食品の裏側―みんな大好きな食品添加物 [Kindle]

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  • 東洋経済新報社
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感想・レビュー・書評

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  • かつて「歩く添加物辞典」「食品添加物の神様」などと呼ばれていた元食品添加物セールスマンが語る、食品添加物の「真実」と食品製造の「裏側」。

    まあ、薄々シッテイタコトではあるが、改めてその事実を突きつけられると辛いな。本書が暴いている、おどろおどろしい食品製造の現場を覗くと…

    「柔らかくて色の悪い低級品の原料タラコ」が「添加物の液に一晩漬けるだけで、たちまち透き通って赤ちゃんのようなつやつや肌」、「身も締まって、しっかりした硬いタラコ」に生まれ変わる、添加物マジック。更に、10種類以上の添加物(化学調味料)を加えて明太子の出来上がり。

    水分(ゼリー)を肉の中に注射器で注入して水増して作る「プリンハム」。

    「しょうゆ風調味料」「みりん風調味料」「再生産塩」など、巷に大量に出回っている、安いだけが取り柄のニセモノ調味料。

    ミルクを一切使わず、サラダ油に水を混ぜ乳化剤で白く濁らせ、増粘多糖類でとろみをつけて作る「コーヒーフレッシュ」。

    殺菌剤(次亜塩素酸ソーダ)のプールに繰り返し浸けて消毒し、更にしゃきしゃき感を出すためにpH調整剤プールにも浸けて作る「カット野菜」。

    「ラーメン、だしの素がスナック菓子だけでなく、ありとあらゆる加工食品に」大量に添加されている「塩」「化学調味料」「たんぱく加水分解物」の三点セット。

    しかも、食品製造に関わる人達は「自分のところでつくっている食品は食べない」と言い切るのだとか。いやはや。しかしながら、食品添加物はあらゆる食品に大量に使われ、その量や比率は増える一方で、完全に排除することはもはや不可能。

    「「価格破壊」の「裏側」には、私のような添加物屋や加工食品業者の暗躍があった」。添加物まみれの食材の氾濫は、結局のところ、ひたすら安い食品を求める消費者自身が招いてしまったことでもある。安物買いは何処かでそのつけを負うことになるのかな?

    「加工度が高くなればなるほど、添加物は多くな」る。ということは、結局、手間ひまかけて添加物を控えるか、手間を省いて添加物を甘受するか、というライフスタイルの問題になるんだな。

    さあ、どうする自分?

  • 添加物が入っるのは分かっていたけど、気にしてなかった。が、これを読んでからは気になって仕方ない(笑)

    体に害があるのかは正直わからないけどなるべく無添加のものを買います。

  • ミートボールが食べられなくなる。

  • 2005年のベストセラー。ハムとミートボールとコーヒーフレッシュは2度と口に入れたくない。以上。

  • アマゾンのレビュー数が1000件を超える多さに驚き、Audibleで聞きました。
    日本の食が、食品添加物にに犯されていることに気づきました。

    食品添加物には「光と闇」があります。
    便利さを提供してくれる一方、どうしても拭いきれないのが危険性。
    食品加工業者も国のガイドラインを守って使用しているとはいえ、その国のガイドライン自体が、マウスでの実験からの推測でしかないという心もとない状況。
    それを理解したうえ、全ての食品添加物を排除するのは難しいので、自分でどこまで食べるのかを判断する必要があります。
    そのためにも知識が必要なので、本書を読んで適切な知識を身に着けておきたいところです。

    私は、本書でも述べられている、「まず商品を手にとり、ラベルを見る」というクセをつけていこうと思います。

    私が本書で心に残った言葉を書きます。
    「科学的に作られたもので、食卓が壊れていく。」
    怖いですが、これが現実です。

    最後に、本書で紹介されている3大食品添加物を紹介します。
    ・化学調味料
    ・たんぱく加水分解物
    ・ブドウ糖加糖液糖
    この3つは気をつける方が良いらしいです。

    食品添加物は、便利な食事を安価に提供できるようになる一方で、食卓を破壊しているのではないかと著者は述べています。
    私も著者のその主張に賛成できますし、もっと食を大切にしていこうと思いました。
    私はついでに阿部ごはんも買いました。

  • 食事との向き合い方を考えさせられる一冊。
    読み終わると食品表示が気になるようになります。

    食の乱れは食卓の乱れ。食卓の乱れは家庭の乱れ。家庭の乱れは社会の乱れ。そして社会の乱れは国の乱れ

  • コンビニやスーパーで購入でき、すぐに食べられる加工食品。
    便利なので利用する頻度が高いのですが、気になるのはその安全性。

    Audibleのラインアップを見ていたところ、自分の疑問に答えてくれそうな本があることを知り、聴くことにしました。

    まず「はじめに」で著者は、自分が食品添加物専門の商社にて、営業担当をしていたという経歴を“告白”しています。

    食品加工工場に、添加物の導入アドバイスをしていた、当時の著者。
    事例を聴いて、導入する側の工場は、食品を加工するにあたっての「困りごと」を克服するために、添加物を使用する場合が多いということを理解しました。

    しかし、その現場を知る工場関係者は、自社の食品を買わない場合が多いとのこと。
    「やっぱりそうか」という思いと、「そこまでなのか」という驚きの両方を感じてしまいました。

    第1章は、食品添加物が特に多く使用されている食品について。
    漬物は野菜ということもあり、健康的なイメージがあったのですが、認識を改める必要があることを、教えてもらいました。
    特に「減塩」と書かれたものを選ぶのは、止めようと思います。

    第2章は、家庭の食事のベースとなる、調味料について。
    しょう油の問題については、以前読んだ本で知識はありました。
    しかし最近、しょう油のラベルを確認するのを怠っていたので、あらためて確認するようにしたいと思います。

    第3章から5章にかけては、日常で口にすることが多い食品添加物について。
    表示が免除される場合が思ったよりも多いこと、そして、「一括表示」が認められていることで、ラベルを見た時に「大丈夫そうだ」と“錯覚”させられている、ということは、記憶に留めておきたいです。
    全ての食品添加物の製造工程を理解することは不可能ですが、ラベルを読んで、その食品がどのように作られたか、想像するようにしたいなと思いました。

    第6章は、「では、食品添加物とどう向き合うか」について。
    自分の生活の中で、食品添加物をゼロにすることは、現実的ではないと実感しています。
    とはいえ、無頓着に摂取して良いものではないと、本書を読んで改めて感じました。
    自分がどれだけ、食品添加物を含む加工食品を口にしているか、それは1週間の食事のどのくらいの割合を占めているか、意識していきたいと思います。

    最後まで聴いて驚いたのですが、本書が出版されたのは2005年だったのですね。
    それから年月が経過していますが、食品添加物に関する関心は、それほど盛り上がっていないように思えます。
    著者が指摘しているように、食品添加物に関する情報の公開が不透明なことが、その一因になっているのでしょうね。

    本書の続編も発表されているようなので、Audibleで探して、聴いてみたいと思います。
     .

  • 1か0でなく出来る限りの意識は持ちたい。今の時代、全てを完全無添加にするのは難しすぎる。
    時代的にサプリのことは触れられてないが、あれも無理くり固めてるんだから添加物多いんだろうな、、、たぶん。

  • 水増しハム 100キロの豚肉から130キロのハム?

    添加物は台所にないもの

  • ・食品添加物の安全性はマウスで確認したものを人体に適用している。また各添加物単体での調査はしてるが複数の添加物を合わせた調査などはしてないので影響が未知数
    ・添加物だらけで自分や自分の家族には食べさせたくない食品を作るメーカー。クズ肉ベースで添加物を使ってミートボールに生き返らせる
    ・調味料も本来のものではなく〜風調味料になってしまってるものが多い。味も品質も本来のものとは異なる
    ・消費者は被害者とは一概に言えない、食べる人も添加物に関心がない
    ・作る人、売る人、食べる人が分離していてお互いが見えない
    ・添加物を叩くのは簡単だが便利さを享受していることも理解する。作る側からすると添加物を使わない食品づくりはとても大変。
    ・なるべく加工度が低いものを選ぶ。
    ・たんぱく加水分解物、ブドウ糖加糖液糖は特に注意

    食品添加物系の本は何冊か読んでいたがどれも食品添加物を叩くだけよ偏った内容の気がしてピンとこなかったがこれは納得しながら読めた。著者が添加物側出身の人で、ただ添加物を叩くだけではなく良い点悪い点、作る人売る人食べる人それぞれの立場について理解がある人だからだと思う。自分は仕事でよかれと思って作ったミートボールを家族が食べてるのを見てわかるなと思った。仕事だから当然やるけど本来よしとしていないから家族には進められないっていうのはあるある。
    最近は食費節約のため特に安さ重視で食品選んでいたので身につまされた。添加物は影響がわからないから危険であって、危険とわかってるわけではないという話なのでそもそも必ずしも避けないといけないかな?とも思う。ただメーカーのものすごい圧力もあるだろうから実際そんな調査結果はなかなか出ないんだろうな。
    調味料は本来の味のもの、効果のものにしてあげたい。なるべくなら加工食品ではなく手作りのものを使う(加工の段階が少ないもの)。くらいかと思った。調理家電に投資することで簡単に調理できれば加工食品に頼らなくてもよいケースが増えそうだ。
    添加物を避けるべきなのはわかるがお母さんが手間を抜かずお惣菜、合わせ調味料やドレッジなど手をかけて時間をかけて作ることが良しとされてそれが食育!となっているのはだいぶ息苦しかった。古い本だから仕方ないとは思うが、なるべく時短で効率的に健康的な食事を摂る、を目標にするとやはり調理家電への投資が必要なのではと思った。
    個人的に実家の育ち的に多分もう私はすでに添加物漬けの舌だなと思った。ただ添加物なしにこだわりすぎるスタンスの親の方がかえって子供のメンタル面では悪影響がありそうだという気もする。

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著者プロフィール

安部 司(アベ ツカサ)
安部司(70万部『食品の裏側』著者、「無添加の神様」とも呼ばれる)
1951年、福岡県の農家に生まれる。山口大学文理学部化学科を卒業後、総合商社食品課に勤務する。退職後は、海外での食品の開発輸入や、無添加食品等の開発、伝統食品の復活に取り組んでいる。
NPO熊本県有機農業研究会JAS判定員、経済産業省水質第一種公害防止管理者を務めつつ、食品製造関係工業所有権(特許)4件を取得。開発した商品は300品目以上。一般社団法人加工食品診断士協会の代表理事。
2005年に上梓した『食品の裏側 みんな大好きな食品添加物』(東洋経済新報社)は、食品添加物の現状や食生活の危機を訴え、新聞、雑誌、テレビにも取り上げられるなど大きな反響を呼んだ。現在70万部を突破するベストセラーとなり、中国、台湾、韓国でも翻訳出版されている。その他の著書に『なにを食べたらいいの?』(新潮社)、『食品の裏側2 実態編 やっぱり大好き食品添加物』(東洋経済新報社)、『「安心な食品」の見分け方どっちがいいか、徹底ガイド』(祥伝社)などがある。

「2021年 『世界一美味しい「プロの手抜き和食」安部ごはん ベスト102レシピ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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