舟を編む 通常版 [DVD]

監督 : 石井裕也 
出演 : 松田龍平  宮崎あおい  オダギリジョー  黒木華  渡辺美佐子 
  • 松竹
3.84
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本棚登録 : 2454
感想 : 480
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105067707

感想・レビュー・書評

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  • 辞書編纂にかけられる途方もなく長い時間。一見、地味でつまらなさそうな仕事にかけがえのない生き甲斐を見出す。

    そういえば、大学入学当時は日本語学研究の一環として、色んな辞書を読み比べたりしたなぁ。

    せっかく日本に生まれ育ったのだから、きちんと大切に日本語を使っていきたいと感じた。一緒に見に行った人と、しばらくの間「用例採集!」がブームでした。全然違う二組のカップルがどちらも微笑ましくて、見ていて幸せな気分になった。しかし、あの恋文は…笑。

  • 1冊の辞書ができるまでの編纂部の人々の物語。12年の年月。院卒言語学専攻マジメ君役の松田龍平がいい。営業でなかなか押しがきかずにいるマジメ。辞書編集部にやってきて、「ここは保健室じゃない」などと言われ、ああ、けっこうこういう見方をされてる部署ってあるんだなあ、などと思ったり。でも12年たち、監修者(加藤剛)が引退し、先輩(オダギリジョー)が異動になって、どうなることかと思ったが、ちゃんと指揮をとれるように成長していた、そこがよかった。

    辞書ができあがったのはもちろん、マジメ君が好きな人と結婚できたのがよかった。他のメンバーもそれぞれよかった。

    なにかじんわりと満足感がある映画だった。


    2013公開
    2022.12.12BSプレミアム

  • そういえばまだちゃんと観てなかったと思い今更ながら鑑賞。
    アニメは観たけど、原作未読。

    途方もない辞書編纂という仕事と、それに翻弄されながらも没頭する若者たちとベテラン作家の思いが描かれる。
    一見地味だけど、他の部署からバカにされてしまうかもしれないけど、とても奥深い、底知れぬ言葉の海。
    読書好きが一度は憧れを抱いてしまう仕事の一つかも。
    悲願の「大渡海」完成のために、各面々がどんどんチームになって創作していく様が面白い。
    松田龍平さんはまさに主人公を体現し、対処的な西岡を演じるオダギリジョーさんもちょうど良い塩梅。
    宮﨑あおいさんは言わずもがなです!

  • 三浦しをんさんの原作を昔々に読んだので新鮮な気持ちです(もはや定型文…)
    面白かったです。物語の空気が再現されてて、でも映像ならではの良さもあって。
    力を合わせてひとつのものに向かう、その姿はどんな職業でも貴い光景だな、と思いました。
    登場人物たちも皆さんとても良いです。過剰じゃなくて、そのままの重さでいました(日本語が難しい)
    松本先生の加藤剛さんと、その奥さんの八千草薫さんがとても良かったです。このおふたりの空気素敵でした。
    馬締くんの松田龍平さんもかぐやさんの宮崎あおいさんもそのままいてもちろん良かったですが、西岡さんはオダギリジョーさんか…と思ってたのですが、西岡さんすごく良い人で。プロポーズ、素敵でした。
    穏やかに熱い、辞書編纂の世界でした。解らないことはググるのではなく、たまには辞書を引いてみようかな。。

  • 本を読んだ直後なので、違ってるとこがいろいろ気にはなっちゃったけど、編集部や下宿先がとてもいい感じに映像化されていて満足です。
    本と資料にまみれてる空気感、素敵です。
    辞書で片っ端から「右」を引きたくなるよね。

    西岡くんが好きだなー。
    ダサいけどいい。

  • 133分と長い作り。辞書編纂と日本料理の取り合わせが妙。静かな良作でこういうの観ると人を描くのに ‘号泣’ 要素とか要らないんじゃないかと思う。

  • 2013年 日本
    監督:石井裕也
    原作:三浦しをん『舟を編む』
    出演:松田龍平/宮崎あおい/オダギリジョー/池脇千鶴/黒木華/伊佐山ひろ子/小林薫/加藤剛
    http://fune-amu.com/

    オタクの共感度抜群の三浦しをんの本屋大賞受賞作品ですが、文庫派なので原作は未読。しかしかえってキャスティングに先入観を持たず、映画として楽しく見れました。

    序盤の、馬締くん(松田龍平)がとにかく面白い(笑)。一見無表情なのに感情の動きがすごく伝わってくる。はまり役でした。ハードル高めの美少年役だった「ご法度」の頃から思えば、良い役者さんになりましたねえ(しみじみ)。松本先生(加藤剛)の言葉に、ものすごく感動してるんだろうなあとか、不器用ながら西岡(オダギリジョー)に歩み寄ろうとするところとか、一生懸命でとても可愛い。辞書編纂に関わることで、どんくさそうだった馬締くんが水を得た魚のように活き活きと働き始めるのが見ていて気持ちよく、そんな彼に触発されて、ちゃらんぽらんだった西岡まで頼りがいあるカッコいい先輩になってっちゃうあたりとか、かなり胸アツでした。そしてオダギリジョーは安定のかっこよさ!!(今気づいたけど、このキャスティングはやはり原作者の好みでしょうか・笑)。恋愛パートも、馬締くんの不器用っぷりが超絶おかしく、達筆でラブレター書いちゃうあたりとか爆笑でした。

    普通に考えてちょっと奇人変人の部類に入りそうな馬締くんを、大家さんや辞書編集部の人たちが、みな信頼して暖かく見守っているのも微笑ましくて好きだったなあ。15年という長きにわたる辞書編纂、その一見地味なお仕事がここまでエンターテイメント作品になるとは驚きです。総じて良い映画でした。
    (2013.10.21)

  • 原作を読まずに見ました。

    もどかしい程の"間"が物語の中にぐいぐいと引き込んでくれました。
    海に例えられる言葉達、迫りくる時間の中での焦燥感、静かに燃え続ける情熱の青い炎…そんな内なる物が映像から伝わってきました。
    派手な場面は全くないのに二時間ちょっとの時間を感じさせない本当に素晴らしい作品だったと思います。
    そしてどの俳優の演技も素晴らしかったです。

    2016年の秋にはアニメ化も決まっているという事なのでそれも楽しみにしつつ、原作の小説を読まなくては…。
    きっと映画では描かれなかった詳細な描写があるのでしょうから。

  •  広辞苑などの大きな辞典を生むときの苦しみが惜しみなく描かれていて,とても感動した。恋愛の話も,そんなに前面に出るわけでもなく,物語の邪魔にならない。いやそれどころか,馬締と香具矢のつかず離れずの関係が,物語の静謐さを引き出させているようにも思う。
     学生の頃から『新明解国語辞典』を引き出しに入れていて,40年は使った。もちろん,背表紙は消えてしまって見えないほど。『広辞苑』にも数冊お世話になり,今では,パソコンに「第七版」が入っている。辞書は,大好き。言葉の解釈や,用例収集など,頭が下がるよ。
     自分的には,今,俳句入門の季節。ちょっと言葉に興味を持ってきているので,ピッタシのいい作品でございました。
     
    《NHKプレミアムシネマの解説を転載》
     © 2013 「舟を編む」 製作委員会
     松田龍平、宮﨑あおい共演。三浦しをんの小説をもとに、辞書づくりに取り組む人々を、石井裕也監督がユーモアを交えて描く心温まる感動のドラマ。出版社の営業部員・馬締光也は、言葉への鋭いセンスを買われ辞書編集部に引き抜かれる。個性的な面々に囲まれ、光也は新しい辞書「大渡海」の完成へ向け編集にのめり込むが、ある日、下宿先の大家の孫娘・香具矢に一目ぼれ。口下手な光也は彼女に思いをうまく伝えられず苦悩する…。

  • 4.3

著者プロフィール

1983年埼玉県生まれ。映画監督。主な監督作に『川の底からこんにちは』('10/第53回ブルーリボン賞監督賞他受賞)、『舟を編む』('13/第37回日本アカデミー賞最優秀作品賞他受賞)、『ぼくたちの家族』('14)、『バンクーバーの朝日』('14)など。2015年にはTBSドラマ「おかしの家」を演出した。

「2016年 『あおいカエル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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