フラニーとゾーイー (1968年)

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感想・レビュー・書評

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  • 昔読んだ本が出てきた。

  • 爆笑問題・太田推薦書。
    私は太田さんが話すことは村上春樹が話すことのようにおもしろいと感じていて、男の著名人で経歴を知りたいと思った2人目の人間なので、彼が推薦する小説はきちんと読んでおきたい。
    で、本書。
    太田さんが言うには、「人間が恰好をつけるのは(エゴなんかも含む)、誰か知らない人間のためにするもんだくらいのものなんだ、大したことなんかじゃないんだ、だから人間が生きているのなんて本当に大した意味なんかないんだ、ということを教えてくれた小説」らしい。

    一読後、理解がまったく及ばず、頭の中を整理する時間が必要だった。感動というものはなかったし、どこで感動すればよいかもわからなかった。
    ので、最後の部分を再度読み直してみた。
    太っちょのおばさんはキリストなんだというくだり。これで、大半の読者とフラニーははっと救われるようだ。しかし太っちょのおばさんがキリストであることがどう救いにつながるのだろうか?

    最近読み初めた海外文学に対して、宗教観、とくにキリスト教に関してある程度の知識がないと内容が上滑りしたり、よく理解できないという現象が頻繁に起こる。
    古典というからには普遍的な人間真理を描いているからこそ、さまざまな国の人間に広く永く愛されてきたに違いない、そこを信じるならば、宗教問題を横においておいても、何かしら万人の心を打つものがこの物語にも流れているはずなのでなのある。もちろんそれを理解できなくてもいい。良いと感じなくても感動しなくても問題はない。ただ、その感動できない理由を、私はぜひ知りたいのだ。読書は自分を知ったり他人を知ったり世界を教えてくれたり、そうするための行為である。そうでなければ誰が時間と金銭を浪費してこの、即効性のない読書などというものをするのか。
    今回の読書で、自分が感動しえなかった理由を知ることができるのが『フラニーとゾーイー』が与えてくれるものなのである。

    感動はできなかったが、いくつか同意できる部分、興味深いところがあったので、それを記録する。

    「俳優の心がけるべきはただ一つ、ある完璧なものをー他人がそう見るのではなく、自分が完璧だと思うものをー狙うことなんだ。観客のことなんかについて考える権利はきみにはないんだよ、絶対に。」

    他にも

    「センチメンタルなものは何でもやわらかだと思ってやがる。残忍なものは何でもリアリズム、暴力沙汰に発展しゆくところはなんでもクライマックス」

    「それはね僕が汽車に乗るのが好きだからさ。結婚したらもう、窓際の席に座れないだろう」

    「自分のほしがるものを選り好みするということ、ー今の場合だと、お金と威信とか名声とかそういったものをほしがらないで、心の平和を掴むことをほしがってるーそうだからといって、わたしがほかのみんなのように利己的でも自分本位でもないということにはならないわ。むしろわたしはそういう点が人一倍強いのよ!そんなことぐらい、高名なるザカリ・グラース氏に教えてもらわなくても分かってるわ!」

    フラニーが嫌悪するものは共感できる。今なお共感できる私は成長が遅すぎるのだろう。フラニーの言い分を読んでいて、『ノルウェイの森』の直子を思い出した。
    肩の力を抜いたらばらばらになっちゃうのよ、というあの場面。

  • ???

    よく理解できなかった・・・。

    サリンジャー独特(外国人作家特有なのか?あまり外国人作家の本に触れた事ないから分からないが)の言い回しとかが、まわりくどくて、分かりづらくて、面白くなくて、イライラした。

    時代・文化・宗教・などが違うから理解できないのかな。もしくは訳し方かな。難解な点が多々あったけど、一番理解できないのは、「太っちょのおばさん」の話の件。

    そこが一番重要な点だけど、最後の最後にあっさりと少しだけ話に登場しただけ。しかも、それを聞いたフラニーの容体が何故あそこまで急変するのかも理解できない。

    これを上手く解説してくれたら、なにか大切なものに気づけるような気はした。
    でも、やっぱつまらかったな・・・。

  • 翻訳書を久しぶりに読んだけど,難しいなあ。背景がわからないと効果的であるはずの単語も無駄になってしまうし,勉強してから読むってのも違うと思うし,みんなほんとにわかってるの?わかってるならすごいなあ。
    アメリカに住んで英語で読むまで星の数は保留。
    2007.3.11読了

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