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感想・レビュー・書評
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猫好き、男嫌いだったそうな吉行理恵さんの「小さな貴婦人」を再読しました。再読しても内容はよく理解できませんでした。これで芥川賞受賞なんですよね・・・。腑に落ちません。わかりにくいから芥川賞ってことはないですよねw。選考委員に兄の吉行淳之介氏がいたことが受賞の一因になったのかなと勘ぐってしまいました。失礼しました。
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1981年上半期芥川賞受賞作。作者の吉行理恵は、吉行淳之介の妹。当時は兄妹での最初の受賞として話題になったようだ。作者はもともと詩人として成功を収めており、小説家としても既に1冊作品集を上梓していた。さて、本書だが、表題作を含む5編から成る連作短編集になっている。いずれも「私」の1人称で語られるが、登場人物も少なくきわめて内向的な世界がそこに展開する。そうしたあたりは、詩人的な文体であるのかもしれないが、自己自身への内省はともかく、読者への語りかけや開放度が十分ではなく、小説的な共感を得にくいように思う。
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ある一つのテーマで結ばれた五つの短編集。
ダイアナと雲という二匹のチャコールグレー色した猫。
社会に馴染むことができずに隠れるように生きる二人の飼い主。
自伝なのか小説なのかよくわからない。
人間の嫌な部分がたくさん出てくる。
主役の二人も含めて、登場人物たちが往々にして醜い。
しかし純粋に猫を愛し、一生懸命に生きようとしている主役の二人をけなすことはできない。
この吉行理恵さんという方とはすごく自分は似ている、そんな気がした。
(陰気な性格が似ているというだけで、残念ながら才能ではないですよ)
ちなみに父と兄が作家、姉が女優という超がつく芸術一家。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E8%A1%8C%E7%90%86%E6%81%B5
作品としては、描写があまりないので読みにくい。
吉行氏の本業である詩の延長線上に近いのかもしれない。
猫がたくさん出てきます。
猫好きのかたは面白い……のかもしれない。
この本を読んで何か感じるかは、きっと人それぞれなのでしょう。 -
モヤモヤが音を発てて消える.んなこた無い.
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芥川賞 初版
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木沼駿一郎氏より寄贈。
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こんなに意地悪な気持ちになる物語って、イヤだなぁ。
なんだかひがみっぽい老女。
皮肉と、厚かましさと、トゲのある人たち。
ずっとイライラしっぱなし。
そもそも、野良猫に餌をやる人は嫌いです。
これが、直木賞ねぇ。 -
猫の「雲」
登場する人物と物語のようなもの全てが作者の「心象」であるため、これを小説と呼んでよいのかは迷う。揺らぐ心象を水中から見上げているような。 -
詩人と猫。繊細な短編集
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猫の殺人・雲とトンガ・赤い花を吐いた猫・窓辺の雲 収録