ロビンソンのわかりやすい経済学への入門書に相当するもの。
経済学というと、経済の歴史ではなく、経済学の歴史を語りたがるところが気がかりである。
経済という現物を見ないと、経済学という原理の価値が下がるのではないかと思った。
この感想は、経済学部を卒業してから25年離れていて、初めて気がついた。
誰にでも分かれというつもりはない。
第4章のケインズ革命では、完全雇用が鍵であろう。
第5章の開発と低開発では、技術と人口が鍵だと思った。
「ゲームのルールとはどのようなものか?」が最後の章になっている。
現実の事項を抽象化して検討しようという意図が見えている。
ただし、ナショナリズムとの関係が気がかりである。