何でこれを買ったのか忘れたが、どこかのブログでレビューされてたのか、たまたまKindleで安かったのか、そんな感じだったはず。
期待していたより面白かった。昔は自衛隊を無くすべきじゃないか、と甘っちょろいことを考えていた僕だが、ここ数年は自衛隊に興味を持つようになってきた。入隊体験みたいなのも興味あるんだよな〜。
これを読んで、僕も予備自衛官目指そうかと思ったもん。既に39歳なので、年齢制限で引っかかるけど。。。でも興味はある。やってみたい気はする。
これを読んで改めて感じたのは、自衛隊はある意味で究極のフォロワーの集団なのだな、と。基本的には命令には絶対服従。そうしないと戦場や極限状況下では生死に関わるということもよく分かる。なので、究極のフォロワーの集団を目指すのは間違っていないと思う。
一方で、司令官は卓越したリーダーシップと臨機応変な対応が求められる。それがないと、同様に部隊を全滅させることにつながってしまうから。
階級が下の兵卒〜下士官においては徹底したフォロワーシップを要求され、士官になってからは圧倒的なリーダーシップを求められる。このつなぎ目というか、転換期にどのような訓練、教育を行っているのか、どのようにしてリーダーを育成しているのか、という所を知りたかったなぁ。まあ予備自衛官の体験記なので、望むべくもないところなのだろうが、そこが詳細に書かれていると、もっと価値が出たと思う。
個人的には、今後は「国のために」という考えはどんどん小さくなっていくだろうと思っているし、小さくなってほしいと考えている。加えて、国家というものもどんどん意味を成さないものになっていくとも思っている。その観点から、筆者が君が代に感じている思いであったり、「お国のために」という気持ちであったりというのは、僕にはない感情ではある。でも、そういうことをしっかりと学び、体感し、それに対して誇りを持てる、ということは素晴らしいことなんじゃないだろうか。
Kindle版は文庫版を底本としているので、文庫版のおまけがついてきている。そこの一つに2011年3月11日の大震災とそれに伴う自衛官の働きについて書かれている。
その中で、自衛官の誇り、国を守る、国民を助ける、という誇りを感じた。これは、3.11だからどう、という話ではないのだろうな、と思う。国外で大災害が発生した時も、相手国の要請によるところはあるが、現地で自衛隊が救助活動を行うことは多々ある。その際も「目の前の人を助ける」という誇り、気概を感じる。
本文中にも出てくるが、彼らにとっては当たり前の仕事であり、至極当然のこと。つまり自分の仕事に誇りを持ち、それを忠実に遂行しているだけ、という感覚なのだ。
その姿のカッコいいこと。
僕も自分の仕事を忠実に遂行する、自衛官における眼の前の助ける人に当たる、僕のお客様に喜んでもらえる、感謝してもらえるような仕事をしないとあかんな、と思った。
それだけでも、僕にとって本書は読む価値のあった一冊でした。
ただまぁ、著者のスタイルなんだろうけど、この文章はあんまり慣れないけどね。。。自衛隊が好きなのはとても良く伝わってきたので、その点は良いんですけどね。