- Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
感想・レビュー・書評
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大学山岳部に入ったふたりの女子部員を中心に
黒部別山東壁(東面のことか?)に挑むまでの1年余月の
大学の山岳部の活動を山行を描いている。
新人を迎えて最初の合宿がいきなり
谷川岳一ノ倉沢出合幕営 マチガ沢で雪訓、
東南稜登り本谷をグリセードで下り、一の沢からシンセン尾根へ出て芝倉沢下り、
ここで衝立岩登攀で追い返されるエピソード
高取山や三つ峠は練習場
夏山は島々から徳本(ごう)峠経由で上高地に入り涸沢へ。前穂北尾根から奥穂を回りザイテングラードをグリセードで下る。全くの初歩の山登りとの扱い。
滝谷で登攀訓練。双六まで縦走。男子部員は剣岳まで縦走、女子部員は笠ヶ岳。
夏後半の個人山行で剱岳の三ノ窓に幕営。体慣らしに男子はチンネ左稜線。女子は中央のチムニー。
剣尾根の岩場、雪渓を下り二俣からクレパスの底に一旦降りて池ノ谷右俣奥壁
ここで墜落を落石と主張するエピソード
秋山で北岳バットレス
ここで四尾根の最後の左バンドをたどらずクラックを直答して墜落するエピソード
冬の後立山縦走 これは事前の荷揚げとサポート隊を使う
富士山の吉田大沢で山頂に登り強風の下で幕営
冬の鹿島槍東尾根での雪崩、テント圧潰、雪洞崩落
といった具合。一生分が1年で経験できそうな密度の濃い大学山岳部の様子が窺えて面白い。
千葉県立図書館から取り寄せ
加藤薫 著
昭和49年11月30日第一刷
筆者略歴
昭和8年横浜市生まれ。学習院大学政経学部卒
本名 江間俊一
現住所 横浜市鶴見区上末吉町5-17-20 末吉荘
もう一冊、雪煙 1972年も読んだが、検索で出てこないので登録できない。
札幌冬季オリンピックの直前にスキー界や山岳界への批判を込めた作品。
唐突な終わり方。詳細をみるコメント0件をすべて表示