旅立ちの時 [DVD]

監督 : シドニー・ルメット 
出演 : リヴァー・フェニックス  マーサー・プリンプトン  クリスティン・ラーティ  ジャド・ハーシュ  アリス・ドラモンド 
  • ワーナー・ホーム・ビデオ
4.00
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本棚登録 : 38
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4548967030235

感想・レビュー・書評

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  • 『旅立ちの時』
    最後にグッとくるけど、この映画のこの感動はそこに至るまでの細かなシーンの積み重ねにある。複雑な背景をまったく無駄なく自然に映像のなかに織り込んで、ストーリーは進んでいく。
    そして、そのときどきで、観る者それぞれのライフステージや見つめている未来、悩んでる切り口で見せてくれる深い洞察を 含ませたシーンが散りばめられている。
    『家族とは何か?』、『自分の人生を生きるってどういうことか?』、『恋ってこんなに切ないのか?』、『国家ってなんだろう?』、
    登場人物に寄り添って観ていくが、結局最後に私に強く残したのはやっぱり『家族って…』という呟きだった。(当たり前のように存在していてあまり振り返ることのない家族、そして多様な存在感を、そのなかにあって構成する者にも、それを外から眺めるものにも変幻自在な可能性をもって映る存在)

    『ベートウベンでは踊れない』
    『何故ベートーベンでは踊れないのか?』
    『リズムやテンポを使っていないから』
    こんな問答も当たり前のようでいて、鋭い状況察知と端的な表現である。これは台詞だが、このことばに17歳には稀有な鋭さを感じたフィリップス先生がダニーに興味を抱き始めるシーン。実社会の中でも、人と親密になっていくきっかけはこのような感性の輝きを感じ取ったときだ。

    60年代の反戦運動でテロリストとしてFBIに指名手配された犯人を両親にもつ流浪の仮面家族のなかで、みごとなまでに立派に育った2人の子どもたち。たしかに、思想犯罪者である両親を親に持てば、その環境下で規律が育まれ、抽象概念の獲得や言語能力においては恵まれていたかもしれない。
    でも、ダニーにしても、彼の弟にしても最も恵まれていたのは、人を思いやる姿勢と環境の変化に甘えない強さにあったように思える。

    ローナとの恋の描写が時間の経過と二人の表情を映像で強烈に訴えているのに比べて、ラストの父が『おまえはここに残れ』と言ってダニーに家族との別離を迫るシーンは、瞬間であったし、ストーリーの流れや、父のそこに至るまでの言動からは想像ができないものであったので、観ている側にも父へのリスペクトがいっきに込み上げてくる。

    是非観て欲しい映画。(ジンボさんありがとう)

  • 軍事研究所爆破事件の犯人として逃亡生活を続ける夫妻とその子供達。長兄は音楽の才能に恵まれ、教師の強い勧めもあって音楽学校への進学をひそかに望むが。。。家族愛と親のエゴ、そして葛藤が描かれた良作。
    最後父親の突然の変心はわからなくもないが、もうちょっと工夫してもよかったかなと思ったりもするけれど。

  • 1988年 アメリカ映画
    クリスティン・ラーチが印象に残った。

  • 元テロリストでFBIに指名手配中の両親を持つ17歳のダニーは、数ヶ月おきに引っ越し名前も変えアメリカ中を転々とする逃亡生活を送っていた。ニュージャージーに引っ越しマイケルと名前を名乗る彼は、音楽教師のフィリップ先生にピアノの才能を認められ、彼の娘ローナと恋に落ちる。フィリップ先生からジュリアード進学を進められるが、彼は家族と離れることはできないと悩む。母アニーはダニーの夢が叶えられるように実家に援助を頼むが、父アーサーは猛反対。両親の同志が逮捕されたことにより、家族は再び引っ越しを余儀なくされるが、父はダニーにここに残り自由に生きるように告げる。

    逃亡中の政治犯の息子をどこか影のあるリヴァー・フェニックスが繊細に演じる。毒親であっても見捨てることはできない、という葛藤が切ない。はたからみたらめちゃくちゃな親でも大好きなんだ。ローナ役のマーサ・プリンプトンとは実際お付き合いされていたようでお似合い。リヴァー・フェニックスの魅力を楽しむ青春映画。

  • TVにて
    逃亡生活を送る家族の中の子供、共にいる事の幸せと離れる事の幸せ、大人の都合の中で抑圧されて育ったのになんて素敵な少年になったのかと驚きだ、リバーフェニックスの演技も感性豊かな感じがよく出ていた。

  • 解説:

    指名手配中の両親を持つ少年が、やがて親の手を離れ自立するまでの姿を描いたヒューマン・ドラマ。

    60年代の反戦運動でテロリストとしてFBIに指名手配された両親と共に、名を変え各地を転々と逃亡生活を送る少年ダニー。

    彼がニュージャージーにやって来た時、その地で音楽教師をするフィリップスに才能を認められ、またその娘ローナと恋に落ちる。

    そんな折、両親を訪ねてきたかつての同志が銀行強盗で逮捕される……。

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