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感想・レビュー・書評
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「はい、泳げません」があまりにもおもしろかったので、ほかにも読んでみようと思って読んでみたんだけど、たとえば、そもそも「趣味」とはなにか、とか、とりあげられているさまざまな趣味についての、文献からの引用がちょっと退屈で、そこは飛ばし読みぎみになってしまった。。。引用以外の、その趣味を持つ人にインタビューしたり体験してみたりっていうのはおもしろくて、ときどき吹き出したりもしたんだけど。その趣味を持つ人っていうのが、もはやそれは趣味っていうよりマニアとかオタクといわれる領域では?っていう感じの人が多くて、著者の、皮肉なのか真剣なのか(真剣です)わからない感想とかスタンスのとり方が笑える。
わたしもつねづね、なにか趣味と言える趣味がほしいと思っているので、なにか参考になるかもとちょっぴり期待していたけど、参考にならなかった(笑)。趣味とい言える趣味はなくてもいいや。。。
いちばんおもしろかったのは、富山県の立山に登ってみた著者が途中で自分が高所恐怖症だったことに気づいて、パニック寸前になるところ。なんか共感するというか。(わたしは、いろいろな面でつねづね、なんでみんなパニック寸前にならないの?と思うことがよくあるので、実際なってる人がいると思うとほっとするというか)。「はい、泳げません」読んだときも思ったけれど、著者、高橋秀実氏、好きだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
バラエティ豊かな趣味体験の数々を著者独特の思考で繋げていく。
著者の目を通して、それぞれの趣味の世界を見てみると、どの趣味も、どこかいじらしく思える。 -
語り口よし
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趣味らしい趣味がない、という著者が切手収集、登山、88カ所巡りなど様々な趣味に耽溺しているふつうの人の話を聞き、いくつかは体験しながら書いていく。
エッセイとノンフィクションの中間のような感じで面白い。
「そのおこだわり、俺にもくれよ」というマンガのシリーズがあるが、それにも似た面白さ。
これは高野秀行の「間違う力」で紹介されていて読んだのだけど、高野秀行の著書含めてこういう「純粋に読んでいて面白い、何の役に立つのかはいまいちわからない」ような本、ネット時代になってからあまり見なくなった気がする。。。 -
趣味は何ですか? /高橋秀実 /2010.11.25(26/51)
趣味とは、何が好きではなく、人生をどう「あじわう」かという問題。
何事もできないから面白いのであって、すぐにできてしまえば、必ず飽きる。
習う人たちもできる楽しみより、できないもどかしさを味わおうとしているのではないか。
家にじっとしていると、いろいろとやるべきことが目につき、気が休まらない。だから異空間に移動する。早い話、逃避。 -
安定の高橋節・・・。
いったいどこへ行ってしまうのか、なんでそっちに行ったのか、読者を煙に巻きつつ、最後までよく分からない。
でもいいや、面白いから。