先生と生徒の恋愛問題（新潮新書） [Kindle]

著者 : 宮淑子

• 新潮社 (2008年11月17日発売)

感想・レビュー・書評

[jixisanさんの感想 · 2017年10月18日]

教師による生徒へのわいせつ行為で年に十数人の懲戒が出て、世間を騒がしている。しかしその全てが教師による一方的な強制わいせつなのだろうか。真剣に付き合い、将来を見据えた関係を築こうとしていた件もあったのではないだろうか。

先生と生徒とはいえ、男と女。そういった関係になってもおかしくはない。この本では実際に先生と生徒で恋愛をした経験のある人たちを取り上げている。

うまくいっているものも失敗しているものもあるが、未成年と大人の間、さらには地位に差がある中ではどうしても平等とはいかないものである。

先生と生徒の間の恋愛はすべてNGという現在の風潮は納得できるが、過剰ともとれる。

最初から駄目と決めつけるのではなく物事は初めから考える必要がある。

著者プロフィール

宮　淑子（ミヤ　ヨシコ）
1945年、長野県に生まれる。毎日新聞社『月刊　教育の森』編集部員をへて、現在、フリーのジャーナリスト。
教育問題、女性問題を中心に、ルポ・評論・講演活動をしている。
◎おもな著書
『「女」なんていや！…思春期やせ症を追う』（朝日新聞社）
『セクシャル・ハラスメント』（教育史料出版会・朝日新聞社文庫）
『不妊と向きあう』（教育史料出版会）、『美の顔』（汐文社）など多数。

「1994年 『メディア・セックス幻想』 で使われていた紹介文から引用しています。」