フランケンシュタイン [Kindle]

  • 2012年9月13日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 怪物に感情移入しすぎたせいで読むのがつらくなり、結局、半年がかりになってしまった。

    フランケンシュタインの側から見れば、自らが作り出してしまった人造人間によって何の罪もない家族が次々と殺されていくホラー。
    でも怪物の側から見れば、生みの親にさえ受け入れてもらえない孤独や自分の存在意義に絶望した末の悲しい末路を描いたお話。

    こんなに胸が痛んで腹が立つ話を読んだのは久しぶりだった。もちろん褒め言葉です。

    もっとたくさんの人に読んで欲しい名作。
    そして、「怪物=フランケンシュタイン」だという勘違いが少しでも減ったらいいのに。

  • ずっと読もうと思ってたゴシック小説の古典。
    この話が書かれてからもう二百年近く経つんだな。

    慈愛の心と理知的な頭脳を持って生まれたのに、容姿ゆえに受け容れられず、世の中から嫌われ続ける怪物。
    更には創造主に約束を反故にされ、良心の呵責に苛まれながらも復讐にしか自分の存在意義を見出せなくなってしまった存在が悲しい。

  • 高名な古典なれど未読だし、粗筋も知らないし、ということで読んでみた。

    もっとベタベタなホラーを想像していたよ。
    …こんな重い話だったのか。
    この手のタイトルと印象だけで知った気分になっている作品はもっと読まないとだな。

  • 怪物をモチーフにしたものは良く目にしていたが、原作は未読だったので読んでみた。フランケンシュタインの苦悩と怪物の苦悩がどちらも良く分かるし、怪物があんなに饒舌に喋るとは思わなかった。人外好きとしては、怪物が誰にも愛されずかわいそうだなと思ってしまった。

  • 誰もが知っているフランケンシュタインですが、実際に読んだことがある人は非常に少ない書籍の内の1冊だと思います。
    己の身勝手な欲望で怪物を生み出したにもかかわらず、最後まで敵対を貫いたフランケンシュタインを通した当時の科学への批判を見事に描写していると思います。またメアリー・シェリーは、近代フェミニズムの先駆けとなった母メアリ・ウルストンクラフトの影響を受けて、当時家庭内の天使であった女性たちを次々に本作品の中で死なせて風刺を利かせているのも特徴です。
    ゲノム編集などの技術で人間がますます独善的になっていると感じてしまう今日、フランケンシュタインに触れて、改めて生物を改変し創造するという傲慢さに対してもっと議論があってもいいのではないでしょうか。

  • 【由来】
    ・「屍者の帝国」を読んで。

    【期待したもの】


    【要約】


    【ノート】

  • フランケンシュタインはホラーのキャラクターで有名だけど、原作を読んだことがなかったので、読み終わった後はビックリ。

    フランケンシュタインって、怪物を作った主人公のラストネームだったのね。

    しかも今までの怪物のイメージとは全然違う。
    言葉も分からず作られたのに、逃亡中に言葉を覚えて、この怪物は喋る喋る!
    無口な印象だったのにーー。

    なので、この怪物の心の内の苦悶がヒシヒシと伝わってきてかわいそうだった。

    そして、この怪物を作ったフランケンシュタイン。
    自分の犯した過ちのために、回りの者が次々と死んでノイローゼになってー。
    とっても憐れ。
    結局、自分で自分の首を締めることになってねぇー。

    この本はホラーというよりも、クラシック作品として読めた。
    しかし、無料とは言え、誤字が多く、翻訳もイマイチ。
    「田子作」って言葉が出てきたときは、吹き出したよー。

  • ミステリーとして読める一冊。
    心の正しさなんて分からない。そんなことを考えさせられた。

    星は3つだが、気持ちは3.5

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