よだかの星

著者 :
  • TRkin (2012年9月27日発売)
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感想・レビュー・書評

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  • 悲しさや切なさが先に立つけれど、最後はきっと救いだったんだろうと思える読了感が好きです。

  • よだかは、実にみにくい鳥です。宮沢賢治の「よだかの星」を初めて読んだ。というのも、ある曲とリンクしていたから。それは、ヨルシカの「靴の花火」という曲。曲を聴いて、本を読んで、また曲を聴いた。再読する時には、本を片手に聴いた。聴けば、本を片手に持った意味が分かると思う。美しい話。

  • 約10年ぶりに再読。
    こんなにも切なく、強い物語だっただろうかと驚いた。

    醜いという理由で嫌われるよだかを見て、大変つらい気持ちになった。
    しかしよだかは、そんな自分を卑下していないように見えた。

    よだかは、自分が食べ、殺していく昆虫たちのことを思って胸を痛めるほど優しい。
    しかし、鷹に「名前を変えろ」と詰め寄られても、「そんなことをする位なら、私はもう死んだ方がましです。今すぐ殺して下さい」とまっすぐ返せるほど強くもあった。

    太陽にも星たちにも拒絶されたよだかは、自分の力で星になる。
    その姿から、よだかの強さをひしひしと感じた。
    とても好きな物語だった。

  • 昔図工のモチーフによだかの星を選んだのでもう一度しっかりと読み直してみた。とにかくよだかの生き方が切なくて悲しくて、それでも星として永遠を生きられるようになったというのがとても良い。

  • 宮沢賢治の作品の中でもわたしが特に好きな作品。哀れなよだかの葛藤が克明に描かれている。星になったよだかは逃避した結果星になろうとしたのか、あるいは名誉、あるいはもっと別の守りたいものを守るために星になったのか、そのあたりの解釈はわかれるところなのかなと感じる。私はヨダカは逃げたんだと思う。もはや逃げるよりほかにどうしようもなくなったのだと。

  • 宮沢賢治の小説の中でも特に好きな小説。この小説に出て来るよだかの様にいきたい。

  • 宮沢賢治先生の本は結構読んでいたけど、実は読んでいなかったので、読んでみた。

    気のいい火山弾や虔十公園林が好きだったけど、それ超えて好きになった。

    他の古典作品もいろいろ読んでみたい。

    青空文庫とキンドルの組み合わせ最強だな。

    イノベーションも悪いことだけじゃない。

  • 宮沢賢治の作品の中でこれが一番好き。
    授業中に読みながら号泣した思い出の作品。
    生きることの残酷さ悲しさ、やさしい言葉で綴られるからこそ心に響きます。
    純粋すぎて傷つき、生きることが苦しみと感じていたよだかに対して
    こども心に切なさを感じて泣いてしまったのだと思います。
    その苦しみを知った上で生きていくことにどれほど大きな意味があるのか、
    よだかに教えてあげたかった。

著者プロフィール

1896年(明治29年)岩手県生まれの詩人、童話作家。花巻農学校の教師をするかたわら、1924年(大正13年)詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を出版するが、生前は理解されることがなかった。また、生涯を通して熱心な仏教の信者でもあった。他に『オツベルと象』『グスグープドリの伝記』『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』など、たくさんの童話を書いた。

「2021年 『版画絵本 宮沢賢治 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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