君よ憤怒の河を渉れ [DVD]

監督 : 佐藤純彌 
出演 : 原田芳雄  大滝秀治  池部良  中野良子  高倉健 
  • 角川エンタテインメント
2.91
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感想 : 19
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  • / ISBN・EAN: 4988111285096

感想・レビュー・書評

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  • 制作年:1976年
    監 督:佐藤純彌
    主 演:高倉健、原田芳雄、池部良、中野良子、大滝秀治、倍賞美津子、内藤武敏、岡田英次、西村晃
    時 間:151分
    音 声:日:ドルビーデジタルモノラル


    東京地検検事・杜丘冬人は、ある日、新宿の雑踏の中で、見知らぬ女から「強盗殺人犯」と騒がれた。
    水沢恵子と名乗る彼女は、なおも「現金20万円とダイヤの指輪を盗まれ、強姦された」と叫んだ。
    その場で緊急逮捕された杜丘を、別の男寺田俊明が「この男にカメラを盗まれた」と供述した。
    勿論、杜丘には身に覚えのないことだったが、証拠が揃いすぎていた。
    完壁な罠だ。杜丘は、家宅捜査の隙をみて逃亡した。新聞は“現職検事が凶悪犯”“社丘検事即日免職”と書きたてた。
    杜丘は水沢恵子を捜しに彼女の郷里、能登へ向かった。
    恵子は本名を横路加代といい、寺田は彼女の夫の横路敬二と判明した。
    だが、その時にはすでに加代は殺されていた。
    杜丘は、加代あての手紙から、横路敬二が、北海道の様似に居ることを知り、北海道に飛んだ。
    杜丘の逮捕状は「強盗犯」から「横路加代殺人容疑」にきりかえられた。
    その頃、警視庁捜査一課の矢村警部は、横路の経歴を洗い、彼がモルモットやハツカネズミを飼育し、製薬会社の実験用に売りさばいていたことをつきとめたが、杜丘との関係はでてこなかった。
    北海道様似で、杜丘は横路の家を見つけたが、そこには刑事が待ちうけており、杜丘は警察の手を逃れて、日高山中の林の中に逃げ込んだ。
    だが、その杜丘を、散弾銃を待った二人の男が追って来た。
    逃げる杜丘はある事件を回想した。
    ホテルのレストランから飛び降り、即死した朝倉代議士。
    証人である政界の黒幕・長岡了介は飛び降り自殺だと言い、矢村警部は自殺説を主張し、杜丘は他殺説をとった。
    あの日、杜丘は朝倉の妾が経営している新宿の小料理屋に聞き込みに行った。
    そして、横路加代がいきなり。
    矢村の追跡は執拗だった。
    その非常線を突破して、深い森の中に入り込んだ杜丘は、獣の罠に仕掛けてあった銃をとりはずした。
    その時、巨大な熊が、若く美しい女にいましも襲いかかろうとしていた。
    熊めがけて発砲した杜丘だが、その瞬間、銃も杜丘もはねとばされ、激流に落ちた。
    翌日、杜丘は、遠波牧場の寝室のベッドで目を覚ました。昨日、熊に襲われそうになった牧場の娘、真由美が、今度は杜丘を救ったのだった。
    真由美の父、遠波善紀は北海道知事選に立候補中だったので、一人娘が杜丘に好意をよせているのに困惑していた。
    が、彼の秘書の中山が警察に通報した。
    真由美は杜丘を奥深い山の中の小屋にかくまった。しかし、食料を運ぶところを矢村に尾けられ、杜丘は逮捕された。
    その時、いつかの熊が三人を襲い、矢村が負傷した。
    杜丘と真由美は矢村を介抱したが、気がついた矢村がなおも杜丘を逮捕しようとしたので、杜丘は再び逃げた。
    岩場の穴に逃げ込んだ杜丘と真由美は二人の愛を誓い合った。
    一方、遠波は、娘のために知事選をあきらめ、杜丘を逃がす決心をした。
    牧場の周囲は警察が包囲しているため、自家用セスナ機を杜丘に提供した。
    操縦のできない杜丘だが、命を賭けた。
    止めるようにと絶叫する真由美を後にセスナは本州へと飛びたった。
    セスナは東京付近の海岸に着水し、杜丘は、警察の裏をかいて東京に潜入した。
    その頃、真由美も牧場の仕事で東京に来ており、杜丘が新宿で警察に包囲されていた時、馬を暴走させ杜丘を救出した。
    やがて、杜丘は横路が何者かに強制収容された精神病院に患者を偽って潜入。
    長岡了介が院長・堂塔に命じて、秘かに新薬の生体実験をしているのをつきとめた。
    やがて院長は自殺。今では杜丘に協力している矢村とともに杜丘は、長岡を射ち殺した。
    そして、検事に復職するように、と言う伊藤検事正に「二度と人を追う立ち場にはなりたくない」といって断わり、真由美とともに去って行くのだった。

  • 最初は「逃亡者」みたいな流れで一気に引き込まれたが、熊が滑稽だったり、新宿で馬を放ったりして…。
    脚本次第では全然良くなるはずで残念な映画。

  • この映画が文化大革命後の中国で大ヒットし、この映画を見て映画監督を志したチャン・イーモウは「単騎、千里を走る」で高倉健を中国に招き、ジョン・ウーは「マンハント」というリメイク作品まで撮ったという、なにやら信じがたいエピソードが連なっています。

    まぁ出だしはわりといい感じなんですよ。高倉健が身に覚えのない容疑で逮捕されそうになり、必死で逃走する。たしかに日本版「逃走者」です。

    ところが北海道へ飛んだところから雲行きが怪しくなるのです。熊に襲われるし(しかも二度!)、その場で操縦方法を習ったセスナで空を飛ぶし、新宿では馬に乗って逃走するし、精神病を装って精神病院へ潜入とか、ちょっとどうかと思うシーンの連続に呆然とするばかりです。

    正直言って「マンハント」のほうが数倍面白かったですね。罪を着せられた男に刑事が協力するという設定以外は完全別物のドラマでしたが、あれはあれでジョン・ウー節が炸裂の見事なエンタテイメントでしたからね。

  • 1976年公開.原作は一世を風靡した西村寿行.

    さて,この映画,評価するのは甚だ難しい.
    ストーリーは隙だらけ,そりゃないだろうというような展開が連続する.最後に至ってもなんだこれってな感じ.
    でも不思議に印象に残る映画かもしれない.新宿を馬が走り回るシーンはこんな馬鹿げたシーンは見たことないし,ところどころでなる音楽はまったく内容にあっていなくてシュール.
    俳優はいい.高倉健はもちろん,クソ真面目だし,中野良子は清楚でなかなか良い.池辺良や原田芳雄が,時代を感じさせるかっこよさ.
    でも,やっぱり,普通の基準ではいい映画とは言えないだろうな.

  • BGMがハワイアン。

  • BS朝日録画>1976年。面白~~^^!!前に見た「新幹線大爆破」と同じ感覚♪若い大和田伸也がとっても二枚目♪時々ポンコツ臭(B級)が漂って何とも味がある娯楽活劇♪健さん濡れ衣逃亡シリーズ。健さんがグラサンして詐病で精神病院に潜入wとか中野良子が熊に襲われる間抜けな場面wとか熊の着ぐるみ感が丸出しwとか健さんに向かって皆発砲し過ぎるとかアスファルトを颯爽と走り抜ける馬の群れだとかww(転倒したお馬ちゃんが可哀想…)悪徳医者の横暴が酷いwセスナ素人なのに無謀にも運転w等々,つっこみどこ&面白要素が沢山w♪
    セスナを強引にも運転させようと誘導する大滝秀治wwでも健さんが出てると真面目になっちゃうから不思議ww原田さんや西村晃さん,池部良さん等渋い脇役陣も♪中野良子が健さんを好きになるの早過ぎww映画のBGMが全くそぐわない軽妙な音楽で(笑)サスペンスなはずなのにコメディかとwww健さん逃亡時のハワイアンな音楽に♪ダァ~ヤダァ~~♪が意味不明(爆)緊張度0でひどいww熊の再登場には思わず吹いちゃった♪

  • 長いので分けて鑑賞。
    高倉健が検事には見えない。
    原田芳雄の刑事は「太陽にほえろ」の影響か。
    中野良子がささやいている。
    北海道と言えば、ヒグマ。
    新宿で馬脚をあらわすところが、大陸うけ?
    音楽がひどい。
    とうとつに映し出される裸体。
    知事をめざす牧場主と、逃げ回る男が、2人とも「北の国から」に。
    その名前が横路とは。

  • 色々と滅茶苦茶過ぎるので星は二つ。だけど記憶には残る作品。とりあえず星三つにした作品よりもずっと価値がある。原田芳雄の若かりし頃を知れるという意味でも。

  • 『新幹線大爆破』のコンビのアクション大作。

    前作同様、ぶっ飛びな内容で熊との対決や、馬が街を走るなど当時の日本映画ならよくあった場面が連続し荒唐無稽でもハラハラし最後まで飽きさせない。

    こういう映画もっと作って欲しい。

  • 馬!!!!!
    悪役の黄門様がかっこよすぎるやんけ。
    黒い下着の倍賞美津子もかっこいい。

  • 高倉健は 1931年 福岡県で生まれた。

    私は、高倉健のファンである。
    高倉健を好きなのは その『不器用さ』を演ずることにある。
    『不器用』とは、自己弁解しないことである。
    その『不器用』によって、不利な条件におかれ
    耐え忍ぶ。あるときに爆発して、暴走する。
    『やる時にはきちんとやる』という姿がいい。
    『不器用』という共通項と 
    暴走する高倉健にあこがれるのだと思う。

    中国でもっとも高倉健の映画の中で人気があるのが
    『君よ憤怒の河を渉れ』1976(昭和51)年作品

    罠にはめられた 杜丘冬人検事(高倉健)
    強盗強姦事件と強盗事件でつかまる。
    そこから、逃亡する・・・

    現役検事の犯罪はマスコミでも騒がれる。
    強盗強姦事件の犯人といった 水沢恵子をさがす
    アパートの管理人が、水沢の住所を教えてもらう。
    能登の片田舎、水沢は偽名だった・・・
    横地加代と言う名前で その旦那がもう一方の
    強盗犯だと言った タクシー運転手(田中邦衛)だった。
    罠が暴かれる瞬間である・・
    しかし、加代は殺されていた。
    高倉健は『強盗犯』から『殺人容疑』に切り替えられる。

    高倉健は タクシー運転手を追いかけて 北海道に向かう。
    そこには もう刑事たちが待っていた。
    高倉健は 山ににげこみ ・・・
    そこで、真由美(中野良子)が熊に襲われようとしているのを助ける。
    高倉健は熊に襲われかけて・・・
    河に投げ飛ばされる。
    真由美は 遠波牧場の娘で 高倉健を看病していた。

    父親は 大滝秀治。道知事選に立候補の予定にしている。
    真由美の命を助けてくれたことに感謝しているが、
    杜丘ということを知っている父親は
    自首を勧めるが・・高倉健は断る。
    その間に、警察の包囲が・・・・
    高倉健は 逃げるが・・・途中 中野良子のウマに乗って・・・

    つまり、『逃亡者』の日本版なのである。
    北海道をセスナをつかって脱出するときに 

    大滝秀治が中野良子に言う
    『男は死に向かって飛び立たねばならないときがある。』

    娼婦(倍賞美津子)が高倉健を救う
    彼女は言う
    『病人を助けちゃいけないという法律を破るのは当たり前じゃない。
    いちいち、法律を守っていたら生きていけないもの。』

    『法律を破ってでもしなければならないことがある。』
    と高倉健は言う・・・

    新宿西口で ウマの群れの中で疾走するという展開に
    眼を見張る・・・。

    ただ、この映画の音楽のセンスは何かといいたい。
    わらってしまう・・・

    高倉健のよさは 『長い切れ目』にあるとする。
    なるほどねぇ。
    眼が生き生きしているのが すきなのですが・・。
    美男子 というのはいいなぁ。

  • 「黄金の犬」よりは俳優の顔ぶれで観られる作品になっています。が、ストーリー展開はかなり滅茶苦茶。特撮はこの上もなくチープ。極めつけは音楽。これは作曲家ではなく選曲担当に問題ありです。

  • 日本映画専門CH。
    あまりにもトンデモ展開が続くので、観ているうちに楽しくなってくる。
    無名俳優が演じてたらただのクソ映画だけど、大御所俳優たちがマジメに演じているのが微笑ましかったりする。
    「新幹線大爆破」の勢いそのままに作られたような気がする。

  • 「法律では裁けない悪がある」という言葉で巨大な権力と戦う高倉健がかっこよかったです。

  • 2012年9月30日(日)、鑑賞。

  • ツッコミ所 満載の映画は多々ありますが、
    それのみならず音楽が凄い。
    サスペンスなのに全編ハワイアンみたいな
    能天気なBGMが流れます。
    此処まで凄い映画には お目に掛かった事が無いです(笑)。

  • 中野良子さん。好きだったなー。

  • なんと2時間半におよぶ長編アクション映画。高倉健、中野良子出演。30年前の映画だが、昔の映画は脚本がしっかりしているのか結構楽しめる。初めから終わりまで一気に観れた。(監督・脚本:佐藤純彌)

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著者プロフィール

映画監督。1932年、東京都出身。
東京大学文学部卒業後、56年に東映東京撮影所に助監督として入社。伊藤大輔、今井正、家城巳代治、小林恒夫監督らに就き、63年『陸軍残虐物語』にて監督デビュー。『未完の対局』(82)はモントリオール世界映画祭グランプリに、『敦煌』(88)は日本アカデミー賞最優秀監督賞及び作品賞に輝いた。

「2018年 『映画監督 佐藤純彌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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