百器徒然袋　雨【電子百鬼夜行】 (講談社文庫) [Kindle]

著者 : 京極夏彦

• 講談社 (2013年1月15日発売)

感想・レビュー・書評

[猫柳ハヤさんの感想 · 2024年2月27日]

榎木津礼二郎最高ですわ、なんなら神と崇めても良い。あ、いや、神だった。
小説読みながら声出して笑ったの初めて。

[papaloniaさんの感想 · 2023年12月11日]

続編の風と同様、榎木津編と言っていい内容。いつものキャラクターたちはそこそこ出てくるが、榎木津探偵事務所がメイン。外伝のあり方はコレだよコレ！と叫びたくなるほどの娯楽小説になっている。

京極堂のうんちくはところどころあるが、本編に比べてかなりあっさりしている。それよりも榎木津のハイパーモードがすごい。
しかも何より本編と違って、更に良いのは京極堂も楽しそうにしているところ。本編だといつも普通のときでも不機嫌の極みとか言われる上に、憑き物落としの仕事になると大変で結構つらい目に遭うのだが、百器徒然袋だと割と頻繁に楽しそうに笑っているので、読んでて癒やされる。綿密な憑物落としではなく、一味の企みという感じ。

このシリーズでは関口の代わりの普通の人が主人公として色々巻き込まれる。でもほとんど人が死なないし本人もそこまでひどい目に遭わないので、平和な関口とでも言うか。

事件は釜を鳴らしたり瓶を探したり山嵐を探したりするだけの平和なもの。でも割と暴力沙汰もある。そんな事件自体はまあどうでもよくて、榎木津が全てを破壊していくのを楽しむもの。

しかし、1999年に掲載された山颪で益田くんが邪魅の雫で手に入れたはずの乗馬鞭を持っていたのはどういうことなんだろう… 邪魅の雫は2006年だったのに…
そのあたりの小物とかを含めたプロットが既にはるか昔に全部決められていたということか…
京極夏彦、知ってたけど恐ろしい子…！

最後の最後に、隠されていた真実かのように本島という主人公の名字が明かされるが… 割とどうでもいい！そういうところも含めて外伝として楽しめる良いシリーズ。

[riepさんの感想 · 2020年1月7日]

榎さんが事件を解決ならぬ玉砕していく笑
そして最後にやっと、名前が判明。

[ひので寿さんの感想 · 2019年9月11日]

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2019/09/11-- 再読（Kindle本）
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2003/05/13-- 再読（紙本：ノベルズ）
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2001/04/05-- 再読（紙本：ノベルズ）
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2000/04/11-- 初読（紙本：ノベルズ）
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[yunahojoさんの感想 · 2014年9月28日]

本編と違って賑やかで楽しい（＾◇＾）コミックも既読なので登場人物が自然とコミックのイメージで脳内再生（笑）榎さんファンとしては大満足の一冊。

[ごろごろ黒猫さんの感想 · 2013年1月22日]

番外編ということもあって、いつもは沈着冷静で出不精の中善寺がフットワークの軽さを披露したかと思えば、榎木津はいつもの50パーセント増しでの破天荒ぶり。益田がぶつくさと愚痴を言っている間にも、語り手である「ぼく」は、自分が確実に榎木津の下僕の道を突き進んでいる事実にオロオロする。

もう何ていうか、いつもの面々が作品の中で動き回っているだけで、読んでいるこちらは楽しくて仕方がなかった。

著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂　破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」