黒田如水 [Kindle]

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  • 2012年9月13日発売
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感想 : 7
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感想・レビュー・書評

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  • 読んだのはもう30年近く前になる。今回は読み直し。前回読んだ時にはあんまり明確な印象がなかったが、私が年を重ねたせいか、面白さと安居のうまさが、おお、なるほど、と膝を打つくらいしみて来ました。
    秀吉の気の回し方や家康の武将ぶり、そして如水のシマッタ感じがとても良い。
    これはもう一度二流の人も読み直さないといけませんなあ。

  • 初の電子書籍をスマホで読む。
    時代は確実に変わったと思いつつ、現時点では長編を読むのは正直辛いかなと。更なる進歩を望みます。

    それはさておき、面白かったですな。
    登場人物、特に如水・秀吉・家康の”コミュニケーション”の中での心の揺らぎを堪能できます。そして主人公の悲哀(あるいは卑屈さと言っても良いかも)を感じずにはおれません。
    同時に読んでいる司馬遼では感じ取れないスタイルで、個人的にはこちらが好み。が、言うまでもなく文学の多様性は大歓迎です。

    しかしこの電子書籍は原作の全文を掲載しているのかな?微妙に気になったりして、、、すいません、ボランティアで対応されている方には甚だ失礼な話なんですが。

    • 歩さん
      この「黒田如水」は「二流の人」に続くようです。青空文庫にあります。私はまだ未読・・ですが!
      この「黒田如水」は「二流の人」に続くようです。青空文庫にあります。私はまだ未読・・ですが!
      2014/05/31
  • ・崩れる自信と共に老いたる駄馬の如く衰えるのは落第生で、自信の崩れるところから新たに生ひ立ち独自の針路を築く者が優等生

  • どなたかが感想で書かれていたが、「酔った勢いで一気に書き上げた」ような変わった勢いがある。リズミカルだが、ただ単に講談ものをなぞっただけのような印象。人物の深掘りなどがあまりなく残念。

  • 黒田官兵衛もとい、黒田如水の話。
    短いけどしっかり逸話が載ってるのでこれはこれで面白い。
    当時の勢力である信長、秀吉、家康との絡み方というか
    それぞれの思いが交差して黒田如水がいるというか。
    キリシタンで有名ですが、そうでもなくちゃんと仏教にも信仰があったり
    茶の湯を若い頃馬鹿にしてたけど、年取ってやってみたら誰よりもハマった…とか。
    秀吉が黒田如水のことを末恐ろしく思ったのも頷けるというか。
    それだけ頭キレッキレでなんでも手に取るように分かってしまうところとか。
    そうゆうことなのかな、と。

  • 北条攻め直前が描かれているが、終わり方が唐突。と、思っていたら、「二流の人」の前30%だった。なぜ、このような発表の仕方になったのか、不明だ。。。

  • ・・・・・・っということで、同じ【黒田如水】でも、こちらは坂口安吾の作品。

    前回は吉川英治ネ。

    前回の作品は如水の前半戦だったが、今回は中期を描いていてうまい具合に重なっていない。

    同じ人物を描くのに作家によってこれまで異なるかと思われるほど、坂口安吾の描く如水像は180度異なる。

    吉川英治が如水の良い面だけを取り上げて、まるで英雄のように扱っているが、安吾は油断ならない策士として描いている。

    彼の評伝を読むと、先を読むことにずば抜けた能力を持っていて、戦に於いては無敵だったとあるので、とても賢く、また義理堅い人だったことが分かっている。

    どちらの描き方が面白いかとなると、それは断然安吾のほうで、それほどの能力を持つものなら、上司(信長、秀吉)から警戒されていたはずであろう。

    その警戒をかわしながら、戦国の時代を生き抜き、野心を遂げようとするのは並大抵の苦労ではなかったはずである。

    これほど面白い(複雑なという意味で)人間だとは知らなかった。

    NHKの大河ドラマが、彼をどう描くか、楽しみである。

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著者プロフィール

(さかぐち・あんご)1906~1955
新潟県生まれ。東洋大学印度倫理学科卒。1931年、同人誌「言葉」に発表した「風博士」が牧野信一に絶賛され注目を集める。太平洋戦争中は執筆量が減るが、1946年に戦後の世相をシニカルに分析した評論「堕落論」と創作「白痴」を発表、“無頼派作家”として一躍時代の寵児となる。純文学だけでなく『不連続殺人事件』や『明治開化安吾捕物帖』などのミステリーも執筆。信長を近代合理主義者とする嚆矢となった『信長』、伝奇小説としても秀逸な「桜の森の満開の下」、「夜長姫と耳男」など時代・歴史小説の名作も少なくない。

「2022年 『小説集 徳川家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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