七夜待 [DVD]

監督 : 河瀬直美 
出演 : 長谷川京子  グレゴワール・コラン  キッティポット・マンカン  村上淳 
  • ポニーキャニオン
3.03
  • (2)
  • (7)
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  • (2)
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988013799745

感想・レビュー・書評

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  • 事前情報なしで見れたことに対する喜び大。またもやこれでもかというほど画面いっぱいに綺麗な緑をあふれさせてくれる。

    相変わらずの河瀬監督のたっぷりの余白の取り方にはもう驚かなくなり、むしろ心地よくなりつつある。現場で俳優に与えられたのも脚本ではなくその状況を簡単に説明したメモだけだったというからその余白っぷりにも納得がいく。

    自分が解しない他国語があふれかえる世界に放り込まれた時のストレスと緊張感の度合いについては知らないものではないにしても、もう随分と記憶の彼方に消えそうになっている。そんな中みせつけられたあるシーン、それは主人公をとりまく普段は温厚な人たちが突然喧嘩を始めてしまう場なのであるが、主人公にとってはなぜ喧嘩が始まったのかさえもわからないままその真ん中に放り込まれ、混乱したまま感情をぶつけ合うというシーンに仕上がっていたのであるが、それはそれは圧巻であった。このシーン、理想的には字幕を読まずに観るべきであったかもしれないけれど、そうもいかない。人間は目の前の人が突然感情の起伏をあらわにした時、その理由はなんなのかを一刻も早く知りたくなりそのツールとして言語に頼ろうとするらしいのだ。得てして助けにならないことも多い。「言葉が通じ合う」と思っている者同士でのケンカも似たようなものなのだろう。

    この作品を観たタイの人たちの言葉がとーっても聞きたくなった。

  • 河瀬直美監督、同•狗飼恭子脚本2008年作。長谷川京子出演。

    <あらすじ(ネタバレ)>
    彩子(長谷川)が単身、タイに旅行に行き、目的のホテルを告げてタクシーに乗ったが、居眠りしているうちに目が覚めたら山奥に連れていかれ、彩子は身の危険を感じて逃げたら、フランス人青年が助けてくれ、彼が住む家に行くと、タイ人母子、彼、そしてタクシー運転手らが暮らす家だった。
    彩子はタイ式マッサージを受けて気持ちよくなるうち、家族に溶け込み、子の行方不明を巡って喧嘩などもするが、旅を始めた心の傷(それがなんだか知らないが)も癒され始めて終わる。

    <コメント>
    •河瀬映画は「あん」以外では、「萌の朱雀」、「殯の森 」、「二つ目の窓」に次いで4作目の鑑賞。エンタメ要素が皆無ゆえ、河瀬作品はもうみないと決めていたが、尾野真千子ではなく長谷川京子なら見続けられると思い、チョイス。
    •例によって、はっきりしないストーリーのまま、いろいろな映像をつないで行く手法。仮に、適当な誰かが適当に映像をつなげ、それを「河瀬監督の意欲作」と題しても、それが河瀬作品でないと見破る自信はないし、河瀬ファンはあれこれと筋立てて受け留めようとするのだろう。
    •その意味で、いつも通り、河瀬の背中を追わされる気の重い映画。

  • 劇場で見た時は、たしか説明不足で意味不明なんて思っていたはず。ただなにか不思議な雰囲気を感じた映画だったと思う。

    改めて見直しました。長谷川京子ではなく小林聡美がでている映画っぽかったこと。

    異国で言葉の通じない感じ。長谷川京子はいつも綺麗だった。

    タイの女性が長谷川京子にあんたの国は豊かなんだ!とつっかかるシーンが印象的でした。

    途中にでてくる村上淳はいったん誰なんだろう?

  • 生の中の癒し
    非日常の中の現実
    七夜待の由来はなんだろう。

  • う~ん、正直微妙。
    大好きなタイで都会ではない田舎のタイ人の生活が垣間見えるロケ地と鳥のさえずるようなタイ語が飛び交うのは心地よいけど、ストーリーが見えなさすぎる。しかも、見終わった後でネットで解説などを読むと、ストーリーがなんだか短絡的でがっかり。

    心に残ったのはマーヴィンの「自分は(戦争で)たくさんの死体を見てきた。タイ人、日本人、フランス人。人はいろいろ、みんな違うけど、殺しあってはいけない。愛し合わなければ。」という言葉。
    Chai mai?

  • 「萌の朱雀」「モガリの森」の河瀬直美監督。
    長谷川京子主演。

    長谷川京子をタイに派遣し、特に台本のないまま
    体当たりの演技をさせるという実験的映画。
    演技とも、ドキュメンタリーともつかぬカメラワークで展開。
    (こういう展開は「ガンジス河でバタフライ」のほうが好きだったかも)

    タイとはいえ、活気のある街並みなどはほとんどなく、
    タクシーに連れて行かれる密林の奥深くのとあるマッサージ店を営む家族で7夜を明かす。
    アジアの密林を「美しい」と捉える人はそれだけでも楽しめる、

    が、終始、ハセキョーのタンクトップの谷間に目がいき(本当にスタイルがいいね、このヒトは)、
    「この映画も目的とは、、」の答えを見いだせずに90分終了。

    他の方のレビューを観ると、かなり辛口。
    早い段階でカンヌでの栄誉を手にしてしまった監督だからこその期待なのだろう。
    とりあえず2作(「萌の朱雀」、「モガリの森」)はどちらも未見なので、早く観なければ。
    それで監督の趣向をとらえてから視聴したほうが賢明だったのかもしれない。

  • 長谷川京子を観るだけでも価値有り。

  • 河瀬直美監督
     
    30歳 長谷川京子(彩子) がタイに行く。
    ホテルに行こうとして タクシーに乗るが..
    実際ついたところは まったく違ったところだった。
    タクシーの運転手は タクシーを降りろというが
    (タイ語なので何を言っているかわからない)
    長谷川京子は 逃げる...そして 森の中を逃げ回る中で
    フランス人 グレッグ にあう。

    グレッグのタイ人と同居している 家で
    マッサージを受けて やっと落ち着きを取り戻す。

    異国 についたときに感じる 混乱 が うまく描写される。
    タイという国の 敬虔なしづかさ が染み出てくる。

    映像が リアル感がなく・・・
    そこは タイのねっとりした雰囲気がない。
    乾いている。
    長谷川京子の表情が 奈良で撮影したときと
    タイで撮影したときと ずいぶん違う。
    タイにいるときのほうが 自然な顔 をしている。

    どこにでもいける時代・・・
    そのことが リアリティを 喪失する。
    想像と現実...の境界線をなくす。

    自分探し という言葉は 私は好きではない。

    タイ人 日本人 フランス人・・・・融合。
    フランス人ならば ベトナムが舞台でもよかった。

    この作品は 監督自身が 都会に住んでいなくて
    奈良をベースにしている。そのことの原風景が違う。
    都会に住んでいたら この映画は生まれない。
    自然に暮らしている人たちの中で・・・
    言葉が通じない コミュニケーションがとれない
    という中で 何を 獲得するのか?

    長谷川京子は なぜ タイに着たのか?
    それがわからないところが 説明不足であるが...
    落ち着いたら ホテルに戻ればいい・・・。

    タイのヒトたちにあい。
    タイ式マッサージに合い・・・
    少しづつ 心が 落ち着いてきて...
    違う世界になじんでいく。

    現代の ロビンクルーソー体験 というべきかな。
    運び込まれた世界で 生きる。

  • 河瀬さんの作品で特に好き。今まで見た映画の中でも特に好き!何回見ても楽しめるし、元気になれる。ゆったり流れる色や音がとても気持ちが落ち着く。そして映像と長谷川京子さんの美しさにもうっとり。

  • 解説:

    『殯(もがり)の森』で第60回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞した河瀬直美監督が、故郷の奈良からタイに舞台を移し、多国籍の俳優とスタッフとともに創りあげた意欲作。

    タイにやって来た一人の女性が、古式マッサージを通して異国の文化や人々とふれあい、心の滞りを流していく。

    主演の長谷川京子をはじめ、俳優たちに互いの関係性や物語を知らせず、その日の撮影予定だけをメモで渡すという独自の演出が、キャスト陣のリアルな反応を引き出している。

    一人旅でタイを訪れた彩子(長谷川京子)はタクシーでホテルへ向かうが、たどり着いたのは深い森の中。

    そこで彼女は、タイ人の母子と一人のフランス人青年と出会う。

    相手が何者かもわからず言葉も通じない、コミュニケーションが取れないもどかしさからいら立つ彩子だったが、タイの古式マッサージに触れ、次第に癒されていく。

  • 言葉、文化、歴史の違い。

    観ていてリラックスできて、心地はいい。
    でも、なんかピンとこなかったかな。

  • 河瀬直美独特の間の取り方やカメラワークは嫌いじゃない。
    自分が現場に行ったような気になれる。

    長谷川京子は決められた台詞で演技しないほうがいいということですね。というか喋らなくてよかったんじゃないか?

    一瞬恋人役でムラジュンが出ます。

  • せっかく録画したけど・・・・
    1度目は、途中で寝た。
    2度目は、、、、消した。

    タイトルは、素敵なんだけどね。

  • 初めての河瀬直美。結構好き。いろいろあるけど理解し合おうとするところ、あきらめちゃうとこ、ぶつかるとこ、一日一枚のメモだけというのもなかなか興味深い。また見たいな。

  • もどかしい気持ちがもやもやー

  • かわいくない犬、そこに流れる確かなタイの空気。

  • 河瀬直美監督が、長谷川京子を主演に迎え、タイを舞台に撮り上げたドラマ。一人の日本人女性の心の癒しと自分探しの物語を、具体的なストーリーや台詞をあらかじめ用意することなく、即興的演出で描いていく。

    長谷川京子の「イメージビデオ」として見れば、最高の作品!だと思います。ただ、静かな自然が映し出される場面がほとんどで・・・

  • よくわからないまま終わった.
    言葉が通じてないって、意味ないんじゃね?

    ってゆーか何でこの人タイに行った?

  • またしても目黒シネマです

    七夜待、途中寝てしまったんですぁ
    まあ河瀬直美監督だからしょうがないす
    いい映画だと思ったけど

    だけどあれですな
    寝るまいと必死にぼーっとしたまま起き続けるより
    一回潔く寝ちゃった方が
    そのあと頭がすっきりして、ちょうどいいと思うんですね

  • 河瀬直美監督作品。

    日本人の主人公がタイで経験するコミュニケーション/ディスコミュニケーション。答えを身体的なものに求めているらしきところは金太郎飴的だが、登場人物の背景、物語を供述せず、映画自体を断片的にみせるのは監督が目論むテーマに瑞々しさを振りまいている。

  • うーん。
    ストーリーに無茶がある。。つじつまがあわない感じが、すっきりしなくて苦手でした。
    わたしの想像力が足りないのかしら??

    まあ、わたしも劇場で寝ちゃったクチなんですけど。

    タイの熱っぽい、生々しい感じはよかったです。

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