スロウハイツの神様(下) (講談社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 特に引き込まれるわけでも
    激しく感動するわけでも無いが、
    ついつい読んでしまい、
    最終章〜エピローグでは
    心ほっこりと温まった物語であった。

    環とコウちゃんが
    うまく結ばれてほしい。

    お久しぶりですにあんな裏があったとはね


    生き甲斐というか
    生きる支えというか
    それは本当に必要だと思う。
    私も何度も死にたいとか思ってきたけれど
    ワンピースの続きが読みたいからまだ死ねないって本気で思っていた時期があった。

    そしてチヨダコーキが言われていたように、
    私もワンピースを離れていた時期があり、
    そしてまた、戻ってきた。

    高校や大学など現実の恋愛に夢中になっていた時は、
    確かに読書をしていなかった。

    そしてそれがない今は読書に没頭している笑

    本書に書かれていたことを
    体現していたなぁー

    • koshoujiさん
      えー、ブクログ様から「YouTubeへの直リンクを張ったコメントは即刻削除せよ!!」との警告メールが届きましたので、前のコメントの指摘された...
      えー、ブクログ様から「YouTubeへの直リンクを張ったコメントは即刻削除せよ!!」との警告メールが届きましたので、前のコメントの指摘された部分を削除して書き直しました。ご了承ください。
      現在のブクログの担当者は、この10年間、私がどれほどブクログの普及に貢献してきたか知らないらしいです。
      まあ、makopapa77で検索すれば、私の真の姿が半分ほど分かりますが。

      初めまして。
      私のレビューに対して“いいね”ありがとうございました。
      フォローさせて頂きました。
      この作品本は素晴らしく、読了後、号泣でした(笑)。いまだに、10章や12章を読み返すとコーキの優しさに目が潤みます。
      私は数年前、ひたすらブクログにレビューを書き続ける毎日を送り、300本ほどレビューを書いたのですが、仕事が忙しくなり、最近は殆ど本も読めず、レビューも書いていません。そのうち、また面白いレビューを書くつもりですので、今後ともよろしくお願いいたします。
      2022/10/13
  • 下巻はスロウハイツの各住人にスポットが当たりながら展開していく。
    何げない日常から、実は絡み合っていた人間関係が見えてきて、「え、そうだったんだ⁈」と驚きの展開。
    特に、環とコウちゃんの昔話で少しウルッと来るとともに、コウちゃんの深い愛情に思いが至る。
    辻村作品いいですね!

  • 最終章の畳み掛け!さすが伏線回収の神様!
    この読了後の爽快感はやっぱり気持ちいいです。
    中盤の気怠さというかもどかしさというか、跳ね返りに向けた伏線の設置は、最後に期待を上回った。
    そして、この作品を経て『ハケンアニメ』へと繋がって行く流れは、物書きならではの様々なリスペクトあってこその作品なのだと感じました。

  • 上巻での事細かな登場人物の設定が下巻では伏線回収され、自分の想像の上を行く展開に圧倒される。
    コウちやんと環のじれったいほどの関係がいい!
    下巻は一気読みだった。

  • “丁寧にゆっくりとした時間が流れるように“と名付けられたスロウハイツ。月を囲む雲たちは月と触れ合いそうだけど圧倒的な隔たりがある。切ない想い。表紙の夜と昼の月がいい感じ。

  • 『さながら現代版トキワ荘』

    かつて東京都豊島区に存在していた木造アパート・トキワ荘。もはや説明不要だが、手塚治虫・藤子不二雄・石ノ森章太郎・赤塚不二夫など日本を代表する漫画家たちが居住していたことで知られる。

    そして、本作の舞台となるのは「スロウハイツ」と呼ばれる元旅館を改装した3階建てのアパート。脚本家、小説家、漫画家、映画監督、画家、編集者など男女の若手クリエイターたちがひとつ屋根の下で生活する、さながら現代版トキワ荘である。

    上巻はほぼ住人たちの自己紹介パートであったが、下巻はお待たせしました種明かしパート。なぜあのとき、あの人物は、あんな言動をとったのか。上巻では少し違和感がありながらも、サラっと流してしまった数々の些細な言動にすべて意味を帯びてくる。視点を変えるだけでここまで違った物語になるのかと衝撃を受けた。

    友情、恋愛、夢。スロウハイツの住民たちが見せる様々な表情が物語を彩っている。ミステリーではないが、伏線の設置と回収方法が緻密に計算されており読者を驚かせてくれる。読後感も爽やかで心地よい。キャラクターたちに敬愛の念が込められた良作であった。

  • 最後の方はまさかまさかのまさかの展開で、心温まるような作品だった。
    久しぶりに読み直したいお気持ち。

  • 殺人事件の犯人を見つけるのだけがミステリーじゃない!と思うの。上巻でばら撒かれた話が全て回収されていく感じが圧巻でした。答えが出るちょっと前で、あれ?もしかしてあれも…って気づくものも結構あるんだけど、それも含めて作られているのだとしたら、本当にすごいな。
    辻村深月さんの小説はなんだかんだでハズレがない。長編でも読みたくなるしむしろ、終わってしまうのが寂しくなる、そんな感じよね。

  • 上を読んだ段階ではまあまあかなと思ったが、二人の真実が最後わかって感動した。「鏡の狐城」もそうだったが、この人の話は最後が良いなあ。とても好きな話です。

  • 下巻は主にスロウハイツの主である赤羽環と、スロウハイツの神様、チヨダ・コーキの物語。
    上巻では、環に関しては、自信家で、実際に仕事もできるという点以外掘り下げが無かったので、「すごいけど他のメンバーへの対応がちょっと高圧的だな」という印象だったのですが、下巻で環のストーリーを知ると一気に印象が変わります。

    環と同じくらい、チヨダ・コーキのエピソードも掘り下げられるので、上巻では何を考えているかがわかりにくかった彼も、自分の小説が原因で起きた事件に対してどう向き合ったのかがしっかりと描かれており、感情移入できました。

    コーキが環と再会するシーンは非常にグッときました。

    他のキャラクターについても上巻でしっかり性格や背景を知っているので、ここでこう動くのか、と下巻ならではの面白さがありました。

    ボリュームのある作品ですが、それだけにクライマックスのシーンにたどりついた時は感慨深いものがあります。
    本作を読んで作品や物語を作り続ける大変さと、その尊さを改めて教えてもらいました。

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著者プロフィール

1980年山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、18年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。『ふちなしのかがみ』『きのうの影ふみ』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『本日は大安なり』『オーダーメイド殺人クラブ』『噛みあわない会話と、ある過去について』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『レジェンドアニメ!』など著書多数。

「2023年 『この夏の星を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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