- Amazon.co.jp ・電子書籍 (395ページ)
感想・レビュー・書評
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冒頭から女性の語りで展開されるのだけれど、どういう話か? ってのがなかなかつかめない。読み手にずっと不安感を抱かせるような書きぶりがうまいとは思う。ただ秘密の部分がわかってもすっきりした気分にはなれなかった。
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自分が小学生の時のことを思い出す。子供の特権というのは、やはり何にでもなれる(事実とは反するにしても)という期待感を持てることであって、自分が提供者になることを約束されていると知ったら、生きるのが嫌になりそう。与えられた運命や環境の中で、楽しく生きようと努力することが大事なのかな。
p410
将来に何が待ち受けているかを知って、どうして一所懸命になれます?無意味だと言いはじめたでしょう -
元々ドラマを見たことがあって大まかな内容は知っていたが、小説で読んでみるとあの独特な雰囲気が蘇ってきた。生徒たちは悲しむわけでもなく、ショックを受けるわけでもなくなんとなく自分の将来を知っていて、彼らを同情するには違うと思った。先生が生徒に対して恐怖心を持っていながら育てるのも胸が痛んだ。
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少年少女のエピソード自体は自分の少女期にも心当たりがあるような他愛もない出来事が続く。しかし散りばめられた疑問がどういう意味なのか、どんな環境でどんな未来が待ち受けているのかドキドキしながら読む。途中、ああそういうことなのかという部分では悲しいような納得するような不思議な気持ちになる。