食は広州に在り 改版 (中公文庫) [Kindle]

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  • 中央公論新社
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  •  広州に住むことになったので“広州”で検索して見つけた本の二冊目。雑誌に連載された食通のエッセイをまとめた本のようだが、初出は1954年であるからもう半世紀以上前だ。著者は戦前の台湾生まれで奥方は広州生まれだそうだが、東京にも住んでいたらしい。

     様々な中国料理にまつわるエピソードは実に多彩だ。しかも単に料理だけでなく、文化歴史風俗などを巧みに絡ませる語り口はとても読みやすく楽しい。残念ながら自分の料理経験が不足しているためそれぞれの料理をうまく思い描くことはできないが、いずれも食べてみたいと思わせられた。

     まさに広州に住んでいるのだからどこかでありつけるのではないかと期待している。

  • 日本文化への配慮と軽侮と中国・台湾文化の自負が入り交じっていて、一種の社交の書、精神文化の表れとなっているところがおもしろい。

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著者プロフィール

邱永漢
一九二四(大正十三)年、台湾の台南市に生まれる。東京帝国大学経済学部を卒業後、一時帰台し、台湾独立運動に関与。のち香港へ亡命し、対日貿易を手がける。五四(昭和二十九)年から日本に定住、五六年、「香港」で外国人として初めて直木賞を受賞し、作家生活に入る。八〇年日本に帰化。実業の才を生かし、株式投資、マネー関係の入門書の執筆や、ビル経営など多角経営を行い、「金もうけの神様」と呼ばれた。二〇一二(平成二十四)年、没。著書に『香港・濁水渓』『食は広州に在り』『中国人と日本人』『わが青春の台湾 わが青春の香港』『邱永漢短篇小説傑作選 見えない国境線』『お金持ちになれる人』『お金に愛される生き方』などのほか、『邱永漢自選集』(全十巻)、『邱永漢ベスト・シリーズ』(全五十巻)がある。

「2022年 『邱飯店交遊録 私が招いた友人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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