ケンタとジュンとカヨちゃんの国 [DVD]

監督 : 大森立嗣 
出演 : 松田翔太  高良健吾  安藤サクラ 
  • ポニーキャニオン (2011年1月18日発売)
3.21
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感想 : 116
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  • / ISBN・EAN: 4988013505421

感想・レビュー・書評

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  • ~★~ 私たちの望むものは ~★~

    冒頭、コンクリの壁をマシンガンのようなドリルで
    ぶっ壊している2人の男、凄ましいシーンだった。

    このシーンがこの作品のすべてを物語っていた。
    壁を突き破ってその先にあるはずの希望を・・・

    松田翔太の目的地は兄が服役している北海道の網走
    兄との面会シーンもこの作品の見どころだ
    廃人同様の魂が抜けた兄に拒絶され松田翔太は絶望する

    孤児院の幼馴染の弟分 - 高良健吾に銃で撃たれる松田翔太

    なぜ、撃った?

    その理由が切ない

    とてもいいラストだと思いました。

    カヨちゃんはおまけでいいでしょう
    カヨちゃんが良かったというレビュが多かったので
    怒られちゃうかもしれないけどね

    松田翔太と高良健吾の兄弟を超えた哀しい関係

    キャッチコピーは「三人なら、生きられる」だが、
    そうはいかなかった。

    忘れられない作品となりました

  • 「イージーライダー」や
    「真夜中のカーボーイ」
    など
    往年のアメリカンニューシネマの香りを感じさせる、
    全編に漂う悲しみと
    ざらついたムード。


    日本では珍しい
    息詰まるような閉塞感と、
    ヒリヒリとした痛みを伴う
    ロードムービーです。


    自分自身施設で育ったので、
    彼らのような人たちを何人も知ってるし、


    「未来は選べない」と
    そう思い込むしかない
    彼らの叫びが本当にリアルで、
    胸が痛くて
    苦しかったです(>_<)


    網走がどういう場所なのかも知らない
    ジュンや、
    芸能人の名前だと思ってた
    カヨちゃんなど(笑)

    そこに行けば何かが変わるし、
    未来があると
    無条件に信じて走り出す3人の切実さが
    本当に切なかった。


    確かにどこにも出口なんてない。

    だけど無知で無謀な彼らを
    誰が責めることができるだろう。


    現代社会を生きる
    若者たちが抱える不安や憤りを、
    まさに気迫溢れる演技で
    生々しく体現した、
    松田翔太と高良健吾。

    特に観る度に全く違う役にチャレンジし、
    見事に体現してみせる高良健吾は
    今後大いに期待できる
    いい役者だと思います。


    そして、
    傑作「愛のむきだし」に続いて、
    強烈な個性で、
    愛に飢えた
    ワキガでブスのカヨちゃんを演じきった
    天才・安藤サクラ。

    彼女なくして
    この映画は成り立たなかっただろうし
    その存在感はやはり凄い!

    どんなに踏みつけられ、
    罵られ、裏切られても、
    愛を求めひた走るカヨちゃん。

    先の見えない暗闇の中で、
    清らかで純粋な彼女の存在だけが
    唯一の希望を与えてくれます。


    そして
    誰もが衝撃を受けるであろう
    岡林信康のカバーで、
    阿部芙蓉美が歌うエンディングテーマ
    「私たちの望むものは」
    も一聴の価値あり♪


    暗く切なすぎる現実を描いた作品だけど、
    生きる意味や
    人生とはなんだろうと、
    いつもより少しだけだけど、
    考える「きっかけ」を観る者に与えてくれる。

    そういう意味でも
    自分にとっては忘れることのできない、
    心に突き刺さる
    愛しい映画でした。

    • 円軌道の外さん

      そうですね〜(汗)

      正直救いのない映画なので、
      万人にはオススメできないんやけど、
      観て何かを感じて欲しい映画ではあります(^...

      そうですね〜(汗)

      正直救いのない映画なので、
      万人にはオススメできないんやけど、
      観て何かを感じて欲しい映画ではあります(^_^;)

      あはははは(笑)
      そうですね!
      テンション上がってる時なら
      また感じ方も違ってくるかもしれないですよね♪


      あっ、高良くん
      舞台にも出てたんやぁ!

      自分は
      『南極料理人』の若い隊員役と
      伊坂さんの
      『フィッシュストーリー』の
      バンドのヴォーカル役で
      「コイツ誰?」って
      目にとまったんですよね(笑)

      ホンマにたくさんの映画に出てるけど
      そのたびに違う役柄なのが面白いし(笑)、
      これから要注目の若手俳優ですよね♪


      民放ドラマには
      まだ出てないのかな?

      けど彼には
      安っぽいドラマには出ずに、
      映画でしか見れない
      久々の『映画俳優』として
      頑張って欲しいなぁ〜(^_^)v
      (彼の作品だから映画を見に行くって人たちが増えて欲しいし笑)


      2012/05/23
    • まろんさん
      高良くん、『時計じかけのオレンジ』では、ひとり何役も演じていて
      ものすごい気迫とエネルギーを感じました!

      うんうん、若いけど雰囲気のある役...
      高良くん、『時計じかけのオレンジ』では、ひとり何役も演じていて
      ものすごい気迫とエネルギーを感じました!

      うんうん、若いけど雰囲気のある役者さんだし、
      ちゃんと脚本を選んでいい映画に出てくれるとうれしいかも!

      あ、でも、朝ドラの時の丸坊主頭も素敵だったなぁ♪
      だって、ものすごく形のいい頭蓋骨なんだもの(笑)
      2012/05/23
    • 円軌道の外さん

      あっ、確かに
      丸坊主姿は
      異常に似合ってましたよね(笑)♪

      そう言えば
      伊坂さんの
      「フィッシュストーリー」
      でもパン...

      あっ、確かに
      丸坊主姿は
      異常に似合ってましたよね(笑)♪

      そう言えば
      伊坂さんの
      「フィッシュストーリー」
      でもパンクロッカーの役で
      確か坊主やったような(笑)

      ハゲと言えば(笑)
      「SPEC」の加瀬亮も
      綺麗なハゲ頭なんで
      めっちゃうらやましいです!


      自分は赤ちゃんの時に
      よく落とされたらしく、
      凸凹になってます(泣)(ToT)
      (中学時代は丸坊主でした!)


      2012/05/25
  • 今の私たちは凶器でも銃器でも車でも、案外簡単に終わらせられることを知っている気がする。
    もちろん自分自身が体験したことはなくても、肌で、そういうことはままあるのだとなんとなくわかっているような気がする。
    その可能性を知った上で、踏みとどまるのは大変な時がある。
    この映画はその可能性を知った上で行動する若者たちのサンプルのように感じられた。

    最後のシーン。女の子はあんな顔して生きてくんだろうなって顔してる。男の子は、あんな顔するくらいだったらって、海にいってしまった。

    では私たちはどう出るか。
    ぶっ壊せともぶっ壊すなとも言われていない。どうする。
    情勢の崖っぷちに立たされる映画。

  • レンタルで観ました。オススメされた作品です。
    三人、というかケンタとジュンが目指した国はなんだろう…ふたりのラストはそこに向かっているのかな。
    「ケンタくん」「カヨちゃん」と、呼び捨てじゃない呼び方してるのがなんだか好きでした。
    最初から最後まで閉塞感がとてもありました。
    ブスブス言われているカヨちゃんだけど、女神のように見えました。安藤サクラさんすごいな…、他の作品も観ようと思います。
    どちらかというと、ケンタとジュンの物語より、カヨちゃんの物語が気になります。
    でも面白かったです。
    エンディングの曲がすごく良くて、この曲まで含めてこの映画だ、と思いました。

  • 最後まで、どこにもたどり着けない。

    終わりへの疾走。



    全員とにかくとんでもなく名演。

  • 2010年 日本
    監督:大森立嗣
    出演:松田翔太/高良健吾/安藤サクラ/宮崎将/柄本佑/新井浩文

    高良健吾と松田翔太の共演なら見たいなあと思って、あまり深く考えずに見に行ったのですが、思いがけず重く、かつ、後々まで余韻の残る作品でした。映画としては、完璧かといわれればむしろ欠点も沢山あるのだろうけれど、個人的にはとても好きでした。

    ストーリーは、施設で育った幼なじみのケンタくん(松田翔太)とジュン(高良健吾)が、いつもケンタを苛める陰険な上司(新井浩文)の事務所や車を破壊して、たまたまナンパで知り合ってジュンにべったりだけど「ブスでバカでワキガ」のカヨちゃん(安藤サクラ)を加えた3人で、ケンタの兄がいる網走(刑務所)まで旅をする一種のロードムービー。

    ・・・ですが、実は途中でカヨちゃん、放っぽり出されます(苦笑)。そんなわけで中盤、これじゃタイトルの意味はどうなるの?と心配になるほどカヨちゃん出てきません。後半、再度カヨちゃんも合流しますが、最期には再び置き去りにされ……そう、これ実は「ケンタとジュン」の男同士の絆のお話なのですよ(※あながち腐女子の曲解ではないと思う・笑)

    二人の関係性がけっこう萌えで、ニヤニヤしながら見てたんですけど、最終的に、ああいうラストになって、最期のジュンのセリフとか、どんだけケンタくんのこと好きだよって感じでもう泣きそうに(てか泣いた)

    まあこんなホモくさい二人に放置されつつも、カヨちゃんは非常に魅力的な女の子でした。ブスでバカなんだけど、一途でケナゲ。ウザがりつつも、後半のジュンはカヨちゃんの愛の偉大さをちゃんとわかっていたと思う。面会に行ったケンタくんを待ってるときに手を繋ぐシーンとかすごく良かった。結局、女のほうが男より強いのかなあ。破滅的な道を選んでゆく男どもと違って、カヨちゃんはきっと強く生きていくことでしょう。そうあって欲しい。

    主役3人以外のキャストも、とても魅力的だったのですが、とくにケンタの兄役の宮崎将は、刑務所での面会シーンが鳥肌もので、全然知らずに見ていて誰だろうこの子上手いなあと思ってたらエンドロールで宮崎将とわかり、あ~この子が宮崎あおいのお兄ちゃんかあ!とビックリしました。
    (2010.11.09)

  • ケンタとジュンのあいだに、“カヨちゃん”という存在を投入してくれてありがとう。
    北海道に続くフェリーの中で、三人で抱き合って眠るシーンが泣けてくるほどよかった。マリア様みたいな、純粋な母性愛を感じる。

  • すっごい暗くなった。
    なんていうか人間には二種類の人間がいるなんとかとなんとかだというシリーズ(というか言い回し)で今までで一番ぐっときました。

    人間には二種類の人間がいる。人生を自分で選べる人間と選べない人間だ。


    安藤サクラさんの演技最高でした。「アバシリ?だれそれ芸能人?」って。

  • ちょっと疲労感。

    高良君目的で観てみた。

    なんというか
    重いよね。

    ぶっ壊した先…には「何も無い」

    きっと
    世界に入り込めるのならばあの間は長すぎないんだろうね

    でも
    若干のファンタジー感に嘘を感じてしまうのならば
    ちょっと退屈なのかな。

    疲れたけれど特に退屈感はなかった。
    とにかく
    カヨちゃんの根性にはびびったよね。
    安藤サクラ良いね~

  • カヨちゃんが希望。いい話だった。

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