夏のレプリカ REPLACEABLE SUMMER S&Mシリーズ (講談社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 「幻惑の死と使途」と章が対になっている、ということで交互に読んでみた。

    萌絵の高校時代の友人とは珍しい登場人物と思いきや、最後は切なく終わってしまった。

    しかもお兄さん、生きていたのね。ギャル?っぽい女性と一緒だったというのが、なんともまた妙だわ。そういう設定にするのがまた森さんらしいというか。

    儀同世津子さんのお隣に住んでる人、って確か真賀田四季だよね・・・。今回の登場シーンだけだと全然気付かんかったけど、確か別の作品ではかなり匂わせてた気が。(もしかしたら、「幻惑の~」の方で登場かも。交互に読んだせいで記憶が曖昧)

  • 前巻『幻惑の死と使徒』が奇数章ばかりで構成され、今巻が偶数章ばかりで構成され、2つの不可解な事件が同時に進行する設定

    続けて読まざるを得ない状況に追い込まれました

    今巻は、強盗犯が殺害されるという設定。被害者にあんまり同情の余地がない

    とても不思議なミステリーでした

  • シリーズ7作目。前作と同時期に発生していた事件の話。前半は今までと打って変わって正統派ミステリの雰囲気が漂いますが、後半は犀川先生も西之園さんもきっちり登場していつもの感じで安心します。

  • なんか紙の本が見つからないな...
    以下、思いっきりネタバレを書くので、読んでない方はスキップをお勧めします。

    トリックとしては、アガサクリスティーの例のやつですな。個人的には、「シリーズものでその巻から登場した主人公の親友は被害者か犯人の可能性が高い」という法則を唱えているんだが、本作では巧妙にその予測を外された。
    まず、前作の「幻惑の死と使途」と同時並行的に進行する物語として書かれていること。前作の冒頭で杜萌を登場させることで、この巻から登場したという感覚を外している。
    また、杜萌の独白があちことに挿入されているけど、3年前の兄との事件を匂わせることで、どの独白が本作での殺人であることを気づかせない(俺だけ?)。
    ただ、杜萌は兄の素生が家にいると思っているわけで、例え自室に閉じこもっているとしても、その家で殺人を行うかというのは疑問に残る。
    最後の素生との遭遇は、唐突(悪く言えばご都合主義)だけど、読後感が明るくなったね。

  • 前巻「幻惑の死と使途」と同時に発生した事件の話。だからこちらは偶数章だけ。
    読後感は東野圭吾の「白夜行」的気持ち話の種類は全然異なるけど。感情も色の種類のようにたくさんの語彙があればいいのにな。
    「それにしても、著者を含め日本のミステリィ作家は大変だ。日本人気質とでもいうのか、物語を楽しもうという姿勢で本と向かい合うのではなく、見破ってやろうという姿勢だから。」
    犯人さがしをしながら読んだら、この本は疲れるかもしれないな。
    事件に巻き込まれてただ傍観しているだけでいると、文体にスピードがあるからぐんぐん読める。

  • T大学大学院生の簑沢杜萌は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。眩い光、朦朧とする意識、夏の日に起こった事件に隠された過去とは?『幻惑の死と使途』と同時期に起った事件を描く。

  • 異色。

  • S&Mシリーズ7作目。
    萌絵の友人、簑沢杜萌は帰宅した実家で誘拐事件に会う。別荘にいた家族も無事だったが、実家にいた兄だけが、消えていた。

    7番目は孤独の数字。この作品だけは違っていた。とても切ない話でした。

  • こういうのを叙述トリックと言うんだっけ。面白かった。

  • 「名前が逆なのには気づいてた?」がなんのことかさっぱりわからずググってしまった…

    「幻惑の死と使途」についてだったのねぇ
    同時に読んでたのにわからんかったわw

    まぁ二冊あわせて、ずいぶん「名前」に拘った内容でしたもんねぇ

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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