赤頭巾ちゃん気をつけて 改版 (中公文庫) [Kindle]

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  • 中央公論新社
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感想・レビュー・書評

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  • ずっと読みたいと思っていて、やっと手に取る。
    僕が生まれる数年前に直木賞受賞をした作品。
    1960年代、学生紛争まっただ中の青春を描く。
    同じ時代を描いた三田誠広「僕って何」や、
    柴田翔「されどわれらが日々」を愛する僕としては、
    センチメンタルな気分を期待する。

    結果として読後感は上記2作とちょっと違う。
    時代が醸し出す空虚な雰囲気を持ちながら、
    もっと威勢がいい。
    やってやるぞという気概に満ちている。
    大きな世界に押しつぶされ、
    世の中の情勢に振り回されながらも、
    マイペースに自分の道を切り拓き、
    自分の足で歩いていく。

    恋愛小説ともいえる。
    惚れた腫れた、愛だ恋だと大声で叫ぶのでも、
    ドラマチックな大事件が起きるのでもない。
    それでいて確かな愛情を感じさせる。
    ああ彼は相手を好きだなあと思わせる。
    いいな、こんな恋をしてみたい。
    こんな人と出会いたいな。
    そんな恋心を乱す翻弄する年上の女医が、
    とてもリアルで魅力的でもある。
    物語に鮮やかな変化をもたらし、
    カラフルで立体的なものにしている。

    四部作で、赤・白・黒・青とめぐるようだ。

  • エンペドクレスって、世界で一番最初に、純粋に形而上的な悩みから自殺したんですって

    こんな話する高校生って。
    昔の日比谷高校はどんな学生がいたんだ

  • オールタイムベスト。

    エリートのナイーブな語り大好き。

    なぜ私が高校生のときに絶版状態だったのか。
    若い頃読みたかった。

  • 学生運動で東大受験がなくなったときの日比谷高校3年生かおる君の色々煩悶?青春?話。この時代の日比谷って超絶進学校だったのね、今でも十二分に進学校だけど、さらに凄かったみたいで。

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