- Amazon.co.jp ・電子書籍 (324ページ)
感想・レビュー・書評
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10年以上ぶりの再読。やっぱりおもしろくてカッコよかった。僕はこんな大人にはなれてないな・・「そのとき 、はじめて気がついたんだ 。自分が絶望していることに 。絶望ってどういうときにやってくるか知ってるかい 。この世界で動かしがたい事実のあることを知るときだよ 。」カッコいい大人になりたい人にオススメしたい。
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新宿にて爆破テロ発生。たまたま現場にいて助かったアル中のバーテンと被害者はかつての学生運動仲間であった。
乱歩賞と直木賞を同時受賞したハードボイルドミステリーの名作。その評判通り、伏線貼りまくり、どんでん返しまくりのストーリー展開と一人たりとも無駄にしない登場人物設定はお見事。あまりにも見事すぎてご都合主義的なファンタジーのような気がするのが欠点か。
愛想の悪いバーテン、世間に背を向けたホームレス、知を売りにするヤクザと、あまりにもベタなハードボイルド作品に必要な人物を並べつつ、ベタではない予想できない結末。 -
都心の公園で多数の死傷者を出す爆弾テロが発生。過去の因縁で警察から追われる身となった主人公は自ら真犯人捜しを始める。30年前の作品ということで多少の時代差を感じずつ読み始めたのが気付けばグイグイ引き込まれ一気読み。特に最後の対決は圧巻の一言。
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ある日、アル中の主人公はいつものように新宿の公園でちびちびと酒を飲んでいた。好奇心旺盛な少女と言葉を交わし、その背を見送った直後、公園で爆弾テロが発生する。少女の安否を確かめに駆けだした主人公は、現場に指紋がついた酒瓶を残してしまった。
主人公がアル中の中年、しかも古い作品のため人を選ぶが、そこが気にならない方にはお薦めできる。
爆弾テロをきっかけに坂から転がり落ちるように悪化していく主人公の状況と、そんな中で知り合った人との縁にまず興味をそそられ。信頼と裏切りの入り交じった人間関係は、主人公と、読者のページを繰る手を休ませてはくれず。文章のテンポは小気味よく、伏線も巧妙に仕込まれている。
一度話にのめりこめば飽きずにクライマックスまでひた走れる。そんな本だ。
難があるとすれば、ラストに強引さを感じるぐらいか。登場人物をそこまで繋げなくても良かったのではと思わなくもない。 -
直接関係ないですが偶然某容疑者のニュースがありエンタメ性が増した