凶鳥の如き忌むもの 刀城言耶 (講談社文庫) [Kindle]

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著者 : 三津田信三
  • 講談社 (2012年10月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (576ページ)

凶鳥の如き忌むもの 刀城言耶 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • うーーーん、これは期待外れだったなぁ。
    いつもの不気味さや怖さが全く感じられず。
    言耶の推測ばっかりで、talk,talk,talk,talk.....
    はぁ~~、いつまで喋るんだよー。って感じで、話の展開はそんなになく、つまらなかったです。

    それでも星3つとつけたのは、
    鳥人の儀っていう題材が面白かったからかな。

  • 三津田さんのこのシリーズ。
    戦後まもなく(昭和30年代)の日本各地を渡り歩き、民俗採訪(というよりも怪異譚蒐集)に明け暮れる放浪の怪奇幻想作家、刀城言耶(とうじょうげんや)。
    比較的若く(20代後半)、生活に困っておらず(実家がまあまあの名家、父親が高名な私立探偵)、ジーンズをはいている他は、イメージ的には金田一耕助じゃないかと思います。
    さて、この『凶鳥』。文庫になった順番でいうと五冊目なんですよね。
    シリーズ前作は古いほうから、『厭魅(まじもの)の如き憑くもの』、『首無(くびなし)の如き祟るもの』、『山魔(やまんま)の如き嗤うもの』、『密室(ひめむろ)の如き籠るもの』と続く。本作品よりも新しいのが『水魑(みづち)の如き沈むもの』で、あとはまだ文庫化されてない。
    でもこの『凶鳥』、刀城言耶シリーズの長編としては、実際には『厭魅』のすぐ後に書かれているんだそうです。シリーズ2作目、ってことですね。ややこしい。なんで古い順に文庫化してくれないのか・・・(笑)。

    この作品の特徴>>
    刀城言耶シリーズ作品はいずれも、タイトルどおり、おどろおどろしい伝奇ホラーテイストたっぷり。
    秘境の村に昔から伝わる恐ろしい化け物だとか、決して足を踏み入れてはいけない忌み山だとか。奇怪な因習や、謎めいた言い伝え。
    つまり、コワイ。横溝正史の世界的なこわさですね。
    ・・・ですが、『凶鳥』はシリーズ中では最もあっさりしてる、と思いました。
    それが第一印象。
    おそらくそれは、作品中の被害者たちが謎の消失を遂げるからであろうと思います。影も形もなく、忽然といなくなってしまう。要するに、凄惨な死体の描写などが少ない。それがあるかないかで、「おどろおどろ度」はずいぶん違います。
    そして第二印象が、「え、本当にこれでおわり?」・・・っていう、微妙な消化不良感。
    密室で人間が次々と消えていった理由は、むろん最終的には説明されるわけですが、それらはすべて刀城言耶の推理。明晰な論理による推理なんだけど、でもなあ。死体がない以上、それは絶対に証明されることがない。犯人(と目される人物)も消えてしまった後のことなので、自白も望めない。警察が捜査を始めて、主人公の推理が正しいことを裏づける客観的な物証を見つける・・・でもない。
    それ以上ホント、どうしようもないのですね。
    ここが、非常に気になりました。
    「証明は以上。ほかに脱出方法はない。だからこれが正しいのだ」
    という小説の流れに、納得が行くかどうか。そこが、本作品を評価するかしないかに繋がると思います。

    あらすじ>>
    瀬戸内海に浮かぶ鳥坏島(とりつきじま)。そこには、兜離の浦(とりのうら)=その周辺の漁場一帯の地名=の民の信仰を集める鵺敷(ぬえじき)神社の拝殿が設けられていた。
    その拝殿の中の「大鳥様の間」に立つのは、巫女である朱音。彼女は、鵺敷神社に伝わる特別な神事、「鳥人の儀」を18年ぶりに執り行うことにしていた。
    刀城言耶は伝手を頼りに特別に許可を取りつけ、その秘儀に立ち会うことになった。兜離の浦の青年団の代表者など、他に立会人は6名。
    言耶は秘儀自体への興味もさりながら、別の目的があった。それは、18年前の「鳥人の儀」で起きた、不可解な人間消失事件の謎を解き明かすことだった。
    荒天の中、日没とともに始まった「鳥人の儀」。
    そこで言耶ら一行は、想像を絶する奇怪な体験をすることになる―――。

    さらに感想>>
    「この世界はどこか物足りない」とね、まず思ってしまいました。
    面白い話だし、本格ミステリとしての要件も揃っている。最後にはあっと驚かされた箇所もある。でも、なんだろう?
    『厭魅』や『首無』は、これでもか!という謎と、伝説と、怪奇現象のてんこ盛り状態。いい加減お腹いっぱいだったのに(笑)、それでも一気に最後まで読ませる勢いがあった。
    「こんなコテコテの妖しげな世界がどこにあるんだよ!」
    と思いながらも、丁寧に描写された濃厚な世界に引き込まれ、その中で恐怖もカタルシスも味わえた。
    だけど『凶鳥』には、そこまでのパワーが感じられない。
    文章中の細かいミス(編集者が手を入れて直すべき表現のダブり、もたつき、タイポなど)が目について冷めた気持ちになる・・・なんてのも、これまでは体験したことがなかった。
    ミステリなんて、いったん話に夢中になってしまえば、続きを知るのが最優先。多少のムチャ展開も誤植も、類型的な人物描写も、まあ許せちゃうものなのにね・・・?
    それが今回なかった。
    途中、思いがけない?冒険譚があります。あるんだけど、そこにもイマイチ盛り上がれなかった。言耶の発見が、どこか取ってつけたみたいで。
    どうしてこんな風に感じるのか。
    『厭魅』や『首無』クラスの小説に慣れて、さらに大きな驚きを求めてしまったから?
    それとも本当に、この作品はイマイチどまりなのか。
    そのあたり自分でも判断がつきません。

  • 刀城言耶シリーズ 2作目
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