散り行く花 [DVD] FRT-144

監督 : D.W.グリフィス 
出演 : リリアン・ギッシュ/ドナルド・クリスプ/リチャード・バーセルメス 
  • ファーストトレーディング
3.58
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本棚登録 : 41
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4560285901448

感想・レビュー・書評

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  • 映画を映画たらしめた有歴史的作品。
    リリアン・ギッシュの可愛らしさがないと今見るのは史料的価値でしかないだろう。
    少女の設定だが、ギッシュ、26歳ぐらいの時(笑)
    毒親のボクサー親父に最後折檻されて死んじゃうんでのタイトルなんだが、当然、レイプがあんじされている。
    中国人をイエローマンとは今ではやばいし、ばーせるめすのキモい。イギリスにアジア人の貧民街があったってことかな。知らなかった。
    ギッシュの可愛さと例の指で口角をあげる名シーンに免じて星一つおまけ。
    斧を振るってドアを壊すシャイニング的ネタもこの映画から。

  • 平和を願い英国へ渡った中国人の若者だが夢をなくしアヘンでやる気ない日々を送っていた。ボクサーの父に虐待されていた少女を助け純粋に愛するも、娘は取り戻され父親の暴力で死んでしまう。その父をピストルで殺した若者は娘と同じ場所へ行くのだったという無情なストーリー。
    イギリスには昔から多く華僑いたからだろうか。Chankiyという呼びかけ、チャイニーズヤンキーの略称だろうか?犬みたい。若者もThe Yellow manだしその時代の言葉遣いが興味深かった。
    恐怖迫るシーンが劇場で盛り上がりそうでした。娘がずっと背を曲げているのが小さく見せるためだろうけど病的に見えて怖い。この時代の活動写真の女優みんなだけれど。

  • allcinemaの作品紹介には、時々「?」と思うものがありますが、この『散り行く花』の紹介に、よりによって”ロリコン”という言葉を使うのかとしばし愕然。う~ん・・・。まあ、とりあえずそれは置いといて。。。

    先の『オペラ座の怪人』記事のグリーンベイさんへのコメントで「悲恋物語」と書きましたが、ちょっと考え直しました。ちなみにストーリーを先にご紹介しておくと。。。

    中国の青年僧(リチャード・バーセルメス)が西欧社会に仏教を広げるべく宗教的使命感に燃えて渡英するが、志ならずロンドンの貧民街でむなしく商店を営む身に落ちぶれている。同じ街にはバロウズ(ドナルド・クリスプ)という粗野なボクサーとルーシー(リリアン・ギッシュ)父娘も暮らしている。バロウズは事あるごとに娘を虐待し、ルーシーはひたすら父を恐れて暮らしている。そんなルーシーを見かけた中国青年は密かに彼女に対する思いを募らせる。ある日、仔細なことから父にひどく鞭打たれたルーシーは思わず家から逃れて中国青年の店に転がり込み意識を失う。帰宅して彼女を発見した中国青年は、手厚く介護し、彼女への思いは通じたかに見えた。しかし、偶然彼女のことがバロウズに伝わり、彼は怒り来るって乗り込んでくる。。。


    悲恋というと、報われない愛の哀しさがメインテーマというということになりますが、この作品は、二人の絶望し救われることのない心のあり様そのものがテーマと理解しました。屁理屈のようですが、それほど二人の絶望感の描写が、大津波のような破壊力で押し寄せてきたということです。

    青年の心は宗教的挫折でズタズタ。東方へ宣教の旅に立つ修道士に対して、幸あらんことをと言葉をかける彼の心中は察するに余りあります。餞別の言葉に応えて修道士がくれた本のタイトルは、あろうことか”地獄”。1秒も画面に映らない”HELL"の文字が、バーセルメスの心の地獄を百万言の言葉で語るよりも鮮明に伝えます。バーセルメスのちょっと不思議な表情も良い。切れ長の目は感情をあらわさない。阿片の煙管を持って、じっと見つめるその目のなんと言う虚しさ。

    一方リリアン・ギッシュ扮するルーシーの心も、度重なる虐待でズタズタどころかすでに死んでしまっているように見えます。ぼろぼろの服を着て、背中も丸く老婆のよう。指で唇を曲げないと笑顔が作れない、それほどの心の痛みをどう推し量ればいいものか。表情のなくなってしまった顔でふらふらと歩くリリアン・ギッシュの姿は、もうそれだけで観客の胸を突き刺し言葉を失わせます。父を演じるドナルド・クリスプの名演技も彼女の悲惨を引き立てます。


    初めてバーセルメスがギッシュを見かけるシーン。ルーシーは父に虐められたあと、それでも父との日常生活を送るために、死んでしまった母の形見で買い物にいきます。逃れることの出来ない日常生活にすりつぶされてしまいそうな残酷なシーン。そして、店の中から彼女を覗うバーセルメスの姿。ここでも、グリフィスは煙管をもつバーセルメスの能面のような顔をジーっとスクリーンに映し出します。深く絶望した魂がすれ違う瞬間はもう言葉なんぞ要らない。説明なんて野暮なことしたくもない(しなきゃいかんのですが)。

    グリフィスは、5年間で500本近い短編映画を監督し、1915年に「国民の創生」でそれまでの映画の常識を全て覆します。当時のお金で数千万ドルを稼ぎ出し、さらに大規模な「イントレランス」を製作。8時間という上映時間に関して製作会社側と衝突し、大幅に時間短縮した結果、興行的に大失敗。その後、メアリー・ピックフォードやチャップリンと「ユナイテッド・アーティスツ」社を設立して製作したのが、この『散り行く花』。大作志向の人なのかと思いきや、良くぞこれだけの繊細な映画を撮りましたね。

    個人的には、『国民の創生』は、歴史的意義のある重要な作品ながら、現代の映画を見慣れた目からすると多少荒削りな、いかにも”むかしむかしの映画”という感じがしました。が、『散り行く花』は、映画的な空間として今見てもまったく違和感なくすっきりと入り込むことが出来ます。登場人物の設定、演出、演技、映像(川べりの貧民街に霧がかかる美しさ!)、画面構成などどれをとっても素晴らしい。現在まで見渡しても観客に訴えかける力においてこれを越えるものがいくつあるだろうか、と考えてしまいました。

    ベッドに横たわる少女の手にすら触れず、着物のすそにそっとキスするバーセルメス。人形を抱き、血の流れる唇に指で微笑みを作ろうとするギッシュ・・・名場面名場面名場面。映画の至福はここにあり。

  • 途中で寝ましたごめんなさい。

    (1919年 D・W・グリフィス監督)

  • 切なくて美しい。
    青年来るの遅いよオオオところでほんとに中国人ですか?
    少女は子供というより大人な魅力が感じられた。

  • 何年も前から見たい

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