和菓子のアン (光文社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 「美味しい和菓子ミステリー」なるほど!! 後書きを読んで本作(本シリーズ)の魅力に改めて気付いた。

    実は最初に三作目の「アンと愛情」を読み、その魅力に嵌ってしまいシリーズ一作目の本作を読んだわけだが、今頃になってその魅力の謎が解けた。

    作者曰く『和菓子の世界は、見立てや言葉遊びに満ちているのです。 「これはそのまま、ミステリになるなあ」』

    デバ地下の和菓子屋という設定が物珍しのかと思っていたが、和菓子そのものも魅力から醸し出されるものだったんだ。

    これは早くシリーズ全作を読み終えなくては。四作目も刊行されたことだし。

  • こちらの感想でも度々目にしていたので読んでみました。
    和菓子の事何も知らなかったけど、奥深くて面白いです!
    杏子ちゃんは57キロ⁉︎
    大福に例えるほどそんなにポッチャリでもないのでは…

  • ゆる〜い感じで楽しい物語。デパ地下の和菓子売り場で働きはじめたアンのお仕事ミステリー。和菓子って一つ一つに意味があり、奥が深いんですね。フォーチュンクッキー、中華料理店で貰う事が多いから中国の伝統菓子かと思ってました。元祖は和菓子「辻占」だそうです。甘くて可愛い季節の和菓子が食べたいな。

  • 和菓子屋で働くちょっぴり太めのアンちゃん。
    そんなアンちゃんの日常に起きる、和菓子に絡んだミステリー的なお話◎
    個人的には和菓子好きじゃないんですが(笑)きっと読んだら和菓子を食べたくなるほど、リアルな描写!
    そして明日話したくなる和菓子トリビアの数々!

    ミステリというより、謎ときというか?
    お仕事ミステリなのか日常ミステリなのか。
    ほっこりした気持ちになりたい時に読むのをおすすめします!師匠が好きです。わたし笑

    洋菓子と和菓子はどちらが上なのか?
    みたいなお話があったんですが、その答えがなんかとっても素敵でした!

  • 言葉もリズミカルで内容も面白く、サクサク読めました!

    この本みたいに「嫌味な人が誰も出て来ない作品」が好きなので、最後まで安心して読めました(^^)

    ものすごく単純な人間なので、この本を読んで和菓子がもっと好きになり、色んな和菓子を食べたくなりました。笑

  • とても面白かったです。
    和菓子を題材にした着眼点は良かったと思います。
    主人公のアンも可愛らしいどこにでもいそうな女の子。そんな主人公に好感を持ちつつ読み進めます。
    ストーリーや登場人物どれも嫌味のない優しさにあふれていますね。そういうのを読みたい時にはピッタリの一冊だと思います。

  • タイトルから和菓子職人を目指すお話かな、と思っていたら、販売員の立場から和菓子にまつわる謎を解いていく変形ミステリ?だった。

    主人公のアンちゃんこと杏子ちゃんは、体型にコンプレックスを持ちつつも、美味しいものが大好きという親近感を覚えるキャラクター。

    みつ屋の面々も個性は強いが皆んないい人で、そういえばこの作品には悪人が出てこない。だから純粋に和菓子の奥深い世界を知る楽しさを、アンちゃんと共有できるのかもしれない。

    シリーズものということで、続編も是非読んでみたい。

  • 他の本で紹介されているのを見て、興味を持った。

    明るく楽しいお仕事小説。
    気楽に読むことができた。

    自分が取り扱うものを通して、誰かを思ってあげることは大事だな、と感じた。

  • ミステリー小説と聞くと、殺人事件や密室トリックと言った内容が多いですよね。しかし最近では人の死なないいわゆる日常の物語を扱ったミステリーも良く聞きます。その意味で、和菓子にまつわる謎に特化している本作は日常ミステリでも際立ったタイトルじゃないかと思います。和菓子ミステリーと一時期話題になった?らしい本書はとにかくタイトル通り緩い日常ミステリです。

    身長も才能もないけど、贅肉は売るほどあるという18歳の梅本杏子が主人公。大学にも進学せずにいる主人公ですが、このままだらだらと甘やかされているわけにはいかないとある日一発奮起します。杏子がバイト先に選んだのがデーパートの地下にあるいわゆる和菓子屋さん。
    例として本書のゆる~いエピソードを一つ紹介すると、第1作では、とある会社員が上司の言いつけでお客さんとして来て、兜と落とし文を注文します(落とし文というのは、青葉でこし餡を包んだいわゆる「練り切り」のことを言います)。さて、和菓子の数にはどちらの方も余裕があり、前回の注文と個数は同じ。つまり和菓子を出す人数に変わりがないのに、なぜか一人だけオトシブミを食べることになる・・・と。新手のイジメだろうか?そういぶかしむ杏子ですが、真相はとんでもないことになっていたのです。

    「和菓子は人生の局面に寄り添うことも知った」
    というセリフがあるのですが、確かに膝を打つ一言で、和菓子をもっと知りたくなるし、またそんな贈り物ができる人にぜひなれればなぁとも思わせてくれます。他にもこの和菓子おいしそうなど読んでいて和菓子が食べたくなる本書ですが、そりゃ体重も増えるよなぁ・・・と何とも言えない内容でした
    (´・ω・`)。

  • 和菓子が好きなのでタイトルに惹かれて読んでみた。謎解き要素、美味しそうな和菓子、共感できる主人公と揃っていて、楽しく読める。大きなストーリーはあるものの、小さい話で区切ってあるので、隙間時間に気軽に読める。

著者プロフィール

一九六九年、東京都生まれ。二〇〇二年『青空の卵』で〈覆面作家〉としてデビュー。一三年『和菓子のアン』で第二回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。主な著書に『ワーキング・ホリデー』『ホテルジューシー』『大きな音が聞こえるか』『肉小説集』『鶏小説集』『女子的生活』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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