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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (35ページ)
感想・レビュー・書評
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短い時間のうちに、深いところへ連れていかれる不思議な体験を味わった。独特の文体に引き込まれ、熱くなって一気に読んでしまった。久々に爽快な読後感。
まだあまり知られていない掘り出し物の逸品。この作者の他の作品も、読んでみたくなる。
この中篇は、フランスで評価され英語、フランス語で翻訳出版されるそうだ。
そういえば、ロートレアモン風なデカダンで詩的な雰囲気、レイモン・ルーセル風の怪奇な迷宮を徘徊する趣きなど連想してしまうところが、向こうにも受けるのかもしれない。
従来のマジックリアリズムや、古いゴチックに飽き足りない人に、是非お薦めです!!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
フランスのエディターレヴュー
小山右人は、医師と画家としての豊富な体験をベースにした秀でた才能の書き手である。彼は、オリジナルな文体と繊細な感性によって、狂気の域に触れた若い
創造性の持ち主と、その周りに次々に起こる事件を、底に潜む驚嘆すべき呪いを暴き出しつつ物語っていく……-
地方の古色蒼然となった家屋を舞台に繰り広げられる半幻想物語。背景と解け合ったゴチックロマンの文体を骨格に、マジックリアリズムの手法で想像力を...地方の古色蒼然となった家屋を舞台に繰り広げられる半幻想物語。背景と解け合ったゴチックロマンの文体を骨格に、マジックリアリズムの手法で想像力を無限に広げようとする意図が、それでも力が入り過ぎずに小気味良い文体で描かれている。そんな街の、ある高校生の腹に点った、実在するのか夢に浮遊するだけなのか、不思議な淡い卵が驚きの人生の事件を巡り巡って、多彩に織り成していくにつれ、いよいよ孵化の時が迫り、街中が奇想天外な物語り世界に、いつの間にか飲み込まれてしまっている。2022/09/24
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