竜馬がゆく(七) (文春文庫) [Kindle]

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  • 文藝春秋
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感想・レビュー・書評

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  • 竜馬が次のステージへ飛び出しました。どんどん変わっていく、成長していく。辛いと分かってるのに。 神様はこんな時にこういう人を送るんですね。

  • 竜馬もすごいんだけど、中岡慎太郎の活躍がクローズアップされてきた。
    亀山社中改め海援隊の本格始動、煮え切らなかった土佐藩が鍵を握り、公卿の中からも岩倉具視という怪物が活躍し始める。
    竜馬・薩摩・長州だけではなく、各方面から怒涛のように日本を動かし始めた。
    巻末の竜馬の「船中八策」は、“日本人”竜馬だからこそ辿り着く日本のその後の姿。
    最終巻がますます楽しみ。

  • 大政奉還の話が出ると、次巻で終わるのだと悲しくなる

  • 2016.8.18-23
    •仕事というものは騎手と馬の関係だ。馬術の名人でも老ぼれ馬に乗ってはどうにもならない。少々下手な騎手でも駿馬またがれば千里も行ける
    •「世の動きというものはな筒井順慶で決まるものだぞ。時勢も歴史もそうだ。新旧はげしく勝負をする。いずれかが勝つ。買った方に大勢の筒井順慶がなだれを打って加盟し世の勢いというものが滔々としてできあがってゆくのだ。筒井順慶バカにならん」中島は不服そうに言った。「武市さんならそういう不潔さ、不純さをゆるさない。坂本さんはゆるす。許すどころかその勢いを使って何かしようとする」
    •へんぺんたるわれら郷士の感情は、あたらしい日本の築きあげのために捨てねばならぬ。
    •後藤にとってはこの坂本龍馬はおじの仇の片割れといっていい。しかしあの男はあれだけの長い酒の場でひとことも過去を語らなんだ。ただ将来のみを語った。これは人物でなければできない境地だ。
    •人の世に、道は一つということはない。道は百も千も万もある。道は一つだと信じて猪突する中岡とは、いずれおれは袂をわかたねばならぬときがくるかもしれない。しかし倒幕まではこの男と同じ道を進めるだろう
    •龍馬は「度量、海のごとし」という評判があり人の好き嫌いをいっさい表に出さなかった。そういう点があったればこそ、人も集まってきたし、竜馬の下にいるとどの男も気楽に呼吸することができ、のびのびとそれぞれの才腕を発揮することができた。
    •耕蔵の身に一指でもふれるな。4、5十人も人数が集まれば、一人くらいは異論家はいる。いるのが当然でもある。その一人ぐらいの異論を同化できぬおのれらを恥じろ。
    •おりょうには他の女にはないいい所がある。人の諸々の愚の第一は、他人に完全を求めるというところだ。おりょうはなるほど奇女だがおれのみがおりょうの長所を知っている
    •作太郎「坂本さん、先刻はすまんかったです。坂本さんが時勢の孤児になる、と申したこと。孤児はいいすぎだった」
    竜馬「言い過ぎどころか、男子の本懐だろう」

  • 2013/08/21

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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