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感想・レビュー・書評
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作者の猫に対するサディスティックで残酷な妄想!
一度読んだら忘れられない。
猫とイチャイチャしているときに、白昼夢のように襲ってきそうな―――。
「(略)私は子供のときから、猫の耳というと、一度「切符切り」でパチンとやってみたくて堪たまらなかった。これは残酷な空想だろうか?」
心優しいケモノ好きの方にはおすすめしませんが、ぐいぐい読ませます。上手いです。
あと、作者のミソジニーを強く感じた気がして、ゾッとしたんだけれど、事実、どうなんでしょうね。
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梶井基次郎はきっと猫が大好きだったのだ。
かわい過ぎるとアレコレいたずらぽいことを妄想するのは有りがちなことで、
何ら実行には移してないんだから、虐待でも残酷でも倒錯でも何でもない。
「食べちゃいたい位かわいい」ということやないの、知らんけど。 -
多分読んだことある短編なんでしょうが、いつもの如く。。。
ともかくこの全体に漂う倒錯というか虐待というか、何とも言えない陰湿な感じ、ぎりぎりの線で上手く描写されているかと。教科書には載せられない内容って気はしますけれども。 -
猫
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猫への想像が止まらない! 梶井基次郎の猫考!
『桜の木の下には』を読んだときから思っていたのですが、やはりこの梶井基次郎という作家さん、子供のように無垢でありながら、残酷さを欲しているように感じます。たしかに『愛撫』では猫への愛着が主に綴られていましたが、やはり「猫の耳に切符切りで穴をあけたい」だとか、「爪のない哀れな猫」だとか、「猫の手の化粧道具」だとか、しれっと恐ろしい想像をし、またそれを一種の「愛撫」的憧憬をもって綴っています。平和でかわいらしいエッセイのようにも取れますが、やはり梶井基次郎さんの心の叫び「俺には惨劇が必要なんだ‼」が聞こえてきそうな、どこか意味深長な傑作だと思います。(ベクトルは全然違うけど、『ねこぢる』を思い出しました笑) -
読了日 2021/09/10
青空文庫10分で読めるシリーズ。
猫の耳が気になる。切符きりで穴をあけてやりたい…からはじまる猫連想。 -
猫に対してちょっと意地悪な空想もあるけれど、猫が好きな人にはウケがいいかも。猫を形作るパーツへの愛撫。
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最後が可愛くて好き。
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猫好きの主人公を描いているのだと思いますが、どうしても主人公がサイコパスのように感じられてしまい、ユーモアは感じられず、私には不快でした。