- Amazon.co.jp ・電子書籍 (487ページ)
感想・レビュー・書評
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エラリイ・クイーンの推理小説。主人公のキャラクターが特徴的。当時のニューヨークの景色を想像しながら面白く読めた。登場人物が多く、それぞれに殺人の動機がありそうなので犯人探しが難しかったが、最後に納得。
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読了。Kindle版のセールをやっていたので読んだ。有名なタイトルだし、そのうち読もうと思っていたが、実は初エラリー・クイーン。ドイルやクリスティの系統の、いわゆる推理小説の王道だった。ぜんたいに芝居がかかっていて、やや鼻につくところがあるんだけど、これはイギリス文学のパロディなのかもしれない。
名作ミステリ方面だと、ブラウン神父ものはひどく退屈だったが、こちらは後半から俄然スピード感が増して面白くなる。トリックとしてはまあ納得いくものでだが、綿密な計画と運任せな大胆な手口が混じっていて、もうちょっと丁寧にしたほうがいいんじゃないかという部分があった。トリックについては、たとえばクリスティも「?」がつくようなものはあって、それはそれとして物語を楽しむことが目的になる。しかし、この作品で言うと、そこまで物語性が優れているわけではなかったので、及第点だけど今ひとつという評価になってしまう。
セール価格の324円にしては十分なクオリティ。定価だと、次の作品は買わないかな。 -
混み合うNY市電内で起きた、株式仲買人毒殺事件。車内に居合わせた被害者の共同経営者に容疑がかかるが、決定的な証拠は見つからず捜査は難航。そこで地方検事のブルーノとサム警視は、かつて新聞記事からの情報だけで犯人を当てたことのある元シェイクスピア俳優ドルリイ・レーンを訪ねる。二人の話を聞き終えるなり、レーンは「真犯人Xの目星はついている」と言い放つが……。〈ドルリイ・レーン〉シリーズ第1作。
クイーンを読むのは初めてだが面白かった。初めはハムレット荘と老いた素人探偵という舞台立ての割にサムの語りパートが警察小説っぽいので意外な感じだったが、第二の事件発生後からレーンおじいちゃんがイキイキしだして変な話になっていく。サムに変装して1日過ごし、誤認逮捕をスルーしてからの法廷劇、ドウィット保釈後の演説ではリチャード3世を演じ、極めつけは死んだ被害者に変装しての逮捕劇。このおじいちゃんノリノリすぎる。クリスティもそうだけど、この時代のミステリーは特殊メイクと役者の技量に夢を見すぎでほっこりしてしまう。
ミステリーとしては評判通り堅実な印象。最初の毒殺方法は変わってて、しかも真犯人を炙りだすヒントにもなっているからよくできている。犯人が二重生活を送ってるという真相も、まぁレーンおじいちゃんの変装が見破られない世界なんだからイケるんでしょという感じで、いい意味で興醒めしない程度にリアリティラインを下げるのが上手い。でも個人的にはミステリー要素よりも、その合間に"腰布一枚で熊の毛皮に横たわり日向ぼっこするレーンの年齢に似合わず引き締まった肉体に感嘆するサム警視"みたいな場面を挟み込んでくるトンチキさが楽しかったです。 -
これまたおもろい。
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ドルリー・レーンさん、最初の殺人が起きたときに犯人の目星がついていた。
些細なことも見逃さない。でも、確証を得るまでは沈黙を守る。
じらすねぇ。
シェイクスピアの素養があると、もっと面白いのかも。 -
実は初エラリー・クイーン。
新聞の評を読んで思い立ち。
きっとミステリーの王道ってこんな感じなんだろう。面白かったっす。随所に引用されるシェイクスピア。こっちも読みたくなるさ。