愚者のエンドロール 「古典部」シリーズ (角川文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • ちょっと難しかった…。あとがきの続きもお預けになってた。

  • 古典部2作目。1作目より長編になり一層楽しめた。入須の言う「学外の人」=「あ・た・し♪」で卒業生も利用できるのかと思ったら、弟のアカウント使ってたのか。やっぱり奉太郎は「力」だった。

  • 一旦結末を迎えたように見せかけ、その後にどんでん返しが待っている。
    米澤先生が良く取る手法だが、前作『氷菓』はデビュー作だったこともあってかまだその傾向は見られなかった。この『愚者のエンドロール』は、どんでん返し"アリ"の作品だ。

    正直推理物としては読み終えた後でも首を捻るところがある。
    窓を使わなくても中央の吹き抜けを使えたのでは(途中惰性で読んだのでどこかに不可能と明記されているかもしれない)とか、ホームズの文庫がなぜ教室に置きっぱなしだったのかとか。個人購入した本なら家に持ち帰るだろうし、クラスの予算で買ったならそもそも落書きしないだろう。

    ヒロインの性格も相変わらずで、なんにでも首を突っ込み、あれこれ気安く請け負うくせに、その後は全て他人に投げる。
    学生だから笑って済ませられるが、これが職場や介護の現場なら縁を切るところだ。

    最後のどんでん返しがなければ★2だった。

  • 人が死なないミステリ。

    最初からずーと、

    「なんでトリックくらい聞いとかないねん?」

    というのが通奏低音のように気になってて、

    どうも物語に真剣に入り込めなかった。

    構成をもう少し工夫してもらいたかったと思う。

    全体的に不完全燃焼なまま終わってしまった。












    ------------------ここからネタばれ----------------------











    だから、最後の最後に千反田が、

    「どうして入須さんはトリックのことを聞かなかったんでしょうか?」

    って言った時、

    「それなー!!」

    ってスッキリしたけど、

    なんかここを引っ張るのは違くない?

    なんでみんなそこ気にしないままどんどん話進んできたの??

    と思ってしまい、あんまりリアリティを感じられず、

    がっかりしちゃったかな。

    その裏にあった本郷や入須の想いは、

    しっくり来たんだけど。

    入須がホータローに「あなたは技術がある」という話をして、

    でも心からの発言ではなかった、というのが分かった時、

    ホータローが安心していますが。

    あれは、「あると言われてたのに結局無かった(期待を裏切ってしまった)」のではなく、

    「あるというのが嘘だったし、やっぱり無かった、そりゃそうだ」ってこと??

    ザイルのことを忘れてた件など、

    なぜホータローが間違った結論にミスリードされてしまったのか、

    自己分析でいいからもう少し理由づけが欲しいものです。

    あと、

    最初のチャットがホータロー姉だというのはすぐ分かったので、

    隠すならもうちょっと隠すか、

    隠さないならもう少し姉を出すか、

    どちらかにして欲しかったかな。

    どうも中途半端というか。

  • 解決編の直前まで書かれた脚本から、犯人を推理していく。
    探偵役が、何でもお見通しで、その真相から導き出したことに対する行動も超人的、という人じゃないのが、逆に良い。
    高校生が試行錯誤しながら推理する様子が微笑ましい。犯人を見つけて終わり、という推理に飽きていた自分には、こういうオチいいな、と思わせてくれた。

  • 米澤穂信・古典部シリーズ第二弾。
    先月のKindleストアのキャンペーンに乗っかって7冊を
    まとめ買いした古典部シリーズだが、1ヶ月も間を空けて
    ようやく2冊目読破。こりゃ半年はかかるな、終わるま
    でに(^^;)。

    物語はカンヤ祭(いわゆる文化祭)の準備が佳境に差し
    掛かる頃。文集「氷菓」の製作に余念の無い古典部・・・
    のハズが、脚本家の疾患で中途半端になってしまった上
    級生のクラス出展であるミステリー映画の「結末」に関
    する推理を依頼されてしまう。省エネが信条の主人公だ
    が、上級生の一言にほだされて、映画の結末を探り出す
    ・・・という内容。

    殺人事件こそ起こるモノの、それは映像の中での出来事。
    なので緊迫感や緊張感の類は殆ど感じないのだが、そん
    な世界をしっかりミステリーとして成立させているのが
    見事。純粋に「推理」を楽しめる構成、僕はけしてキラ
    イでは無い。ラストもしっかり二段落ちになっており、
    読了後は思わず「お〜!」という感嘆の声を上げてしま
    った。

    古典部シリーズ、思った通りなかなかの手応え。
    まだ5冊ある、というのはちょっと幸せかも知れない。

  • 人が死なないミステリーで、これだけどんでん返しが出来るのが凄いなと思った。

    特にアドリブを沢山入れたというセリフが最後まで響いてくるとは思わなかった。
    面白かった!

  • こっちが正しい続編。なんというか鼻につくような人になってしまったなぁ。

  • シリーズ1作目と比べて、少々複雑で、ちょっとついていけなかった分☆一つ減。

    このあとのシリーズ…どうしようかなと思案中。

  • 20年近くぶりに読み返したけど、楽しかった。思春期のイタサを直球で感じさせてくれる名作だよね。自分は何者か?なにができるのか、愚者?勇者?隠者?大人になったら、そんなこと考えないけど、でも中学、高校の頃は、そういうことこそ大事だったような気がする。ミステリの展開はまったく忘れていたけど、謎解きは覚えていた部分もあり、ひさしぶりの再読を存分に楽しんだ。

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で「角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞」(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞し、デビュー。11年『折れた竜骨』で「日本推理作家協会賞」(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』で「山本周五郎賞」を受賞。21年『黒牢城』で「山田風太郎賞」、22年に「直木賞」を受賞する。23年『可燃物』で、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」でそれぞれ国内部門1位を獲得し、ミステリーランキング三冠を達成する。

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