銀の匙 Silver Spoon（４） (少年サンデーコミックス) [Kindle]

著者 : 荒川弘

• 小学館 (2012年7月18日発売)

感想・レビュー・書評

[ふじさんの感想 · 2020年7月29日]

「『生き物を食うってこんなもんだよね』って割り切って達観しちゃえば楽だけど、俺は、それは、やっぱ嫌です！達観して…そこに満足して居座るのは…こいつら見っちゃったらもうできません。」

「俺、ひねくれてますよ？この学校を選んだ理由とか…」
「ひねくれ方も正直なのよ」

「八軒君は『逃げる』という事に否定的なのだね。逃げて来た事に負い目はあっても、その逃げた先で起こった事、そこで出会った人…それらはどうでしたか？否定するものでしたか？」
「…いえ…」
「逃げ道の無い経済動物と君達は違うんですから、生きるための逃げは有りです。有り有りです。」

「苦しくてもうまく本音を吐き出せない子もいるから、そういう子に気付いたら力になってあげてください。逃げた事を卑下しないでそれをプラスに変えてこそ、逃げた甲斐があるというものです。」

「自分がそうだったのが嫌だから、我慢してる人とか困ってる人を放置できないし、自分にできる事ならって一生懸命になるんだと思う。」

「俺、ルールも何もわかんなかったけどさ、真剣にやってるの観てたらなんか引き込まれたんだよね。~真剣にやればかざる必要無いんじゃないかな。」

「一人じゃできない競技なんだから馬のことも考えなきゃダメっしょ!!」
「俺一人じゃ跳べないから、フォローたのむ！」

「そうだけどさー…わかろうとする努力はやめたくないよ。」

[あるふぁさんの感想 · 2014年6月5日]

「もっと楽に考えりゃいいのに。」西川が言う言葉は農家の子目線で、精神攻撃を受けるほどもの知らぬ八軒には、まるっと飲みこめるほど単純な世界ではない。だったら、とことん考えるしか道はないと思う。それはそれとして、物々交換が成り立つ学校。おそるべし農高。エリア51の「あー。もー。ホント男ってバカ」な感じが笑えた。

著者プロフィール

荒川 弘は1973年5月8日生まれ、北海道出身の漫画家。
代表作『鋼の錬金術師』（スクウェア・エニックス）、『獣神演武』（スクウェア・エニックス）、『百姓貴族』（新書館）。
1999年にエニックス21世紀マンガ大賞を受賞してデビュー。衛藤ヒロユキのアシスタントを経て独立。
大ヒット作『鋼の錬金術師』で、2004年第49回小学館漫画賞少年向け部門を受賞。
2011年19号より『銀の匙 Silver Spoon』で初の週刊連載開始。同作で2013年第58回小学館漫画賞少年向け部門を受賞。