- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4988105056749
感想・レビュー・書評
-
没落華族の悲哀。滝沢修、原節子、逢初夢子、いずれも華族然としていて素晴らしい。邦画らしからぬ独特の雰囲気がいい。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
素晴らしいなあ新藤兼人の脚本。演出は大袈裟な面も多々あるけれどそれもこれも時代の歪みと純粋な心を描き出していておもしろい。
-
はじめは「なぜ舞踏会なのだろう?」と思った。
上流階級の意識というものがわからなかったせいか。
実際、ダンスシーンはお粗末に見えたし。
ところが舞踏会という場で巻き起こる安城家の面々の
ドラマが興味深く、すっかり虜になってしまった。
気がついたら安城家の人々に感情移入している始末。
華族なんていう身分が消えるのは喜ばしいことなのに
安城家の人々には不幸になって欲しくないと思うほどに。
面白い創り方の不思議な映画だった。 -
原節子がなかなかの演技をしていた。
安城家の居宅のみの撮影というのもすごい。
脚本の新藤兼人の影響もあるのでしょう・・・・・、わだかまりなく見終わることができた。
死ななくてよかった・・・と思うし、兄の苦悩もよくわかった。
この時代の、一方の苦しみ・・・・、つまり戦後の貧困に苦しむものばかりでなく、華族の没落にも焦点を当て、誰もが苦しんだ時代であることを表現しているのでしょうか。 -
朝刊に津島恵子さん死去の記事あり。
「安城家の舞踏会」でデビューとのこと、録画してあったので観る。
戦後の華族制度廃止によって、没落する安城家。
新しい時代に踏み出せない父
出戻りの長女→「華族は無くなったわ、でも、昭子の心は今でも貴族です」
皮肉屋の放蕩息子・兄→女中に手を出す
ひとり現実に立ち向かう敦子
敦子の健気さが異常…
チェーホフ「桜の園」を再読したくなった。