統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (1968年) (ブルーバックス)

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感想・レビュー・書評

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  • ここ最近、統計に関する本が人気であり、私も何冊か読んでいる。
    この本は、いわゆる数のマジックによる錯覚がどのようなものかを紹介している。
    全般的に統計を使った雑誌や新聞記事などを否定しているため、統計学を学ぶという意味では適していないかも知れない。

    しかしながら、世の中の数字を使ったウソ、あるいは誇大広告を見抜くための知識は身につくであろう。
    また、逆に、自分で作成する資料に適用できるかもしれない。

    統計のウソを見破る方法として、統計の出所、サンプルの選び方、平均と最頻値と中央値が異なっている場合に注意しなければならないことは大切だ。
    特に一般に使われている平均値は、ひとつとても大きな数字が入り込むことで大きく変化することがある。
    これは参考になる。
    情報操作とまではいわないが、よく確認して惑わされないようにしていきたいものである。
    この点では読んでおもしろかった。

  • 図書館で借り。

    「数式を使わない統計学入門」と副題にあるとおり、数式は出てこなかった。
    大学生の時に、統計学の授業の導入部でつまづいたことがあったので、大学1,2年の時に読めてたらよかったかも。


    ・p31 「世論調査というのは、結局は、かたよりの原因に対する不断の戦いということになってくる。そして著名な世論調査機関はこの戦いを年中続けているのである。しかし、こういった調査結果を読む場合に覚えておかなければならないことは、この戦いには絶対勝てないということである。」
     →ランダムにサンプルを手に入れる難しさ

    ・p42 「ある数字が平均値であると聞いても、それがどういった種類の平均値―いわゆる平均値(算術平均)、中央値(中位数)、最頻値(並み数)のうちのどれ―であるかが分からなければ、あまり意味がないのだ。」
     →中央値=メジアン、最頻値=モード、のことね

    ・p44、p45 人間の体位に関するデータは正規分布(つりがねのような美しい曲線)。算術平均も中央値も最頻値も同じ点になる一方、財布の中身はゆがんだ分布になり、算術平均は中央値とは全然離れている。
     →対数正規分布のことだと思う(多分)

    ・p62 「結果の数字が、意味があるかないかを調べる方法(検定)があるからで、それはたやすく理解できる。つまり、その調べた結果の数字が、偶然によるものでなく、真の結果を表している程度がどのくらいかが簡単にわかる方法があるのだ。」
     →統計検定って重要だよねえ…。

    ・「第5章 びっくりグラフ」は「あー!こんなグラフあるある!」と思ってしまうこと請け合い。騙されたくない人も騙したい人も一読の価値はあるかと。グラフの下をちょんぎるとか、よく見る

    ・「第8章 因果はめぐる」相関関係と因果関係をごっちゃにしてはいけないという話

    ・「第10章 統計のウソを見破る五つのカギ」
    1.誰がそういっているのか?(統計の出どころに注意)
    2.どういう方法で分かったのか?(調査方法に注意)
    3.足りないデータはないか?(隠されている資料に注意)
    4.言ってることが違ってやしないか?(問題のすり替えに注意)
    5.意味があるかしら?(どこかおかしくないか?)


    知らなかった用語:
    ・「層化ランダム・サンプリング」(p29)層化抽出法(そうかちゅうしゅつほう、Stratified Sampling)。 部分母集団が互いに大きく異なるとき、各部分母集団(層)毎にサンプルを抽出することに意味がある。層化(Stratification)とは、母集団を相対的に同質なグループに分けるプロセスであり、サンプリングの前に行われる。(wikipedia)
    ・「幾何平均」(p187) 二つの数をかけあわせた平方根のこと。(三つの数なら立方根)成長率を表す場合、指数関数的成長(英語版)(成長率が一定の場合)でもそうでなくても、算術平均より幾何平均の方が適している。(wikipedia)

  • 各種統計数値の裏に潜むカラクリを紹介しながら、サンプル、平均、グラフの見せ方など、わかりやすく統計学の基礎を教えてくれる一冊。
    1968年の本で古いのですが、基本的な考え方は昔も今も変わらず参考になる。ただ、基本的内容がほとんどで、さすがに少し歯ごたえがなかったかな。

  • 様々な統計と、勘違いをさせる手法を紹介しています。統計というものは、それだけ嘘・誤解・勘違いが多く含まれるものでもあり、正しく読み取らなければいけないということですね。

    ・サンプルの偏り
    ・母集団が少ない
    ・人が正直に答えるか不明
    ・質問者・質問内容による偏り
    ・平均(最頻値・中央値)
    ・ごくごく小さい数字を用いる
    ・確率誤差
    ・グラフ・イメージで誤解させる
    ・数字のこじつけ
    ・etc...

    様々な例を元に、誤解を産む統計トリックを紹介しています。なかなか面白い一冊でした。

    最後に、「統計のウソを見破る五つのカギ」の章がありました。

    1.誰がそう言っているのか?(統計の出所に注意)
    2.どういう方法でわかったのか?(調査方法に注意)
    3.足りないデータはないか?(隠されている資料に注意)
    4.いっていることが違ってやしないか?(問題のすりかえに注意)
    5.意味があるかしら?(どこかおかしくないか?)

    世の中、たくさんの統計による数字が出ていますが、その中身については吟味しなければいけないってことですね。

  • 古過ぎて使えない。

  • 図書館で借りてみたらかなり古い本だったのでビックリですが、基本的なところは抑えられているのかな、と思います。
    平均値と中央値の使い分けやグラフ化した時の目盛りのとり方など。

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