采配 [Kindle]

著者 :
  • ダイヤモンド社
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感想・レビュー・書評

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  • 落合博満が書く監督論。気にも留めてなかったが、落合監督が8年間指揮をとった中日ドラゴンズはセ・リーグ優勝4回、残りの4回もすべてAクラス立派な結果を残している。
    こうして読むと周囲やしきたりに流されず、持論を粘り強く貫くタイプの指揮官だったことが伺える。またそのベースになっているのは、選手やコーチへの観察眼だろう。備忘録として、
    ・「達成不可能に思える目標」こそ、数字に勝つ唯一の方法
    ・チームスポーツで「仕事をした」と言えるのは、チームが勝った時だけ
    ・注意しなければ気づかないような小さのなものでも、「手抜き」を放置するとチームには致命的な穴があく
    ・最初に部下に示すのは、「やればできるんだ」という成果

  • 「嫌われた監督」で落合さんに興味を持ち、この本も読んでみた。監督時代、選手には感情を出さなかった一方で、退任時に出版されたこの本では、起用の意図なども説明している。常識にとらわれない発想、確固たる信念は尊敬するし、読んで良かったと思う。

    ただ、ビジネス書として通じる内容にしようという出版社側の意図?なのか、野球界の話から社会での一般論に広げた記述が多々あり、そこはちょっと鼻についた。

    生粋の野球人なのだから、野球のことを語れば、読者はおのずとそこから自分に当てはまるヒントをつかむ。無理にそういう本にしなくて良かったのではないか。

  • 読もうと思った理由
    選手としての偉大なる成績もそうですが指導者として強い組織を作られたその極意の一端を知りたいと思ったから

    気づき
    ・自分の目標を達成したり、充実した生活を送るために
     は、必ず一兎だけを追い続けなればならないタイミン
     グがある。それだけに没頭して首尾よくものにできれ
     ば、また新たな道も開けてくる
    ・大事な原則は負けない努力が勝ちにつながる。その1
     勝をつかむために、誰を信頼し、誰を中心に戦ってい
     くのか。ここがブレてしまっては、チームワークも選
     手の目指す方向性もおかしくなってしまう。これはみ
     なさんの仕事でも同じだと思う
    ・ミスは叱らない。だが手抜きは叱る。
     レギュラーになって活躍したいなら
     ①できないことをできるようになるまで努力し
     ②できるようになったらその確率を高める工夫をし
     ③高い確率でできることはその質をさらに高めていく
     何も反省せずに失敗を繰り返すことは論外だが、失敗
     を引きずって無難なプレーしかしなくなることも成長
     の妨げになる。できることをやらなかったときはコー
     チや他の選手もいる前で叱責する。注意しなければ気
     がつかないような小さなものでも、「手抜き」を放置
     するとチームに致命的な穴があく
    ・組織を統括する立場になった者は、まず部下たちに
     「こうすればいいんだ」という方法論を示し、それで
     部下を動かしながら「やればできるんだ」という成果
     を見せてやることが大切である
    ・気持ちよくプレーさせてやろう、自主性に任せよう、
     実に耳ざわりのいい言葉だが、少しでもニュアンスを
     間違えるとまったく違う意味合いになってしまう。チ
     ームの中で「特別扱い」されている選手がいるとそこ
     からチームワークが崩れていく場合が多い
    ・「言われなくてもわかっている」で片づける部下は大
     成しない。自分の仕事だからこそ、まだまだ知らない
     ことがあるはずだという謙虚な姿勢を持ち、仲間、ラ
     イバル、同業他社が何かに取り組もうとしている際に
     は、深い関心を寄せながら観察してみるべきだ
    ・リーダーは部下に腹の中を読まれるな
    ・いい結果が続いているときでもその理由を分析し、結
     果が出なくなってきたときの準備をしておきたい。そ
     して負けが続いた時もその理由を分析し、次の勝ちに
     つなげられるような負け方を模索するべきである
    ・監督の仕事は選手ではなくコーチの指導
     選手へ指導で絶対に押し付けてはなない
    ・サインというのは選手の立ち居振る舞いである。練習
     のときからつぶさに観察していればそのサインを見逃
     すことはない。そのサインにいち早く気づき、受け止
     め、次の手を打つ。これも監督の大切な仕事である


    監督としてすばらしい実績を残してこられた経験からの内容は重いものがある。ビジネスの世界でも同じことがたくさんあり参考になった。気づかされ取り入れたいことはまず自分が意識していきたいです。

  • 時期的に暴露本っぽいものを想像された方も多いと思いますが、どちらかと言うと自己啓発本っぽい内容です。

    この本を読んで、「実は落合監督って、一般社会で言えば当たり前の事をただ愚直に行ってきただけだったんだな」という事を強く感じられました。どうしてもプロ野球のコーチと言うとOBの再就職先というイメージが強いですが、コーチの人選に力を入れ、かつしっかり権限委譲した点が落合ドラゴンズの強さの秘訣だったのかな??今年は今のところ調子良いですが、すっかりOB大集合になってしまった高木守道ドラゴンズの今後が少し心配^^;。

    自己啓発本として捉えた場合は星3つくらいですが、中日ファンと言う事で星4つ。

  • 人生訓としてとてもよかった。

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