人間味が、ユニークな悪党の魅力がある。
津川雅彦演じる軽妙洒脱で有能な花村、小林桂樹演じる腹芸が得意な国税局査察部の係長、鋭い観察力と捜査力を持つ有能な査察官だが温かい人間味を持つ板倉亮子を演じる宮本信子が、印象的。 -
偉大なる娯楽作!
乳をしゃぶる老人、中年女性のヌード、またにティッシュ、、、このリアリティ。
善悪二元論ではなく、そもそもマルサ自体を正義には思えない見せ方。山崎努と津川雅彦の演技力、宮本信子の笑顔。
すべてがノンストレス。 -
制作年:1987年
監 督:伊丹十三
主 演:宮本信子、山崎努、津川雅彦、大地康男、伊東四朗
時 間:127分
音 声:日:ドルビーステレオ
税務所の調査官、板倉亮子は、小柄で顔がソバカスだらけの不美人だが、脱税を徹底的に調べるやり手だった。
ある日、彼女は一軒のラブホテルに目をつけ、そこのオーナー権藤英樹が売り上げ金をごまかしているのではないかと調査を始める。
権藤には息子の太郎と内縁の妻、杉野光子がいた。
権藤は一筋縄ではいかない相手で、なかなか証拠も掴めない。
そんな時、亮子は国税局査察部に抜擢された。
彼らはマルサと呼ばれる摘発のプロである。
マルサとしての調査経験を積んでいった亮子は、上司の花村と組んで権藤を調べることになった。
ある時、権藤の元愛人、剣持和江から彼の今の愛人、鳥飼久美子が毎朝捨てるゴミの袋を調べろとタレコミの電話が入った。
亮子たらは清掃車を追いかけ、やっとのことで証拠の書類を見つけた。
権藤邸をガサ入れする日が決まった。
当日の朝、出かけた光子を亮子は尾行。
権藤邸に花村たちが入った途端、他の何人かが権藤の取り引き先の銀行、久美子のマンションをガサ入れする。
光子の見張りを交代して権藤邸に向かった亮子は、権藤と喧嘩し、大金を持って飛びだした太郎を追いかけ慰めた。
亮子が邸に戻ると、調査はほぼ完了で証拠は何も出て来なかった。
花村は権藤に質問し、亮子に眼の動きを追えと命令する。
そして、本棚を推定、本の中をしらみつぶしに探すが徒労に終わる。
疲れた亮子が立ちあがって、体を伸ばし本棚にぶつかった途端、壁が動き奥の隠し部屋が現われ大金が見つかった。
その頃、久美子の部屋では口紅に隠された多くの印鑑が発見された。
また、銀行でも架空の名義が確認された。
権藤から貸し金庫の鍵は光子が持っていると聞かされた花村は、光子のいる美容室に出かけ鍵を受け取る。
半年後、亮子のまえに太郎のことで御礼が言いたかったと権藤が現われた。
彼はまだ全部に口を割らず頑張っていた。
自分のもとで働かないかと言う権藤に亮子は首を横に振る。
突然、亮子が以前忘れたハンカチを出した権藤は、ナイフで指を傷つけ、血でハンカチに残りの貸し金庫の暗号を記して渡した。 -
宮本信子のマルサの女。
そばかすだらけで、おかっぱアタマ。
勘のよさで、脱税を見抜く。
ラブホテルって、領収書がいらないから、
脱税しやすいのだね。
そのラブホテルの脱税の手口をあばいていく。
山崎努が、若く、笑顔もいいねぇ。
脱税の手口が、古典的なんだ。
脱税って、誰も傷つけない行為なんだけどね。
日本の税金が 厳しすぎるというのが、
あまり、浮き出ていないなぁ。
税金は 国民の義務と言う大義がある。
脱税するもの それが 悪役 という物語。
それが、山崎努が、ニンゲンらしいところがある
ので、いいのだ。
絵のアングルがいい。 -
子どもの頃以来に観たが、
いやぁ、面白いなー。
カット割りも格好いいし、
何しろストーリー展開がテンポよく、
ワクワクさえする。
そして何より、テーマ曲!
伊丹十三、改めてすごい。 -
半沢直樹、金融庁検査を思い出しました。
知っている俳優さんたちの若かりし頃が新鮮でした。 -
権藤の雰囲気が凄い。
最後、権藤が無邪気な子供なんかを見ていると、胸が引きちぎれそうな気持ちになる、と言った内容を吐露し、そこからの血染めの貸金庫暗証番号、良かったです。
税務署員レベルでこんなに厳しく見るんかなあ。