粘膜人間 「粘膜」シリーズ (角川ホラー文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • エログロな表現が多いけど、グイグイと引き込まれた。
    話が回収仕切れていない部分もあったけど、エンタメとしては楽しめた。
    河童がいい味を出してる。

  • かなりおもしろい。が、エログロがきついので人を選ぶ。
    日本ホラー小説大賞の長編賞受賞作。

    昭和初期くらいの日本らしき場所が舞台。
    中学生の利一、弟で小学生の佑二は、義理の弟である雷太を殺す計画を立てる。雷太は親父の後妻の連れ子。子どもではあるが身長190センチ、体重100キロの巨漢であり、破壊衝動に目覚めつつあり、大人ですら自分を止められないことを理解し始めている。利一たちの親父も、ボッコボコにやられており手に負えない。そのうち親父は殺されるだろうし、次は俺たち兄弟が殺される。やられるまえにやるぞ、という話。

    なのだが、この小説のナイスなポイントは、単に巨漢小学生を殺そうとするだけで物語としては成立しそうなところに、河童が出てくること。なんで河童やねんと思いますが、とにかく彼らの村の外れの沼には河童三兄弟がいて、珍しい生き物ではあるがみなそれを認知している世界である。河童は強く恐ろしく、しかし頭は良くない。なんとかだまくらかして雷太を殺させるよう画策する。
    だが河童はアホだし無茶苦茶であり、当初の計画はずれまくり、血みどろの殺戮拷問粘膜ショーへと突き進んでしまう。
    非国民である少女、横暴な憲兵たち、髑髏の名を持つ拷問薬、キチタロウという妖怪の親分のような存在……。タイトル通り、"ぐちゃぐちゃ"って感じで泥沼化していく。

    まぁ、その荒唐無稽な設定は半分はギャグでもある。おぞましい話のなかに、190センチの小学生とかエロ河童三兄弟とかが常に出てくるものだから、どうもバカバカしくもあり、笑えるところもある。
    だがやはり冒頭に書いた通り、エログロ全開であり、読む人を選ぶ。これがホラー小説大賞とはすごい。

    ※昔読んだがまったく覚えてなかったので再読。

  • 会社にて昼休みの読書用

  •  久々に面白かった!エログロホラーだと「牛家」「姉飼」とか似てるんだろうけど、それより頭一つ抜けた面白さだった。抜けてる理由はやっぱりファンタジー要素があったからかな。河童とか、山の神とか、毒猫とか、髑髏とか実際には存在しない生き物とかアイテムがいい味出してた。「グッチャネ」という造語も何故か脳裏に焼き付いて離れない。中毒性のある本だった。映画で言うなら「ブレインデット」みたいなメチャクチャなスプラッターホラーで最高だった。

     本人が普通のホラー小説を書いて3回ホラー大賞応募したけどダメだったから、自分の読みたい作品を書いたと言ってて、なんとなく納得した。
     まさにホラー好きが読みたいホラーだと思った!とても面白くて間髪入れずに続編の「粘膜蜥蜴」を読み始めた。

  • レビューは未定。

  • これは、本当に、かなりの問題作。後味が悪く、人に勧めようとも思えない作品だが、自然と読みすすめる手が止まらなかった。ストーリーは思った以上に作り込まれており、苛立ちと反撃が続いた。あまり分厚くない一冊だったが、読み終わる頃にはかなり疲労困憊していた。再読はかなり勇気がいるが、いつか思い出したタイミングで読んでみてもいいかもしれない。

  • よくわからんが物語は面白かった。どう話が進んでいくのか予測できないのが良い。

  • グロいのはいいんだけど、途中から話がぶっとびすぎてて読むのをやめてしまった。。

  • みなさんの感想どおり、しつこいほどのエログロでした~。
    で、バカみたいな話の展開なのに、何故か反感もなく読めた。
    普通、ここまでエログロだと途中放棄したくなっちゃうんだけどねー、何故か読み終えた。
    それは、やっぱり河童が出てきたからかな~?
    河童だから許せるの?(笑)
    かもしれない。

    でも、「粘膜」シリーズはもういいよ。こりごりだぁ。

  • 開始早々の品の無さから最後までしっちゃかめっちゃかな展開に目が点なまま終わった。清子ちゃんがあまりストーリーに絡まない割にえらい緻密に描かれてたけど、何だったんだろうか。あと、基本的に河童が弱いというのがまた何とも。

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著者プロフィール

飴村行 1969年、福島県生まれ。東京歯科大学中退。2008年『粘膜人間』で第15回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞。デビュー第2作『粘膜蜥蜴』で第63回日本推理作家協会賞を受賞。特異な作品世界で注目を集める。著書に『粘膜兄弟』『粘膜戦士』『路地裏のヒミコ』『粘膜黙示録』『ジムグリ』など。

「2018年 『粘膜探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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