明治東亰恋伽 通常版 - PSP

  • ブロッコリー
4.08
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本棚登録 : 110
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・ゲーム
  • / ISBN・EAN: 4510417031772

感想・レビュー・書評

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  • 明るいタイムスリップちょっぴり妖ストーリー。

    ある日主人公は夏祭りに訪れ、そこで出会った不思議な奇術師に連れられて明治時代へとタイムスリップ。
    自分が平成生まれだということ以外の記憶の一切を失った主人公は、奇術師に約束された「次の満月までの一カ月間」、「鹿鳴館」で出会った6人の男性に助けられ明治時代で過ごすことに・・・。

    主人公が飾りすぎず等身大なところがとても可愛いと思います。
    「私が好きなのはウシじゃなくてギュウ」という台詞はプレイし終えた後でも頭に残っているし、面白い。

    魅力的な登場人物が登場する一方で、攻略対象らと主人公とが「恋に落ちる」描写が抜けていたのは本当に惜しい。
    主題に関わる”物の怪エピソード”は勿論大事なのでしょうけど、お互いを意識するような、ちょっとした段階を踏むイベントをいくつか挿入してくれれば、もう少し恋する過程で萌えることができたんじゃないかなぁ…と思ってしまいます。

  • 明治の文豪や画家など偉人達との恋愛との内容と評判の良さに購入。

    声優さん萌えの方は買って間違いはありません。このゲームの売りであるダミーヘッドマイクの立体音声はすばらしいです。正直イヤフォンが外れたのか!!?とビックリした程、生の音声のようでした。ただ、ダミヘになる前のキラキラお知らせは不要だったと思いますケド…前触れもなく囁かれる方がドキドキ感は高まったんではないかなぁ。

    主人公も素直で頑張り屋、大の牛肉好きの突っ込み上手という個性がオマケがついているので好感度が高い。各キャラ達も、偉人の史実の性格やエピソード(葬式饅頭とか、潔癖症とか)を上手く踏襲し個性的なキャラになっており、キャラ同士の掛け合いもテンポよく日常風景も楽しめました。そして何よりこのライターさんは文章の言葉運びがとても上手い。かなり好みの文章でした。

    ただ、恋愛イベントは萌える台詞やシュチュエーションをシッカリ抑えてるのものの、如何せん土台にある物語性が薄いためイマイチ盛り上がらないのが難点。各ルートでは各々の事件的なものはあるにはあるけど、ものすごくあっさりしてるというか、臨場感や緊迫感がない。また、主人公が明治に残留することを選ぶにあたり、家族や現代を捨てることに対する葛藤はほぼないことや、キャラ達が主人公と共に現代に来る時の覚悟や葛藤もないので切なさも薄い。しかもキャラの中には何がきっかけでいつから主人公に惹かれたのかさっぱり分からないキャラも。いきなり恋愛モードに突入されても、ベースがないので空々しいというか置いてけぼりというか…。キャラ分岐も早すぎるのも難。私的にかなり勿体無い作品でした。

    イラストはスチルの原画にムラがありますが、塗りは綺麗でしたし余り気になりませんでした。ただ、立ち絵の春草や藤田の帽子のかぶり具合が物凄くおかしい…。

  • 【あらすじ】
    現代に暮らす”普通の女子高校生”主人公は、夏祭りで不思議な奇術師に連れられ明治時代へタイムスリップ。
    自分が平成生まれだということ以外の記憶の一切を失った主人公は明治時代の「鹿鳴館」で行われていたパーティで出会う6人の男性に助けられ、奇術師より「現代に戻す」と約束された次の満月までの一カ月間を明治時代で暮らしていくことに。


    【主人公】
    物の怪を見ることができる、という特性以外は至って普通の女子高校生。

    …しかしながら、そこが活きた主人公です。
    近代っ子らしく、頭が回ってクールに発言(ツッコミ?)するような面もあれば、ちょっと図々しいことを言ってしまったり、強気に発言したかと思えばとたん弱気になったり、牛肉に目が無かったり、とコロコロ表情を変える主人公がとても「人間らしくて」愛着がわきます。


    【攻略対象】
    6人(+@)の攻略対象がおり、個別ルートに分岐する前に「2人ルート」へ分岐。
    <ツンツン系>と<甘々系>の組み合わせで分かれてくれるところはバランスが取れていて良いと思う、
    …が、それゆえにキャラのイメージが似通ってしまったのが残念。
    厳密にいえば勿論、系統は違うのですが、おおまかに「ツンツン系」と「甘々系」で分類してしまうが為に印象が似てしまうというか。ちなみに属性を書くならこんな感じかなぁ…。

    鴎外…大人のズルさを持った「紳士」キャラ
    春草…あまのじゃくで素直になれないクールキャラ
    音二郎…男気溢れる大人の男
    鏡花…ザ・テンプレツンデレ
    八雲…ハイテンション紳士
    藤田…怖い人と見せかけて面倒見が良い系キャラ
    チャーリー…ひょうひょうとしてつかみどころのないM寄り自己犠牲キャラ


    【システム】
    作品の特徴的なシステム、といえば、【ダミーヘッドマイクを使用している音声部分の前にエフェクトが入る】点でしょうか。…確かに臨場感はありますが(笑)、わざわざエフェクトを入れられると構えちゃって個人的には良いのか悪いのか微妙なセンだと思うw


    【形式】
    ノベルゲーム。最初の選択肢で2人ルートへ分岐。
    分岐後、選択肢を2、3終えて個別へ分岐。
    個別に分岐するまでは選択肢が間違えようがないほど分かりやすいので、攻略はかなり容易なはずです。


    【ストーリー】
    <<主軸>>
    鹿鳴館での一件の後、すぐにホームステイ先が決まり(2人ルートにより3通り)、あれよあれよという間に個別に分岐する為、共通パートは比較的短め。
    分岐後は異なるストーリーを進めるため金太郎飴…とまではいかないものの、主人公が「物の怪」を見る能力を持っていること、それに関する事件が起きること、など、共通項も多く、その特性の説明を聞かされている間は「これ前も見たなぁ…」という感情を抱くことに。

    また、トリップものの最大の争点である「自分の生活を取り戻すために最愛の人を残して現世に戻る」か「最愛の人と一緒になるため、自分の世界を捨てる」かの選択があまりにあっさりと(ほぼその場のノリで)決められてしまうのはとても勿体無い。

    <<恋愛>>
    CERO-Cはでありますが、エロに注力した作品ではなく、基本的にはピュアな恋愛観です。

    この作品のキャラは総じて全員「根本では紳士」なので、主人公が無理強いをされることがなく、迫られることもないので、そう感じるのかも。
    終盤、想いが通じた後にベッドルームで…っていうシーンがあるためのCERO-Cだと思いますが、それもエロティックな訳ではなく、物語の流れとして自然なので普通に受け入れられます。

    微笑ましい恋愛をする作品ですが、「恋する過程」の描写が薄いのは残念…。
    どのルートでも主人公、及び攻略対象がどこでお互いを意識し、好きになったのか、その描写が足りていないと思います。

    男性側には「見せ場」があるので納得させようと思えば納得できますが(ただし主人公のあの「花より団子」な性格を考えると「…そんな恋愛脳かぁ??」と思ってしまうところもあるが…)、主人公には大きな見せ場がなく、またあれだけ偉大な攻略対象たちが惚れこむほどのイベントもないので、モヤモヤするところも。


    【その他】
    <<絵>>
    絵柄は個人の好みなのでなんとも思わないのですが、デッサン狂いや顔に対して体が異常に細いところ(スタスカでも思ったが)、立ち絵とスチルの人相が別人なところなど、
    お世辞にも「絵が綺麗」と言えるレベルでないのが惜しい。

    <<BGM>>
    どの曲もキャラに合っていて、結構好き。START画面で流れるチャーリーの曲が一番のお気に入り。
    なんか元気になります(笑)


    【感想】
    実はこれっぽちも期待せずに手に取った作品でした。
    アニメ化するらしいから、その前に一応遊んでおこう、みたいな。
    …良い意味で想像を裏切ってくれました。
    名作とは言わないし、大好きな訳でもないですが、想像していたよりずっと楽しめた。

    主人公が飾りすぎない等身大なところが一番好きかなぁ、と思います。
    「私が好きなのはウシじゃなくてギュウ」という台詞はプレイし終えた後でも頭に残っているし、面白い。

    一方で、攻略対象らと主人公とが「恋に落ちる」描写が抜けていたのは本当に惜しい。
    主題に関わる物の怪エピソードは勿論大事なのでしょうけど、お互いを意識するような、ちょっとした段階を踏むイベントをいくつか挿入してくれれば、もう少し恋する過程で萌えることができたんじゃないかなぁ…と思ってしまいます。

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