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- / ISBN・EAN: 4988105067707
感想・レビュー・書評
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辞書編纂にかけられる途方もなく長い時間。一見、地味でつまらなさそうな仕事にかけがえのない生き甲斐を見出す。
そういえば、大学入学当時は日本語学研究の一環として、色んな辞書を読み比べたりしたなぁ。
せっかく日本に生まれ育ったのだから、きちんと大切に日本語を使っていきたいと感じた。一緒に見に行った人と、しばらくの間「用例採集!」がブームでした。全然違う二組のカップルがどちらも微笑ましくて、見ていて幸せな気分になった。しかし、あの恋文は…笑。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1冊の辞書ができるまでの編纂部の人々の物語。12年の年月。院卒言語学専攻マジメ君役の松田龍平がいい。営業でなかなか押しがきかずにいるマジメ。辞書編集部にやってきて、「ここは保健室じゃない」などと言われ、ああ、けっこうこういう見方をされてる部署ってあるんだなあ、などと思ったり。でも12年たち、監修者(加藤剛)が引退し、先輩(オダギリジョー)が異動になって、どうなることかと思ったが、ちゃんと指揮をとれるように成長していた、そこがよかった。
辞書ができあがったのはもちろん、マジメ君が好きな人と結婚できたのがよかった。他のメンバーもそれぞれよかった。
なにかじんわりと満足感がある映画だった。
2013公開
2022.12.12BSプレミアム -
三浦しをんさんの原作を昔々に読んだので新鮮な気持ちです(もはや定型文…)
面白かったです。物語の空気が再現されてて、でも映像ならではの良さもあって。
力を合わせてひとつのものに向かう、その姿はどんな職業でも貴い光景だな、と思いました。
登場人物たちも皆さんとても良いです。過剰じゃなくて、そのままの重さでいました(日本語が難しい)
松本先生の加藤剛さんと、その奥さんの八千草薫さんがとても良かったです。このおふたりの空気素敵でした。
馬締くんの松田龍平さんもかぐやさんの宮崎あおいさんもそのままいてもちろん良かったですが、西岡さんはオダギリジョーさんか…と思ってたのですが、西岡さんすごく良い人で。プロポーズ、素敵でした。
穏やかに熱い、辞書編纂の世界でした。解らないことはググるのではなく、たまには辞書を引いてみようかな。。 -
本を読んだ直後なので、違ってるとこがいろいろ気にはなっちゃったけど、編集部や下宿先がとてもいい感じに映像化されていて満足です。
本と資料にまみれてる空気感、素敵です。
辞書で片っ端から「右」を引きたくなるよね。
西岡くんが好きだなー。
ダサいけどいい。 -
133分と長い作り。辞書編纂と日本料理の取り合わせが妙。静かな良作でこういうの観ると人を描くのに ‘号泣’ 要素とか要らないんじゃないかと思う。
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原作を読まずに見ました。
もどかしい程の"間"が物語の中にぐいぐいと引き込んでくれました。
海に例えられる言葉達、迫りくる時間の中での焦燥感、静かに燃え続ける情熱の青い炎…そんな内なる物が映像から伝わってきました。
派手な場面は全くないのに二時間ちょっとの時間を感じさせない本当に素晴らしい作品だったと思います。
そしてどの俳優の演技も素晴らしかったです。
2016年の秋にはアニメ化も決まっているという事なのでそれも楽しみにしつつ、原作の小説を読まなくては…。
きっと映画では描かれなかった詳細な描写があるのでしょうから。 -
広辞苑などの大きな辞典を生むときの苦しみが惜しみなく描かれていて,とても感動した。恋愛の話も,そんなに前面に出るわけでもなく,物語の邪魔にならない。いやそれどころか,馬締と香具矢のつかず離れずの関係が,物語の静謐さを引き出させているようにも思う。
学生の頃から『新明解国語辞典』を引き出しに入れていて,40年は使った。もちろん,背表紙は消えてしまって見えないほど。『広辞苑』にも数冊お世話になり,今では,パソコンに「第七版」が入っている。辞書は,大好き。言葉の解釈や,用例収集など,頭が下がるよ。
自分的には,今,俳句入門の季節。ちょっと言葉に興味を持ってきているので,ピッタシのいい作品でございました。
《NHKプレミアムシネマの解説を転載》
© 2013 「舟を編む」 製作委員会
松田龍平、宮﨑あおい共演。三浦しをんの小説をもとに、辞書づくりに取り組む人々を、石井裕也監督がユーモアを交えて描く心温まる感動のドラマ。出版社の営業部員・馬締光也は、言葉への鋭いセンスを買われ辞書編集部に引き抜かれる。個性的な面々に囲まれ、光也は新しい辞書「大渡海」の完成へ向け編集にのめり込むが、ある日、下宿先の大家の孫娘・香具矢に一目ぼれ。口下手な光也は彼女に思いをうまく伝えられず苦悩する…。 -
4.3