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- / ISBN・EAN: 4527427638655
感想・レビュー・書評
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原作のほうが魅力的だと思います。スケール感はありますが、なんだか全体的にボヤけているなあという実感。
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●2006年に観たときの感想です。
渋谷の東芝エンタテインメント試写室で、『墨攻(ぼっこう)』の試写を観る。
酒見賢一の同名小説と、森秀樹によるそのマンガ版の映画化である(直接の原作はマンガ版のほう)。中国・日本・香港・韓国の合作による超大作だ。
春秋戦国時代の中国に、「非攻(専守防衛)」の思想を掲げた「墨家」があった。儒家と並ぶ勢力を誇りながら、秦代に忽然と姿を消した謎めいた教派である。
墨家は戦闘のプロ集団でもあったが、その戦闘技術は大国のエゴから小国を守るためにのみ使われた。いまも残る「墨守」という熟語(※)は、墨家の防衛戦に由来する。
※「堅く守る」の意。ただし、「旧説を墨守する」というふうに、あまりよい意味には使われない
この映画は、「革離」という一人の墨者が、大国の侵略から小国の城を守り抜く闘いを描いた歴史アクションだ。
絶対的に不利な状況のなか、知略を尽くして大国の猛攻をしのぎ抜く革離。私欲を捨て、弱者を守るために命を賭けるその姿は、ヒーロー像として申し分ない。戦闘シーンの迫力も特筆すべきものだが、その背後の人間ドラマも優れている。
全編につらぬかれた熱いヒューマニズムが、物語を力強く牽引していく。「全盛期の黒澤明が中国を舞台に史劇を作ったら、こんな映画になったのではないか」とさえ思わせる。
というより、脚本とプロデュースも兼ねる監督のジェイコブ・チャンには、「自分にとっての『七人の侍』を撮りたい」という意図があったのではないだろうか?
『七人の侍』は、いうまでもなく、略奪集団と化した野武士の群れから村人を守ろうとする侍たちの闘いを描いたものである。いっぽう、この『墨攻』は、まともな軍隊さえ持たない小国の民を、優れた軍師であり戦士でもある革離が組織して鍛えあげ、大国の侵略を撃退しようとするもの。物語の構造がよく似ている。革離は一人で「七人の侍」の役割を果たすわけだ。
私は、原作であるマンガ版の『墨攻』も、そのまた原作の小説も読んだ。それぞれ、独自の面白さと価値をもつものである。この映画版は、基本設定こそ原作と同じだが、かなり大幅な改変がなされている。たとえば、映画のヒロインで、革離に想いを寄せる美しい女剣士・逸悦は、オリジナル・キャラだ。
そもそも、原作では革離も巷将軍(革離と闘う趙国の将軍)も、異相・短躯のブサイク・キャラなのであって、2人を美形キャラ(アンディ・ラウとアン・ソンギ)に変えたこと自体、映画版の大きな特長である。
原作のエッセンスを巧みに活かしつつ、“古代中国版『七人の侍』”ともいうべき勇壮華麗な史劇を作りあげたことは、ひとえにジェイコブ・チャンの手柄であろう。 -
日本の小説と漫画が原作ということで、これは映画を観ただけでは評価は難しいかなという気がしました。中国、韓国、台湾の名だたる俳優が出演していますが、日本ではアンディ・ラウ主演、ファン・ビンビンを助演女優に据えても、それほど話題になった印象がありません。歴史物は実写にした時の時代考証等、リアリティを持たせるのか、それとも物語として面白く魅せるのかで随分変わってくるので難しいですね。その点、小説、漫画の方が表現の自由度は振り幅があるのかもしれません。
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大軍に囲まれて籠城戦というだけでワクワクするにですが、なんか盛り上がらなかったですね。いろんな仕掛けや奇襲を仕掛けて大軍を翻弄すみたいのを期待したのですが。CGも殆ど使われず、歴史スペクタクルという感じではないですね。
苦悩する主人公の姿はアメコミヒーローっぽいですね。民を救うためにやって来たのに、かえって非難されて追い出されてしまう。そんな内輪揉めばかりで、最後までなんか煮え切らなかったです。アンディ・ラウはカッコいいですけどね。 -
墨家、日本流に言うなら軍師か。
梁、燕、趙、秦、為政者、軍人、そして墨家の戦闘への言葉が哲学的だった。
アンディ・ラウは墨家よりも梁の王様の方が合ってるのではないか?・・つまり悪役ね。
原作が酒見賢一だったとは。
2006中国、日本、香港、韓国
2018.10.10レンタル -
自分の心が独りよがりに偏向してきて窮屈になっていたので、おおらかな愛を感じたいと思い、再鑑賞しました。
墨家の革離は知恵を総動員して、大国から国を守る戦略を梁国に授けます。
そしてその姿勢は見返りを求めず、墨子の教えと己の信念に常に忠実でブレることがありません。
アンディ・ラウ演じる革離がとにかくカッコいいです。
平等に愛を与えるという墨家の教えは無差別で原理的ですらあります。
その頑なな思想ゆえに、革離は理解されず、諌められることすらあり、「何が正しいのか」と悩みます。
その場面は自分も一緒に何が正しいのか、と考えさせられました。 -
中国が舞台のこういったお話は、
ハッタリが聞いてて、ほんとに面白いです。
1人で大軍と戦う。という設定が個人的に好きなだけかも。
映像もすごいです。
最後ちょっと話しが悲しいですが、
面白かったです。 -
わかりやすいエンタメとして面白かった。疑いが信頼に、嫉妬に変わる人間模様があり、ロマンスと悲劇あり。主演がイケメンだった。
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『キングダム』の裏、同時代の話です。マンガを大分昔に読んだ記憶がある程度でしたが、ストーリーの中心は同じだと思います。
諸子百家の中で割とマイナーだと思われる「墨家」。当時は儒家と並ぶ勢力でしたが、文字通り”王道”を説く儒教は不変のものとして残りましたが、戦国の世の生き方(平和)を説く墨家は秦の始皇帝(政)の中華統一による戦国時代の終焉と共に消滅しています。
そんな「墨家」の特異性と卓越した能力を攻城戦を舞台に、戦国の世に博愛と平和を説く難しさを描いています。
「博愛も結構だが、誰を愛すべきなのかを墨家は知るべきだ」というセリフも墨家の急所を突くいいセリフだと思います。 -
原作のマンガを読んだのは、
かなり前。
ほぼ忘れてから観たが、
もっと主人公が強かったり、
頭が良かった感じがした。
スケール感は良かったけど、
話のまとまりが巧くいかなかったかな?
何も知らないで観れば、そこそこなんだろうけど。 -
時間があれば
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古代中国を舞台とした日本の漫画を映画化。
大国の攻められた小国が頼みにした援軍はたった一人の男だった。
軍師の戦略ものの話として進みつつ、やがて戦争の不毛をどうすれば回避できるのかという話へと展開していく。
大作映画らしいスペクタルはいいんだけど、ちょっと尺が長かったかなぁ。。。 -
墨家の教えと作戦はおもしろいのだが、それだけで終わってしまう。ゲームの三国志を映画にしたものを見ているような映画。
【ストーリー】
紀元前370年の戦国時代。“趙”と“燕”という両大国間の争いに巻き込まれた小国の王城“梁城”は、趙軍の大将軍・巷淹中(アン・ソンギ)が率いる10万の軍勢を前に陥落寸前であった。梁の王は、「非攻」という専守防衛の精神を掲げる“墨家”に援軍を頼むが派遣されて来たのは戦術家・革離(アンディ・ラウ)ただ一人であった。彼は趙軍の先遣隊を追い払い、早速その才覚を発揮する。敵将である巷淹中は革離の実力を見て絶好の好敵手と認め、猛攻撃の準備を開始した。攻撃に備えて作戦を立てる革離。知略を駆使し、総力戦の果てに大軍を撤退させる事に成功する。国民の絶大な信頼を得るに至った革離はすかさず敵軍に対して先手をうち、女隊長・逸悦(ファン・ビンビン)の道案内を得て、自ら敵地への偵察に出かける。敵兵に見つかってしまうが、河に身を投げて逃亡を果たした二人。逸悦は革離に想いをよせ始めていた。城に帰還した革離は偵察によって知った敵のトンネル作戦をみごとに迎え撃ち、大勢の趙軍の兵士を捕虜にすることに成功する。しかし、革離から捕虜をあずかった梁軍の将軍はその捕虜たちを皆殺しにしてしまった。「非攻」の精神から「戦う事を辞めた兵士を殺してはならない」という戒律を尊守していた革離は自責の念に苛まれ、彼を支えようと献身する逸悦を無下に遠ざける。一方、趙の本国に大軍が攻め入ったとの報告を受けた巷淹中の軍は退却を開始した。それを受け、革離に王位を奪われるのではないかと疑心暗鬼になっていた梁の王はもはや戦術家は不要と判断し、革離を謀反の罪で排斥する。その頃城内では、革離に親和的であった逸悦等多くの人々が革離一派と見なされ、王による粛正が始まっていたが、そのさなかに、革離との勝負の決着に執着する巷淹中の私設軍が攻め入り、梁の全城民は人質にとられてしまうのだった。それを知った革離は最後の攻防に臨むべく、再び梁城に駆けつけるのだった。
戦乱の世の中国を舞台に、「非攻」の精神を掲げる異色の戦術家・革離(アンディ・ラウ)が、大国の進軍に飲み込まれようとしている弱小国を救う為に単身奮闘する様を描く戦国アクション。中国・韓国・日本による合作映画。原作は森秀樹(作者)・久保田千太郎(漫画脚本)による同名コミック。敵役にアン・ソンギ。監督・脚本は香港映画界のジェイコブ・チャン。 -
墨攻の凄さが今ひとつ伝わってこないのが残念
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*再見*
利己的な考えかた、妬みの怖さ、正しさ、心を傾ける、苦悩等、人の本質を問いかけてくる映画。好きです。定期的に観たくなる。 -
うーん微妙だった
矢がアンディラウにたくさん飛んでくるCMを過去に見てて、よくある中国のアクション系の映画かと思ってたが、違った。むなしかった。
アンディラウと女優さんがほんとかわいかった。
ほんとにああゆうこといっぱいあったんだろうな。本当に墨家ってのがあったのか。 -
アンディラウ主演の中国を舞台とした歴史映画です。墨家の戦術とスタンスが一貫された防衛戦とラウの演技に惹かれます。